「Shopifyの新しいメタフィールドについて知りたい」「メタフィールドの設定手順がわからない」Shopify(ショッピファイ)の運営者の中に、このようなお悩みを持つ方も多いことでしょう。
Shopifyで商品ページをカスタマイズしようと思うと、必ずメタフィールドを利用することとなります。また、2021年7月以降のアップデートで純正メタフィールドが登場し、さらにわかりやすく取り扱いやすい機能へと展開していきました。
そこで今回は、Shopifyの純正メタフィールドについて、設定方法や注意点など詳しく解説します。既存メタフィールドとの違いや、純正メタフィールドへの移行方法についても紹介しているので、現在商品ページのカスタマイズを検討中の方はぜひご参照ください。
Contents
Shopify(ショッピファイ)のメタフィールドとは
メタフィールドとは、商品やバリエーションに新しく情報を任意で追加し、カスタイズできる機能のことです。これは、WordPress(ワードプレス)でいうところのカスタムフィールドと同じ機能を有しています。
たとえば、ShopifyストアでTシャツを販売している場合、商品ページに型番や色見本、選択表示マークなど、独自の情報を追加したくなります。家電製品であれば、規格や重量、稼働時間など、扱う商品ならではの情報もまた異なります。
Shopifyのメタフィールドを使用すれば、そうした販売商品のさまざまな独自情報を追加することが可能です。
純正メタフィールドと既存メタフィールドの違い
2021年11月現在、Shopify(ショッピファイ)にはこれまでの既存メタフィールドの他に、2021年6月30日に行われたShopify UNITEにて、純正メタフィールドという新機能が公開されています。
既存メタフィールドは、必ず外部のアプリケーションを使用して追加や変更を行わなければならず、少し作業工程に手間が必要でした。しかし、2021年7月のアップデート以降に利用可能となった純正メタフィールドは、Shopifyの管理画面からそのまま編集可能となっています。
Shopify管理画面からすべての設定が完了するため、これまでの面倒だった外部アプリでの設定する手間が不要となります。運用がよりスムーズでシンプルになる上で、直観的でわかりやすい操作が行えます。
Shoipify(ショッピファイ)の純正メタフィールド設定方法
Shoipify(ショッピファイ)の純正メタフィールドの設定手順は、次の3ステップです。STEPごとの手順について詳しく解説していきましょう。
- STEP1:メタフィールドを追加する
- STEP2:メタフィールドの定義を追加する
- STEP3:メタフィールドを商品ページへ適用する
STEP1:メタフィールドを追加する
始めに、Shopifyの管理画面「設定」をクリックします。
表示された設定メニューの左下に新しく「メタフィールド」という項目が追加されているので、こちらを選択します。
すると、メタフィールドの設定画面が表示されます。メタフィールドでは、商品やバリエーションなど、さまざまな追加情報を設定することができます。
※2021年11月現在、「商品」と「バリエーション」の2項目のみ設定が可能です。
商品あるいはバリエーションを選択し、「定義を追加する」をクリックすることで、メタフィールドの定義を追加する画面が表示されます。
STEP2:メタフィールドの定義を追加する
「メタフィールドの定義を追加する」という画面から、新規でメタフィールドの設定を行います。
メタフィールドの定義とは、メタフィールドに設定する項目や数値を指定することです。ここで定義したメタフィールドの情報は、指定する商品ページすべての値に適用されます。
- 名前
- ネームスペースとキー
- 説明
- コンテンツタイプ
まずは「名前」を記載します。「名前」は、設定したメタフィールドを同じ名前でグループ化して整理するための情報です。グループ化した名前は、Shopifyストアの商品ページ上に表示させる際に使用します。
定義の名前を入力すると、テキストに関連する「推奨される標準定義」という項目が表示されるため、ここで用途に一致する定義があれば、選択を行います。
標準定義以外で名前を記載する場合は、メタフィールドの整理が簡単になるよう、わかりやすい名称を記載して整理するのがおすすめです。
続いては、「コンテンツタイプを選択する」からコンテンツタイプの設定を行います。
