自社ECサイトを開設する企業が増える中、「Shopify(ショッピファイ)はどうやって始めたら良いの?」とお悩みの方もいるでしょう。この記事では、Shopifyの始め方を初心者向けに解説し、どのプランを選ぶべきか、制作を外注した場合はいくら必要なのかといった疑問に答えていきます。
ShopifyでECサイトを開設する企業が多いとは聞くけど、どうやって始めたら良いのかわからないという方や、ShopifyでECサイトを制作した後にやるべきことがわからない方は、しっかりと読んでもらいたいです。
Contents
Shopify(ショッピファイ)とは?
Shopify(ショッピファイ)は世界175ヶ国以上で利用されている、シェア数No.1のECサービスです。低コストでECサイトを開設&運営を行うことができ、Shopify専用のアプリを活用すれば高度なカスタマイズができる特徴があります。
これまでは、自社でサーバーやパッケージを用意しなければ制作できなかったECサイトですが、Shopifyを利用すれば簡単にサイトを構築することができます。
Shopify(ショッピファイ)ではどのプランを選ぶべき?
Shopify(ショッピファイ)の料金プランには、次の5種類があります。それぞれ料金プランによって利用できる機能や決済手数料が異なるので、どんな人がおすすめなのか解説していきます。
- Shopify Lite:月額9ドル
- ベーシックプラン:月額29ドル
- スタンダードプラン:月額79ドル
- プレミアムプラン:月額299ドル
- Shopify Plus:月額2000ドル
Shopify Lite
利用料金 | 管理者数 | 日本のクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
海外やAMEXのクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
Shopifyペイメント以外の決済手数料 |
---|---|---|---|---|
$9/月 | オーナーアカウント+スタッフアカウント数が2名まで | 3.4% | 3.9% | 2.0% |
Shopify Liteは、月額9ドルで利用できるプランです。Shopify Liteは、既存のWebサイトやブログにカート機能を埋め込めるプランで、Shopify上にECサイトを構築することはできません。
- すでにWebサイトやブログを運営している方
- Shopifyの機能を試してみたい方
決済手数料はベーシックプランと同じで次の通りです。
- 国内のクレジットカード:3.4%
- AMEXや海外のクレジットカード:3.9%
管理画面の機能は通常プランと同じように利用できるので、Shopifyの機能試してみたい方におすすめです。
ベーシックプラン
利用料金 | 管理者数 | 日本のクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
海外やAMEXのクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
Shopifyペイメント以外の決済手数料 |
---|---|---|---|---|
$29/月 | オーナーアカウント+スタッフアカウント数が2名まで | 3.4% | 3.9% | 2.0% |
ベーシックプランは月額29ドルから利用でき、ShopifyでECサイトを開設できる中で最も安いプランです。
- 初めてECサイトを制作する方
- 売り上げ見込みが分からない方
- 月商500万円以下
初めてECサイトを制作する場合で、まだ売り上げ見込みがわからない方や月商500万円以下になる方は、ベーシックプランを利用するのが良いでしょう。ベーシックプランの決済手数料は次の通りです。
- 国内のクレジットカード:3.4%
- AMEXや海外のクレジットカード:3.9%
月額費用が安い代わりに決済手数料が最も高くなるため、売り上げが少ないうちはベーシックプランを利用して、増えるに従って上位プランにアップグレードするのがおすすめです。また、ベーシックプランではスタッフアカウント数が2つまでしか登録できないので、複数人で管理したい方は上位プランを利用しましょう。
スタンダードプラン
利用料金 | 管理者数 | 日本のクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
海外やAMEXのクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
