ShopifyとSTORESを比較

ECサイトを立ち上げたいけど、どのプラットフォームを利用すれば良いかわからない。」こんなお悩みをお持ちではありませんか?

今回は、数あるECパッケージサービスの中でも人気の「Shopify」と「STORES」について、それぞれの特徴やメリット・デメリットを徹底比較します。どのような場合に「Shopify」または「STORES」がおすすめか、判断の手助けとなる内容となっているので、ぜひ参考にしてください。

Shopify(ショッピファイ)とは

Shopify(ショッピファイ)

Shopify(ショッピファイ)は、ネットショップを簡単に構築・運用することができるグローバル対応のプラットフォームです。Shopifyは小規模から大規模までさまざまなビジネスに対応し、決済システムや管理画面など、ECサイトを運用するための機能を提供します。

 越境ECなどの海外対応が可能な点が特徴ですが、日本語対応のテンプレートや決済システムも提供されており、国内でも導入が増えているサービスです。

日本国内では「オリオンビール」や「土屋鞄製造所」などの有名ショップがShopifyを導入しているほか、スタートアップや中小企業もShopifyを利用しているケースが多く、小売業者だけでなく、サービスやコンサルティング業など様々な業種での利用が見られます。

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STORES(ストアーズ)とは

STORES(ストアーズ)

STORES(ストアーズ)は、誰でも簡単にネットショップを開業できる国内インスタントECサービスです。簡単な操作で商品の登録やオーダー管理などの基本的な機能を使用することができます。

STORESは日本国内の小売業者向けに特化しているため、管理画面や決済方法などは日本仕様となっており、日本人に使いやすいサービスとなっています。

STORESでは、無料のおしゃれなテンプレートが多数用意されており、専門知識が無くても簡単にネットショップを立ち上げられる点と、初期費用や月額費用が無料というハードルの低さから、法人以外でも個人でネットショップを運営したい人にも人気のサービスです。

Shopify(ショッピファイ)とSTORES(ストアーズ)を徹底比較

続いては、Shopify(ショッピファイ)とSTORES(ストアーズ)の費用や機能について徹底比較していきます。ネットショップ運営者として気になる「費用」「決済」「デザイン」「集客」「販促」などの8項目について、比較表を交えながら詳しく解説します。

費用・手数料の比較

ShopifySTORESは、初期費用が無料という点はどちらも同じです。月額費用や手数料についてはそれぞれのプランによって大きく異なります。

まず月額費用ですが、STORESは月額利用料0円から利用可能なのに対し、Shopifyは14日間の無料体験期間が終了した後は最安プランで29ドルの月額利用料が発生します。月額費用のみで比較すると、STORESの方がコストを抑えられるでしょう。

Shopifyの料金表

Shopifyの料金表

STORESの料金表

STORESの料金表

次に、決済手数料についてです。ShopifySTORESも決済方法と出店プランによって手数料は変わりますが、両者の最安プランで比較すると、Shopifyのベーシックプランの決済手数料が3.4%~STORESのフリープランの決済手数料が5%~となっており、決済手数料のみで比較すると、Shopifyの方が低コストでの運用が可能となっています。

なお、前述の決済手数料とは、商品が売れた際の決済時に発生する手数料のことを指します。楽天市場やYahoo!ショッピングなどは商品が売れた際に、決済手数料とは別に販売手数料が発生しますが、ShopifyとSTORESはどちらも商品が売れた際に発生する手数料は決済手数料のみとなっています。

決済手段の比較

ShopifySTORESは、どちらもクレジットカード決済・コンビニ決済・銀行振込・キャリア決済といった多くのネットショップで利用されている決済手段に対応しており、Amazon PayPayPalといったID決済も利用可能です。

Shopifyの決済手段

Shopifyの決済手段

STORESの決済手段

STORESの決済手段

その他の支払方法を比較してみると、ShopifyではApple Pay・Google Pay・代金引換が利用できる点で、STORESより決済方法が幅広いといえます。STORESでは代引きとAmazon Payは無料プランでは利用できない点でも、Shopifyの方が決済手段については豊富に取り入れやすい体制が整っているといえるでしょう。