コンテンツタイプでは、指定したタイプの情報に基づいて「値」が入力されていきます。
2021年11月現在、Shopifyにあるコンテンツタイプは次の11種類です。
- 色:商品カラーやバリエーションの設定が可能です
- 日付と時刻:日付と時刻の設定が可能です。発売日や予約期間などの設定に使用できます。
- ファイル:画像やPDFファイルなどの表示、リンクの挿入が可能です。
- JSON:JSONデータ、構造化データによる情報整理などに利用できます。
- 測定:重量や寸法の設定か可能です。梱包材や商品自体のサイズなどに利用できます。
- 数値:単位のない数値に使用します。
- 評価:口コミや評価の表示が可能です。
- リファレンス:ページ、商品のバリエーションなどを定義に合わせ、商品説明ページや関連商品への誘導が可能です。
- テキスト:シンプルなテキストデータを挿入できます。
- trueまたはfalse:trueかたfalseかを分岐させる条件の設定が行えます。
- URL:内部・外部URLの挿入が行えます。
商品の特徴に合わせて、ページへ表示させたいコンテンツ対応を選択しましょう。「ネームスペースとキー」に任意のテキストを入力したら、メタフィールドの定義は完了です。
STEP3:メタフィールドを商品ページへ適用する
メタフィールドの定義が完了したら、次にそれを商品ページで呼び出し、適用していきます。まずは、Shopify管理画面「商品管理」から、メタフィールドを適用させたい商品を任意で選択します。
すると、商品ページの最下部に、先ほど設定したメタフィールドの項目が新たに表示されます。メタフィールドの各項目には、商品の特性に合わせた情報を入力しておきましょう。
商品ページのメタフィールドは、Online Store 2.0 に移行したDawnベースのテーマであれば、カスタマイズ画面から自由に呼び出して表示することができます。Shopify管理画面「オンラインストア」の「テーマ」にてカスタイズ画面を開きます。
テーマカスタイズ画面から、メタフィールドの値を設定した商品ページに移行します。左側のブロックエディタから新たにテキストのブロックを追加し、表示させるメタフィールドの項目に合わせて任意でテキストを記載しましょう。
追加したテキストブロックをクリックすると、「動的ソースを挿入」というマークから表示させたいメタフィールドの項目を選ぶことが可能です。
以上で、商品ページへの純正メタフィールドの適用が完了します。
既存メタフィールドを純正メタフィールドへ移行する方法
既存メタフィールドは、Shopify(ショッピファイ)の管理画面「メタフィールド」にアクセスすると、「定義のないメタフィールド」として表示されています。既存メタフィールドをそのまま、純正メタフィールドの設定画面からコントロールすることはできません。
既存メタフィールドを純正メタフィールドと同じように活用するには、既存メタフィールドの定義を純正に合わせて設定しなければなりません。「定義のないメタフィールド」の項目から、純正メタフィールドへ移行したいものを選択。画面右側の「定義を追加」をクリックします。
すると、純正メタフィールドとしての定義設定画面が表示されます。
こちらで、先ほど純正メタフィールドを設定した手順と同様に、各項目を入力していきましょう。
「保存」をクリックすると、新しい定義を保存する許可を求める画面が表示されるので、問題のない場合は、このまま「定義を保存する」をクリックします。
既存メタフィールドの値と、純正メタフィールドの定義するコンテンツタイムが適切に噛み合っていれば、問題なく移行は成功しています。しかし、既存メタフィールドの設定で、アプリケーションからより複雑な値を入力している場合は、純正メタフィールドの定義と噛み合わず、移行は失敗となるため注意を払いましょう。
Shopify(ショッピファイ)メタフィールドを使用する際の注意点
続いて、Shopify(ショッピファイ)でメタフィールドを使用する際に注意すべきポイントを2つ紹介します。
- 一度設定したコンテンツタイプは変更できない
- 既存メタフィールドの構成によっては純正へ移行しきれない
一度設定したコンテンツタイプは変更できない
一度設定したコンテンツタイプは、保存してしまうと変更できなくなってしまうため、念頭に置いておきましょう。