Shopifyペイメント以外の決済手数料 |
---|---|---|---|---|
$79/月 | オーナーアカウント+スタッフアカウント数が5名まで | 3.3% | 3.85% | 1.0% |
スタンダードプランは月額79ドルのプランで、以下のような方におすすめです。
- 実店舗を運営している方
- 越境ECサイトを運営したい方
- 月商5,000万円以下の方
スタンダードプランが月商5,000万円以下の方に最適で、決済手数料は次の通りです。
- 国内のクレジットカード:3.3%
- AMEXや海外のクレジットカード:3.85%
ベーシックプランと異なる点としては、決済手数料の他にギフトカード機能やプロフェッショナルレポート機能を利用できることです。スタッフアカウント数も5つまで増えるので、複数人での運営を行えるようになり、効果的なショップ分析も行えます。
プレミアムプラン
利用料金 | 管理者数 | 日本のクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
海外やAMEXのクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
Shopifyペイメント以外の決済手数料 |
---|---|---|---|---|
$299/月 | オーナーアカウント+スタッフアカウント数が15名まで | 3.25% | 3.8% | 0.5% |
プレミアムプランは月額299ドルのプランで、以下のような方におすすめです。
- すでに集客力のある方
- マーケティングに力を入れたい方
- 月商5,000万円以上の方
月商目安としては5,000万円を超える方向けなので、すでに集客力がある場合に最適です。決済手数料は次の通りです。
- 国内のクレジットカード:3.25%
- AMEXや海外のクレジットカード:3.8%
スタンダードプランよりも高度なレポート機能を利用できるようになり、マーケティングに力を入れたい方におすすめできます。また、外部サービスの送料自動計算機能を追加され、運営コストを減らすことが可能です。スタッフアカウント数は15まで増えるので、複数人で効率的な運営業務を行えます。
Shopify Plus
利用料金 | 管理者数 | 日本のクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
海外やAMEXのクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
Shopifyペイメント以外の決済手数料 |
---|---|---|---|---|
$2,000/月〜 | 無制限 | 3.15% | 3.75% | 0.15% |
Shopify Plusは、取引量が多い大規模事業者向けの特別プランで、月額2,000ドルから利用できます。月額費用は売り上げに応じて従量課金制で決まるため、最低月額2,000ドルになります。Shopify Plusで利用できる機能は次の通りです。
- キャンペーンの自動化
- 送料無料設定の自動化
- BtoBストアの開設
- 事業者への通知の自動化
- 既存システムからのデータ移行
- ストア移行の通知
- チェックアウトのカスタマイズ
- API連携
- ストアを最大10ストアの追加
決済手数料は全てのプランの中で最も安く、次の通りです。
- 国内のクレジットカード:3.15%
- 海外のクレジットカード:3.75%
Shopify Plusは、ストアを複数運営したい方や、月々の決済手数料が100万円を超える売り上げ規模の方におすすめです。
Shopify(ショッピファイ)でのECサイトの始め方・手順
実際にShopify(ショッピファイ)でアカウント登録を行ってから、ECサイトを開設、設定を行う手順を解説します。まずは手順通りに進めてみてください。
- 無料登録を行う
- 商品を登録する
- お問い合わせや特商法ページを作る
- テーマを活用してサイトデザインを作成する
- 送料と決済方法を設定する
- アプリ設定を行う
- SNS連携を行う
無料登録を行う
まずは、Shopifyの公式サイトにアクセスして、無料登録を行います。トップページからメールアドレスの入力項目下の「無料体験をはじめる」をクリックしてください。
Shopifyは利用するプランに関わらず、14日間の無料お試しから使い始めることができるため、この時点で料金が発生することはありません。
次に、メールアドレス・パスワード・ストア名・ストアURLを入力して「ストアを開く」をクリックします。