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デザインテンプレートの比較

ShopifySTORESは、どちらもデザインテンプレートが用意されているので、自分でページを作る技術がなくてもテンプレートからデザインを選ぶことが可能です。Shopifyでは無料と有料のテンプレートから選択可能ですが、STORESは無料テンプレートのみという点が異なります。

Shopifyのデザインテンプレート

Shopifyのデザインテンプレート

Shopify無料テンプレートは11種類と数が限られますが、有料テンプレートは100種類以上あります。Shopifyの有料テンプレートの価格は大体$200からで、高品質なデザインと詳細なカスタマイズ機能が備わっています。

STORESのデザインテンプレート

STORESのデザインテンプレート

一方、STORESは無料テンプレートが48種類と充実していますが、Shopifyに比べてカスタマイズ性は限られます。

まとめると、多数のテンプレートを提供しており、多くのカスタマイズが可能なのはShopify、簡単なカスタマイズが可能で、無料テンプレートが充実しているのはSTORESとなります。

集客機能の比較

ShopifySTORESはどちらもメルマガ配信やSNS連携といった集客機能が備わっていますが、Shopifyの方が種類や機能がより充実しています。

Shopifyの集客機能

Shopifyの集客機能

Shopifyでは、ブログ・SEO対策・リスティング広告・ディスプレイ広告・アフィリエイト広告・リマーケティング広告・Googleスマートショッピングキャンペーンといった数多くの集客機能が提供されています。中でもブログ・SEOSNSに関しては無料で始められるので、開店直後で、まずは予算をかけずに実行できる集客方法を試したいときにおすすめです。

STOERSの集客機能

STOERSの集客機能

一方、STORESでは利用できる集客機能は限定されますが、ShopifyにはなくてSTORESのみ利用できる集客機能として、日本最大級のファッションコーディネートサイトのアプリである「WEAR」と連携できるのは大きな特徴です。ファッション系のネットショップ運営を考えている方にとっては重要な判断材料となるでしょう。

販促機能の比較

次に、ShopifySTORESの販促機能を比較してみましょう。ShopifySTORESもクーポン設定やセール設定などの基本的な販売促進の機能が備わっていますが、自由に追加できるアプリが充実しているShopifyの方が、より多くの販促機能を取り入れることができます。

Shopifyの集客機能

Shopifyの集客機能

Shopifyでは、さまざまな販促機能がアプリで取得できる上に、デフォルトでカゴ落ちを軽減させるための機能が備わっています。購入者がチェックアウトを放棄した際に自動でメールを送信する機能があるため、商品の購入率アップの対策となります。

STORESの集客機能

STORESの集客機能

STORESでは、Shopifyと比較すると利用できる販促機能は限られますが、希望者に商品の再入荷のお知らせメールを配信する、再入荷リクエストの機能などがあります。

集客・販促機能どちらもSTORESよりShopifyの方がデフォルトで備わっている機能が充実しており、アプリを利用すればさらに選択肢が広がりますが、Shopifyのアプリは日本語対応していないことも多いため利用が難しい場合があります。その点、SOTRESは日本国内向けのサービスとなっているため、Shopifyの一部のアプリのように英語だらけの操作画面に悩まされることはありません。

海外対応の比較

ShopifySTORESではどちらも海外販売(越境EC)が可能ですが、Shopifyの方がより多くの海外販売のための機能が備わっています。

Shopifyでの海外対応

Shopifyでの海外対応

Shopifyはカナダ発祥のプラットフォームで、越境ECとしての強みを持っているため、ストア自体が多言語対応となっています。

Shopifyではアプリを利用することで多言語翻訳や多貨種対応が可能で、決済や配送も多言語対応が可能となっています。サイト上で言語を切り替えることもできるため、複数の国向けの販売を一つのサイトで行うことが可能です。

注意点としては、多言語対応のアプリは無料で利用できるものもありますが、数が限られ、条件や制限のあるものがほとんどとなるため、Shopifyで海外対応をする場合は有料アプリを利用するケースが多くなるということは押さえておきましょう。

STORESでの海外対応

STORESでの海外対応

STORESでは、Shopifyのようにサイト上で言語を切り替える機能は備わっていませんが、サイトの言語設定を変えるだけで、無料で簡単に英語サイトへ変更することができます。海外配送の機能もデフォルトで備わっているため、管理画面で切り替えて設定を行うだけですぐに越境ECを始めることが可能です。

