Shopify(ショッピファイ)の多言語化の方法

多くの人が越境ECに挑戦しようとしますが、そこには言語、決済、文化、習慣の違いなど、さまざまな障害があります。

今回は、それらの多くの課題を容易に解決するShopify(ショッピファイ)における越境ECのすすめと、Shopifyの多言語化方法を徹底解説します。これから海外展開をお考えのEC事業者様は、ぜひ最後までご覧ください。

Shopify(ショッピファイ)が越境ECに最適である理由

2022年9月現在、急速な円安が進んでいることもあり、海外の日本製品への購買意欲はますます高まってきています。そのニーズを見越して越境ECに挑戦しようとする事業者も増えてきました。

しかし、海外市場にリーチする越境ECを制作・運用するには、サイトの多言語化をしなければなりません。Shopify以外にもECサイトを多言語化するシステムは存在しますが、一体なぜ、ここまでShopifyの人気が出てきたのでしょうか?まずは、Shopifyが越境ECに最適である理由を紹介します。

Shopifyが越境ECに最適である理由
  • 標準で多言語化対応がなされているから
  • 多言語・他通貨アプリが豊富だから
  • どの国でも最適な閲覧環境だから
  • サイトを複数のチャンネルと連携可能だから

標準で多言語化対応がなされているから

Shopifyのショップを構築するとき、ショップのコンセプトにあったテーマを選択しますが、それらの多くのテーマは元々多言語化対応がなされています。無料テーマはすべて多言語化対応がなされ、有料テーマもほとんどが多言語化対応されています。

  • ベーシック:29米ドル/月
  • スタンダード:79米ドル/月
  • プレミアム:299米ドル/月
  • Shopify Plus(大企業や取引量の多いサイト向け):2,000米ドル~/月

いずれかのプランを選択さえしていれば、多言語対応のショップを構築することができます。

多言語・他通貨アプリが豊富だから

Shopifyでの越境EC構築を後押ししているのが、Shopifyアプリの存在です。多言語化対応のテーマに翻訳アプリを導入することで、多言語化されたECサイトを構築することができます。

Shopifyには、多言語化するための翻訳アプリが充実しています。各ショップに適した翻訳アプリを選んで導入することができます。

海外対応の多彩な決済方法が用意されていることも特徴で、他通貨、海外配送アプリも豊富に存在しています。これだけ聞いても、Shopifyが越境EC向けであることがわかるでしょう。

どの国でも最適な閲覧環境だから

Shopifyは、世界のどこにいても最適なサイトの閲覧環境を提供しています。

一般的に、Webサイトはアクセスが集中しすぎると、サイトの表示に遅延が見られます。この問題を解決するためには、サーバーを分散させなければなりません。

このような、サーバーを世界各国に分散配置し、Webコンテンツの配信を円滑化するために構築されたネットワークのことCDNといいます。CDNの設定・管理にリソースをさくことなくショップ運営に集中できるのは、Shopifyが最適なCDNを持つグローバルなECプラットフォームであるおかげです。

サイトを複数のチャンネルと連携可能だから

ECサイトを運営するときの課題として特に挙げられるものの一つが「集客」です。

異なる言語や習慣の垣根を越え、世界中の人たちがターゲットである越境ECでは、販売チャネルを広げて顧客との接点を多くし、商品やブランドに馴染んでもらうことが重要です。

Shopifyは、SNSをはじめ多様なチャンネルと容易に連携ができるため、顧客と商品またはブランドとの接点を増やしながらECサイトの運用が可能です。たとえば、FacebookやInstagramなどのSNSでの商品販売や、ebay、Amazonなどの海外ECモールへの出店などがありますが、販売チャネルが増えても、Shopifyでは一つの画面で一括管理することができます。

販売チャネルが増えても管理の手間が増えることはなく、売る上げだけが伸びていきます。

Shopify(ショッピファイ)を多言語化する手順

それでは、Shopify(ショッピファイ)を多言語化する方法をについて解説していきます。非常に簡単に行うことができます。

Shopifyを多言語化する手順
  • 言語切り替え可能なプランを選択する
  • 多言語対応のテーマを選択する
  • ストアとテーマの言語を設定する
  • 言語切り替え・翻訳アプリをインストールする