簡単なアンケートを行った後に、ストアの住所設定を行います。必要情報をすべて入力したら、画面右下の「ストアに入る」をクリックしてください。
ストアの管理画面が表示されるため、ブックマークしておきましょう。設定時に入力したメールアドレス宛に確認メールが届くので、アドレス認証を忘れずに行ってください。
商品を登録する
続いては、商品を登録していきます。Shopifyに商品を登録するには、画面左側の項目から「商品管理」を選択して「商品を追加する」をクリックします。
商品情報の設定画面が表示されるので以下の項目を設定していきます。
- タイトル
- 説明
- 画像
- 価格
- 在庫
- 配送
- バリエーション
- 分類(商品タイプ・販売元・タグ)
商品の説明欄では、画像や動画を活用したり、文字装飾を行って見た目を整えたりすることができます。1商品ずつ登録するには、この方法で行いますが、取扱商品数が多いサイトの場合は一括登録機能を活用するのが便利です。
ShopifyではGoogleスプレッドシートで作成したCSVファイルを読み込んで一括登録を行えます。他のECサイトからデータを移したい場合や、まとめて登録したい場合に行ってみてください。
登録した商品の管理は、すべて「商品管理」の項目から行うので、覚えておくと良いでしょう。
お問い合わせや特商法ページを作る
商品登録を行ったら、お問い合わせページや特商法ページを作成します。
管理画面左側の項目から、「オンラインストア」→「ページ」を選択して「ページを追加」をクリックします。
ここでは、商品ページ以外のページを自由に作成することができ、画面右側の「テンプレート」を選択すればお問い合わせページも簡単に作ることができます。
テーマを活用してサイトデザインを作成する
次に、テーマを活用してサイトデザインを作成します。Shopifyには無料で利用できるデザインテーマがあり、簡単にクオリティの高いECサイトを作ることができます。
画面左側の項目から「オンラインストア」→「テーマ」を選択して、無料テーマを探したり、既存テーマのカスタマイズを行えたりします。簡単なテーマのカスタマイズは誰でも行えるので、実際に操作してみてください。なお、本格的なカスタマイズを行うにはHTML/CSSの知識が必要です。
送料と決済方法を設定する
次に、送料と決済方法の設定を行います。Shopifyは販売する国や地域に合わせて異なる送料や配送方法を設定できます。送料の計算方法も商品に合わせて調整を行えます。
管理画面左下の「設定」から「配送と配達」を選択して「送料を管理する」をクリックします。
送料の初期設定では国内配送が、全国一律で1,000円に設定されており、変更する場合は「送料を追加」をクリックして入力します。
配送先ごとに送料を設定できます。
次に、決済方法を設定します。同じく「設定」から「決済」をクリックして、導入したい決済方法の各種設定を行います。Shopifyで利用できる決済方法は次の通りです。
- Shopify ペイメント
- Apple Pay
- Google Pay
- Shop Pay
- PayPal
- Amazon Pay
- KOMOJU
- 携帯キャリア決済
- Paidy
- GMOイプシロン
- SBペイメントサービス
- 2Checkout
- CyberSource
- BitPay
おすすめは決済手数料が安く、販売手数料が発生しないShopifyペイメントです。
アプリ設定を行う
次に、アプリ設定を行います。Shopifyは専用アプリを活用することでさまざまな機能を追加できます。
管理画面左側から「アプリ管理」を選択して「アプリを探す」をクリックすると、Shopify app storeにアクセスします。Shopifyでおすすめの定番アプリは次の通りです。
- Google channel:Googleショッピング連携
- Facebook channel:Facebook連携
- Point of Sale:実店舗連携
- Growave:マーケティング機能
- SEO manager:SEO対策
インストールしたアプリは「アプリ管理」の画面で行えます。
SNS連携を行う
ShopifyはSNSと連携しやすく、販売チャネルを増やせるメリットがあります。連携できるSNSは次の通りです。
方法は画面左側の項目から「販売チャネル」横の「+」アイコンをクリックして、追加したいSNSを選択します。Facebookと連携するにはFacebookのビジネスページが必要になったり、Instagramではビジネスアカウントへの切り替えが必要だったりするので、各SNSの連携方法を確認して行ってください。