コンテンツタイプを設定し直す場合は、メタフィールドそのものの削除し、新たに純正メタフィールドの定義づけを行う必要があります。メタフィールドの設定で変更が可能なのは、「名前」と「説明」の項目のみとなっています。
既存メタフィールドの構成によっては純正へ移行しきれない
既存メタフィールドは、本来Shopifyの外部アプリケーションから設定を行い、反映させるものです。そのため、既存メタフィールドを移行する際には、純正メタフィールドの定義する値に合わせた組み合わせで設定する必要があります。
純正メタフィールドのコンテンツタイプにある項目と既存メタフィールドの値が類似していて、そのまま反映させられるのであれば問題なくスムーズに移行が可能です。しかし、リピート設定やチェックボックス、画像フィールドなど、純正メタフィールドのコンテンツタイプにはない値だったり、アプリでしか設定できない値だったりするケースでは、上手く出力できずに移行が失敗してしまいます。
移行が失敗した既存メタフィールドについては、純正メタフィールドに適応できるような値に修正するか、新規で再定義を行いましょう。
メタフィールドのおすすめShopify(ショッピファイ)アプリ
純正メタフィールドの登場は活気的であるものの、HTMLのリッチテキストエディタの設定や、リピート設定、チェックボックスなど、既存メタフィールドにしかない値や機能も未だに存在します。純正メタフィールドと既存メタフィールドを併用して活用することで、よりストアの最適化が狙えます。
最後に、メタフィールドの設定が可能なおすすめの外部アプリを紹介しましょう。
- CUSTOM FIELDS
- Advanced Custom Fields
- dfplus.io – 商品データ連携
CUSTOM FIELDS
「CUSTOM FIELDS」は、Shopifyメタフィールドをカスタマイズする際の定番アプリケーションです。リピート設定やチェックボックス、ラジオボタンなど、純正メタフィールドでは対応しきれない設定にも対応することができます。
幅広いカスタイズ項目が用意されているにも関わらず、使用環境も快適で、初めての人でも簡単にメタフィールドの設定が可能です。
ダウンロード後、14日間の無料体験プランが提供されています。10フィールド以上の使用で毎月14ドルの有料プランへと切り替える必要があります。
Advanced Custom Fields
「Advanced Custom Fields」は、18種類以上ものフィールドタイプが用意されており、想定するメタフィールドの殆どを作成できるアプリケーションです。チェックボックスや選択リスト、スイッチ、リピート設定などの幅広い項目に対応している点が大きな特徴です。
ダウンロード後、無料で使用可能となっています。「500 Energy points」超えてしまった際に有料プランへと切り替わり、毎月4.99ドルがかかります。
dfplus.io – 商品データ連携
「dfplus.io – 商品データ連携」は、ストア上で定義したメタフィールドのデータをGoogle広告やInstagramショッピング、アフィリエイトなどに連携し、一元管理で活用することができます。Shopifyストア以外で商品を見たユーザーが、メタフィールドを活用した詳細な情報を確認することで、より購買意欲を高める効果が期待できます。
効果的で幅広い媒体への活用が可能にも関わらず、無料で使用できるのも嬉しいポイントです。
まとめ
今回は、Shopify(ショッピファイ)の純正メタフィールドについて、設定方法をメインに詳しく解説していきました。最後に、ポイントを箇条書きで整理しておきましょう。
- 純正メタフィールドであればShpify管理画面から一括運用できる
- 既存メタフィールドを純正メタフィールドへ移行もできる
- 外部アプリや設定構成によっては既存メタフィールドの移行ができない
- 既存・純正メタフィールドを両立して機能を補い合うのもおすすめ
Shopifyメタフィールドは、2021年7月のアップデートにより更に快適に運用ができるようになりました。しかし、既存メタフィールドとの兼ね合いや、移行時のトラブルもまた念頭に入れて運用する必要があります。自社の運用環境に合わせて、最適なメタフィールドの活用法を見出すのがベストです。今回お伝えした内容を参考に、ぜひ快適な手法を見つけてください。
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