言語切り替え可能なプランを選択する

Shopifyでは、複数のプランが用意されています。Shopifyにおいて越境ECで制作・運用する際は、複数言語に切り替えが可能な次のいずれかのプランを選択しなければなりません。

Shopifyの料金プラン
  • ベーシック:29米ドル/月
  • スタンダード:79米ドル/月
  • プレミアム:299米ドル/月
  • Shopify Plus(大企業や取引量の多いサイト向け):2,000米ドル~/月

プランごとに決済時の手数料や搭載機能に違いがあるため、予算や規模に応じて自社ECにマッチしたプランを選びましょう。

多言語対応のテーマを選択する

テーマは「無料」のものと「有料」のものに分けられますが、無料テーマはすべて多言語化対応されています。有料テーマもほとんどが多言語化対応していますが、多言語化していない場合もあるようなので、有料テーマを使用する際は、多言語化対応テーマか確認しましょう。

Shopifyテーマストアから該当するテーマのページに入って、サポートに問い合わせするかドキュメントで確認をしてください。新しい言語を追加するにあたって「テーマの更新」が必要な場合もあります。第三者団体・企業、機関が開発したテーマを使用する際は個別の問い合わせが必要です。

また、サイト閲覧者が母語に切り替えるための「言語セレクター」も必要です。標準搭載しているテーマも存在しますが、多言語に対応しているテーマであれば、「Geolocationアプリ」を導入することで言語セレクターを追加できます。

ストアとテーマの言語を設定する

ストアとテーマの言語を設定するには、次の手順で進めてください。

ストアとテーマの言語を設定手順
  1. 管理画面左下の「設定」を選択する
  2. 「ストアの言語」を選択する
  3. 右上の「言語を追加する」を選択する
  4. ドロップダウンメニュー内から任意の言語を指定した後「追加」を選択する
  5. 内容を確認し、「公開する」を選択する

必要な言語が複数ある場合は、同様の手順で追加できます。

言語切り替え・翻訳アプリをインストールする

管理画面での言語追加だけでECが翻訳されるわけではないため、ストア内の情報まで翻訳するために翻訳アプリを導入しましょう。翻訳アプリは次の手順で表示されます。

翻訳アプリの表示手順
  1. 「設定」内「ストアの言語」を選択する
  2. 「Shopifyアプリストアを見てみる」を選択する
  3. 翻訳関連のアプリが一覧表示される

一覧表示されたアプリのなかから任意のものを選び、案内に従って導入・設定してください。

これで、新しい言語がShopifyストア内に追加されました。「プレビュー」をクリックすれば、登録された言語のプレビューが可能です。チェックアウト画面やメール通知も翻訳されます。

翻訳機能のあるShopify(ショッピファイ)のテーマ

続いては、翻訳機能のあるShopify(ショッピファイ)の無料テーマを紹介します。

Debut

画像引用元:Shopify Themes

Debutは、Shopifyに登録したときに最初からダウンロードされているテーマです。

価格

無料

機能

非常にシンプルなテーマで、機能性が高いです。構造もシンプルであるため、Shopify専用の言語である「Liquid」を大幅にカスタマイズした独自サイトを作るときも、構築しやすいテーマでしょう。

多言語セレクターのあるテーマで、日本語と英語の他に、7ヶ国語に対応しています。

  • デンマーク語
  • オランダ語
  • フランス語
  • ドイツ語
  • イタリア語
  • ポルトガル語
  • スペイン語

できること

シンプルで言語に左右されないテーマで、多くの言語に対応しており海外での販売を視野に入れている人は、利用を検討すると良いでしょう。また、主要国の言語に関しては自動で翻訳することができることも大きなポイントです。

Brooklyn

Brooklyn

画像引用元:Shopify Themes

Brooklynも、多言語セレクターを持ったテーマです。

価格

無料

機能

無料でありながら、高級感をレイアウトや配色で出しており、商品数が一つだけのストアの場合、商品を映えさせて魅力的に見せられるでしょう。Debutと同じく多言語セレクターを持っているため、海外言語への対応も可能です。