Shopify(ショッピファイ)でECサイト構築を外注した際の相場
ここまでShopify(ショッピファイ)でECサイトを始める手順を解説しました。Shopifyは誰でも簡単にECサイトを開設できますが、実際に売り上げを上げられるサイトを作るには専門的な知識や経験が必要になります。
そこで、ShopifyのECサイト構築を外注した際の費用相場を紹介します。
- 小規模ECサイト:20万円〜100万円
- 中規模ECサイト:100万円〜300万円
- 大規模ECサイト:300万円〜2,000万円
構築するサイト規模によって必要な機能が異なるので、相場も大きく異なります。専門的なノウハウのある実績豊富な制作会社に外注することで、オリジナルサイトデザインを作成できたり、目標の達成に必要なアプリのカスタマイズを行うことができたりします。
また、制作会社によっては、ECサイトの構築だけでなく運用サポートや効果分析も行っているので、初めてECサイトを運営する方でも安心して依頼できるでしょう。上記の相場を参考にして、制作会社に外注して構築することをおすすめします。
Shopify(ショッピファイ)でECサイトを制作した後にやるべきこと
今回解説した手順で、ECサイトを開設することはできます。ただ、実際にサイト運営を行って売り上げを上げていくためには、以下を行う必要があります。
- サイト分析ツールの導入
- 集客対策
- 販売&リピート対策
サイト分析ツールの導入
ECサイトを制作したら、アクセス数や流入経路の分析などのサイト分析を行えるツールを導入してください。顧客データの分析はShopifyのストア分析機能で行えるので、その他に次ツールを導入します。
- Google アナリティクス
- Google Search Console
Google アナリティクスは、サイトのPV数やユーザー数、流入経路の分析を行えるGoogleの公式ツールで、無料で利用できます。Shopifyのストア分析とGoogle アナリティクスを組み合わせて解析することで、効果的な運用を行えるようになります。
次に、Google Search Consoleはサイトの検索結果情報を分析できるGoogleのツールで、こちらも無料で利用できます。検索順位や表示回数、クリック率などをキーワードごとに調べることができ、どんなキーワードからアクセスしているかも分かります。商品ページやブログのSEO対策を行うために必須のツールです。
集客対策
ShopifyでECサイトを開設するだけでは、サイトに集客することができず購入してもらえません。そのため、ECサイト制作後は以下のような集客対策を行ってアクセス数を増やすことが大切です。
- SEO対策
- SNS運用
- ブログ運営
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- リマーケティング広告
- アフィリエイト広告
- SNS広告
ECサイトの成功には集客力が大切なポイントなので、まずは集客対策に注力してください。
販売&リピート対策
集客したユーザーが商品を購入し、その後も継続的な顧客になってもらうために、販売&リピート対策を行うことも大切です。まずは集客することが大切ですが、集客も購入につながらなければ意味がありません。
- 豊富な決済方法を導入
- 決済画面の簡略化
- SNS連携
そして、リピーターを増やして顧客一人当たりの売り上げを増やすことも重要です。
- ポイント機能の追加
- クーポン機能の追加
- メールマーケティング
新規顧客を獲得するコストよりも、既存顧客に対して販売するコストの方が低いので、リピート対策も必ず行っておきましょう。
まとめ
Shopify(ショッピファイ)でECサイトを構築する手順を解説し、おすすめの料金プラン、制作会社に外注した場合の相場、ECサイト制作後にやるべきことを紹介しました。Shopifyを利用すれば、ECサイトを簡単に構築することができます。
しかし、ECサイトを構築するだけでは集客も販売も行えずに、売り上げを上げることはできません。ECサイトを効果的に運営していくには専門的な知識やノウハウが必要になるので、制作会社や知識のあるパートナーに外注することが大切です。
Shopify Guideは、メディアの運営によってShopifyに関する幅広く情報を得ているため、Shopifyでの運営ノウハウを共有することができます。問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。ShopifyでECサイトの運営を始めるなら、知識を持ったパートナーと始めることをおすすめします。