海外対応については、費用と手軽さではSTORES、機能の充実度ではShopifyに強みがあるといえるでしょう。

ドメインの比較

ShopifySTORESではどちらも独自ドメインを利用することが可能ですが、STORESは独自ドメインを利用できるのは有料プランのみとなっている点に注意が必要です。

Shopifyのドメイン

Shopifyのドメイン

Shopifyでは、既に取得済みのドメインや他サービスで保有する独自ドメインを利用することができ、Shopify内で新規に独自ドメインを購入することも可能です。

Shopify内でドメインを購入する際は一部英語のページで手続きを進める必要があることや、Shopifyのサービス外で取得したドメインを利用する場合は自分で設定が必要となるので、ドメインの知識がないと設定のハードルが高い可能性があります。

STORESのドメイン

STORESのドメイン

STORESでは、無料プランでは独自ドメインを利用することができません。有料プランの場合は独自ドメインを設定することが可能ですが、STORESで取得したドメインのみ利用可能なことに注意しましょう。外部サービスで取得したドメインをSOTRESで利用することはできません。

既に保有しているドメインを利用したい場合や、より自由度を高くドメインを利用したい場合はShopifyの方が向いているでしょう。

セキュリティ(SSL)の比較

ShopifySTORESのセキュリティの指標として、SSLについて比較してみましょう。

SSLSecure Sockets Layer)はウェブサイトとユーザー間の通信を暗号化することで、プライバシーや個人情報を保護することができます。特に、ECサイトではクレジットカード番号や銀行口座番号などの個人情報を扱うことがあるため、SSLは非常に重要な技術であるとされています。また、GoogleSSL暗号化を採用しているサイトを検索結果で優遇すると発表しており、SEO上の利点もあります。

結論、ShopifyとSTORESどちらもSSLに対応しているため、セキュリティ上安心して利用することができます。

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Shopify(ショッピファイ)とSTORES(ストアーズ)のメリット

Shopify(ショッピファイ)とSTORES(ストアーズ)の費用や機能について比較してきましたが、次に個々のプラットフォームに焦点を当てて、メリットについて紹介していきます。

Shopifyのメリット

Shopifyのメリットとして、次の点が挙げられます。

Shopifyのメリット
  • 海外対応(越境EC)に強い
  • アプリが豊富で拡張性が高い
  • デザインテンプレートが豊富
  • 専門知識がなくてもサイトの構築が可能
  • 他サービスより決済手数料が抑えられる

Shopifyはカナダ発祥ということで、海外対応(越境EC)のための基盤が整っている点は大きな強みです。また、Shopifyの特徴として、豊富なアプリの中から必要なものを自由にチョイスして機能を拡張できるという点が挙げられます。アプリは日々開発・追加されているので、数多くの中から必要なものだけを選んでカスタマイズできるのはShopifyの便利なところです。

デザインについても有料のテンプレートを含めると選択肢は100以上となり、自分で構築しなくても高度な機能や洗練されたデザインのサイトを構築することが可能です。費用については、決済手数料は他サービスと比較して抑えられるため、ある程度の利益が見込める場合はShopifyを選択する方が全体のコストを抑えられる可能性があります。

STORESのメリット

STORESのメリットとしては、次の点が挙げられます。

STORESのメリット
  • 国内向けなので利用しやすい
  • 誰でも簡単にネットショップを構築できる
  • 月額費用無料で始められる
  • 無料で利用できる機能が揃っている

    STORESは日本国内ユーザー向けのサービスなので、海外発祥のECサービスと比較すると敷居が低く、利用しやすいところがメリットです。とにかく簡単に操作ができるようにUI設計が考えられており、誰でも簡単にネットショップを作ることができます。デザインテンプレートは全て無料で種類も豊富なので、希望の雰囲気に近いデザインを見つけることが可能です。