できること

「Classic」「Playful」の2種類からスタイルを選択できます。ヘッダーのスライドショーやスライドアウトカートがあり、多言語セレクターにも対応しています。そのため、動画や静止画だけでなく、翻訳した言語で世界中のユーザーにアピールできるテーマです。

Shopify(ショッピファイ)のおすすめ多言語化・翻訳アプリ

続いては、Shopify(ショッピファイ)のおすすめ多言語化・翻訳アプリを5つ紹介します。

多言語化・翻訳アプリ
  • LangShop
  • Weglot
  • Interkingue
  • Langify
  • translate my store

 

LangShop

LangShop

画像引用元:Shopify app store

「LangShop」は、241言語の翻訳に対応するShopify公認言語切り替え・翻訳アプリです。Shopifyに導入して「新しい言語を追加」するだけで、希望の言語へ自動翻訳してくれる手軽さが魅力です。

Shopify通知・メール・SMSなどのローカライズをわずか数分で実行してくれます。月額$34と、他のアプリと比べてやや値が張るものの、PV数や翻訳文字数による制限はなく、統合された通貨変換技術も活用も可能です。

翻訳言語に従った一貫性のあるURL生成、メタディスクリプションタグの検出・翻訳など、Google多言語SEOに最適化された対策さえも標準で実行してくれます。

アプリ概要

  • 料金:
    • 無料プラン
    • 基本プラン:9.9米ドル/月
    • 標準プラン:33.9米ドル/月
    • 高度プラン:67.9米ドル/月
  • 241言語から選択可能
  • 多言語SEOに最適化
  • 翻訳に制限がない
  • ローカリゼーション
  • 言語セレクター・通貨セレクターが編集可能

Weglot

Weglot

画像引用元:Shopify app store

「Weglot」は、世界中の5万社以上の企業から活用される、Webサイト翻訳ソリューションです。Weglotが支持されているのは、その柔軟性の高さであり、CMSを活用したあらゆるWebサイトと連携・翻訳できる部分にあります。

Shopifyの全テーマ・アプリとの互換性が確保されており、使い方も簡単です。アカウントを作成したら、翻訳元・翻訳先の言語を指定して実行するだけです。自動翻訳の結果を確認して手動で修正することも、プロの翻訳者に依頼することも可能です。

翻訳可能言語は100以上あり、翻訳ページの専用URL生成、タグの検知・翻訳など、多言語SEOに関連する対策も万全です。翻訳する言語数、翻訳する文字数に応じた、年間$99からの複数プランが用意されています。

アプリ概要

  • 料金:
    • 無料プラン:翻訳言語1つ、2,000語まで無料で利用可能
    • 99ユーロ/年間~の有料プラン複数あり
  • 100言語以上から選択可能
  • 多言語SEOに最適化
  • カスタマイズ可能な言語セレクター
  • ローカリゼーション
  • 年額$99〜、言語数・翻訳に応じた4つのプラン

Interlingue

Interlingue

画像引用元:Shopify app store

「Interlingue」は、Shopifyアプリ特化のソフトウェア開発会社によって開発された、Shopify翻訳アプリです。コンテンツの一括翻訳、ページごとの翻訳が選べるほか、手動での翻訳、翻訳したい文字列を検索しながらのテーマ翻訳ができます。

他のShopifyアプリへの影響はなく、表示速度を含むパフォーマンスに高いことも特徴です。さらに、操作は日本語でも可能で、Shopifyアプリには珍しい日本語でのサポートが受けられます。月額$7.50と他のアプリに比べ安く済ませることができることも魅力的です。

アプリ概要

  • 料金:9米ドル/月
  • 多言語SEOに最適化
  • 表示速度を含むパフォーマンスが良い
  • 日本語表示、日本語によるサポート

Langify

Langify

画像引用元:Shopify app store

「Langify」は、アクセスする場所による適切な言語の自動検出機能だけでなく、多言語のSEO機能を搭載しています。月額17.5米ドルと比較的安価でありながら、多言語化に必要な機能がコンパクトに集約しています。

アプリ概要

  • 料金:17.5米ドル/月
  • 最大20の言語を翻訳可能

Translate My Store

Translate My Store

画像引用元:Shopify app store

「Translate My Store」は、AIによる自動翻訳機能を搭載した翻訳アプリです。ストア内の情報だけでなく通貨表示の切り替えにも対応しており、自動翻訳で効率良く翻訳しつつ、不自然な部分は手動で書き換え可能であるため、自動化と手動の優れたバランスを実現しています。

アプリ概要

  • 料金:
    • 無料プラン
    • BASICプラン:9.99米ドル/月
    • PROプラン:19.99米ドル/月
    • BUSINESSプラン:49.99米ドル/月

多言語化に加えてShopify(ショッピファイ)で必要な追加設定

Shopify(ショッピファイ)での言語設定だけでなく、越境EC向けの以下の施策も必要になってきます。

決済手段の対応

地域により主要な決済方法が異なるため、Apple PayやAmazon Payなどの海外展開に適した決済方法を準備しておくのが良いでしょう

通貨の対応

前述したおすすめのアプリにも機能の一部として備わっているものもございましたが、さまざまなエリアの自国通貨で価格を確認できるよう、顧客が見たい通貨にレートを変更してくれるアプリを導入するのが良いでしょう。

海外発送の対応

前述したおすすめのアプリにも機能の一部として備わっているものもございましたが、配送料金の最適化、ラベルや請求書作成など海外発送時に役立つ機能を搭載したShopifyアプリを導入するのが良いでしょう。

Shopify(ショッピファイ)を多言語化する際の注意点

最後に、Shopify(ショッピファイ)でECサイトを多言語化する際の注意点について解説します。大きく分けて、次の4点が挙げられます。

注意点
  • 言語別のSEO対策が必要
  • 自動翻訳は顧客の離脱につながる可能性がある
  • 対象言語での商品タグの設定が必要
  • サイト内検索機能が使えないことがある

言語別のSEO対策が必要

SEOに影響を与えるのが、アプリによる翻訳です。意味の通じにくい不自然な翻訳をされてしまった場合、検索エンジンからスパムであると判断されてしまう可能性もあります。

Shopify本体、翻訳アプリは適切なSEOを行うための施策を行っていますが、十分ではありません。自動翻訳を見直していくことが必要になる可能性があります。

自動翻訳は顧客の離脱につながる可能性がある

アプリによる自動翻訳は、精度がいまいちの場合もあります。そのため、顧客にこちらの意図が伝わらず結果としてコンバージョンに悪影響を与える可能性は十分考えられます。翻訳内容が適切かどうかのチェックは必須でしょう。

対象言語での商品タグの設定が必要

Shopifyでは、簡単に多言語対応のECサイトを制作が可能ですが、現時点では商品タグを翻訳することは不可能です。ユーザーがサイト内で商品を検索することを想定して、商品登録の際に対象言語のタグも設定すると良いでしょう。

サイト内検索機能が使えないことがある

アプリで自動翻訳されたECは、日本語以外でのサイト内検索機能がうまく使えない場合があります。Shopify自体は強力なサイト検索機能を持っていますが、サポートされていない言語がある、あるいは自動翻訳が完璧ではないことなどが、トラブルの要因として考えられます。

まとめ

多言語対応・越境EC構築をどのようにすれば良いのかという問題を、Shopifyが高いコストパフォーマンスで解決してくれそうなことがおわかりいただけたでしょう。

これからも、Shopify本体、Shopifyアプリはさらなる発展が期待されています。高クオリティの越境ECの安価な制作を可能にしたShopifyはますます重宝されるようになってくることが予測されます。今回お伝えした内容を基に、海外のユーザーを獲得してEコマースビジネスを大きく飛躍させる第一歩を踏み出してみてください。

英語版のサービスを利用したり、アプリを導入したりするだけではご自身の疑問が解決できないという場合は、当社株式会社NDPマーケティングまでお問い合わせください。当社はShopifyの知識やノウハウのみならず、コンサルティングも実施することが可能です。こちらの問い合わせフォームより、お気軽にお問い合わせください。

Qries