    また、STORESは月額利用料無料のプランが用意されているため、商品が売れるまでは無料でネットショップを開設することができることは大きな強みです。

    Shopify(ショッピファイ)とSTORES(ストアーズ)のデメリット

    Shopify(ショッピファイ)とSTORES(ストアーズ)には多くのメリットがありますが、それでは次にそれぞれのデメリットについて確認していきましょう。

    Shopifyのデメリット

    Shopifyのデメリットとして、次の点が挙げられます。

    Shopifyのデメリット
    • 一部日本語対応されていない部分がある
    • アプリは有料のものが多い
    • 高度なカスタマイズには専門知識が必要
    • プランによっては他サービスより月額費用が高い

      Shopifyは海外発祥のサービスであり、日本語ベースで構築されていないため、アプリなどは英語表記のものが多くあります。また、アプリは無料で利用できるものもありますが、本格的に利用する場合は有料となるケースが多いです。

      テンプレートの範囲内でのカスタマイズは簡単にできますが、独自の機能やデザインを構築したい場合は高度な知識が必要となります。他サービスと比較して月額費用の負担が大きいのもデメリットと言えるでしょう。

      STORESのデメリット

      STORESのデメリットとしては、次の点が挙げられます。

      STORESのデメリット
      • デザインの自由度が低い
      • 他サービスより決済手数料が高い
      • 他サービスより機能が乏しい

        STORESは無料のテンプレートが豊富に用意されていますが、その中から選ぶ必要があるため、自由なカスタマイズには対応していない点がデメリットといえます。また、他サービスと比較して決済手数料は高めとなっており、誰でも簡単に操作できる反面、機能については見劣りする面もあります。

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        Shopify(ショッピファイ)とSTORES(ストアーズ)で売り上げを伸ばしやすいのはどちら?

        売上を伸ばしやすいという点でShopify(ショッピファイ)とSTORES(ストアーズ)を比較すると、Shopifyの方が売り上げを伸ばしやすい土台があるといえます。理由としては、集客機能と販促機能の面でShopifyの方がより充実しているためです。

        ただし、売上は個別のビジネスニーズやマーケット状況、顧客ターゲットなどに影響されますので、ご自身の状況で判断されることをおすすめします。

        Shopify(ショッピファイ)とSTORES(ストアーズ)のどちらを選べば良い?

        Shopify(ショッピファイ)とSTORES(ストアーズ)の比較と個別の特徴を解説してきましたが、結局ShopifyとSTORESのどちらを選べば良いのか知りたい方へ、それぞれのおすすめのケースについて紹介します。

        Shopifyがおすすめのケース

        Shopifyは柔軟なカスタマイズ性や多言語対応などのグローバル展開に適している点もあり、より高度で自由度の高い機能やデザインを求める場合や、日本国内だけでなく海外向け(越境EC)でも幅広く販売したい場合におすすめできます。

        STORESがおすすめのケース

        STORESは無料で利用できる機能が充実しており、誰でも始められる手軽さから、とにかく費用をかけずにネットショップを立ち上げたい場合や、操作の簡単さ分かりやすさを重視する場合におすすめできます。

        Shopify(ショッピファイ)とSTORES(ストアーズ)の連携も可能

        STORESの店舗アプリ作成サービス「STORES ブランドアプリ」とShopifyの連携機能を利用して、アプリ上でシームレスなネットショップ利用を実現することも可能です。

        Shopifyで制作したネットショップを簡単にアプリ化することができ、アプリ上での購入体験を最適化して購入完了率やリピーター率のアップが期待できます。会員情報はShopifyとアプリで一括管理でき、既にShopifyに登録しているユーザーはアプリにもログインできます。STORESブランドアプリは実店舗とネットショップの会員情報を統合管理し、追加のカスタマープラットフォームや複数の関連アプリの導入は不要です。

        まとめ

        海外対応に強く機能が充実しているShopifyと、操作が簡単で費用をかけずに開設できるSTORES、どちらも専門知識が無くてもネットショップが運用できる基盤が整っていますので、ご自身に合うサービスを利用しましょう。

        ECサイトを成功させるには、制作するだけでなく、広告運用などマーケティングの部分も重要です。ShopifyでECサイトの新規制作・リニューアルをお考えの方や、Web広告などによるプロモーションを行いたいとお考えの方は、こちらの問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。

        Shopify Guideはメディアの運営によってShopifyに関する幅広く情報を得ているため、Shopifyでの運営ノウハウを共有することができますよ。

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