
Shopify(ショッピファイ)は、2021年現在175ヶ国以上で利用されている業界トップシェアのカナダ発ECプラットフォームです。最大の特徴は、ノーコードで高度な機能やデザインを実装できることです。誰でも簡単に本格的なECサイトを構築することができます。
また、Shopifyの最大のメリットに挙げられるのが、カスタマイズ性の高さです。デフォルトの機能に加えて、さまざまな拡張アプリケーションが存在し、自社のストアに合うアプリを導入して販売促進につなげることが可能です。
今回は、Shopifyのアプリ(プラグイン)について解説します。また、Shopifyアプリストアで評価の高いおすすめのアプリも紹介します。
Contents
Shopify(ショッピファイ)のプラグイン(アプリ)とは?
Shopify(ショッピファイ)のプラグイン(アプリ)とは、ストアに追加でインストールできるさまざまなソフトウェアのことです。アプリをインストールすることで多種多様な機能を追加し、サイト運用のオペレーションを改善したり、使いやすいデザインにしたりすることができます。
2021年現在、Shopify アプリストアからインストールできるアプリは6,000種類以上にもなります。他のECプラットフォームと比較しても圧倒的なアプリ数であり、このカスタマイズ性の高さが、Shopifyが多くのユーザーから支持を得ている理由でもあります。
アプリの種類は、集客・CVRの向上、他のツールとの連携、配送の改善など、多岐に渡ります。また、有料のものだけではなく無料のアプリもあるので、自社ストアの規模や運用に合わせて選択しましょう。
自社のストアに適したShopify(ショッピファイ)アプリの探し方
無数にあるShopify(ショッピファイ)アプリの中から瞬時に最適なアプリかどうかを判断するのは容易なことではありません。類似の機能を持つアプリもたくさんあります。ここでは、Shopifyのアプリを探すときの4つのポイントを紹介します。
- Shopifyのデフォルトの機能を知る
- ストアに必要な機能を決める
- 無料体験を試す
- レビュー・評価を確認する
Shopifyのデフォルトの機能を知る
細かく分けるとShopifyには料金プランが5種類あり、プランによってデフォルトの機能も異なります。しかし、料金プランが上位のものほど優れたストアになるというわけではありません。すでにストアを持っている方向けのShopify Liteを除いて月額料金が最も安いベーシックプランでも、通常のECサイト運営に必要な機能はデフォルトで搭載されています。
ベーシックプラン以上のプランを利用する場合は、事業規模が大きい、複数のショップを運営する、卸売販売を行うなど、機能面ではなく運営規模の違いによることが多くみられます。
Shopifyのデフォルトの機能に加えて、自社の商材やブランドの特性に合わせて、強化したい部分やカスタマイズしたい部分にアプリを追加していくと良いでしょう。
ストアに必要な機能を決める
アプリには便利な機能が多くありますが、アプリを追加すればするほど管理コストも高くなり、ストア起動するにも重くなります。そのため、特にストアの開設当初は、必要最低限のアプリに絞ってインストールすることをおすすめします。
ストアに必要な機能を決める上で大切なことは、運用側の利便性を高めることよりも、ユーザーにとって便利な機能かどうかの観点で考えることです。整理整頓されたストアの美しさよりも、自社のユーザーの購買体験が向上する機能かどうかを考えましょう。ユーザーの購買頻度や購入の目的、ストアへの流入経路など、ユーザーの購買行動にもとづいて追加するアプリを決めていきます。
無料体験を試す
Shopifyアプリストアでインストールできるアプリの多くは、無料プランや無料のお試し期間が設定されています。無料プランは使用できる範囲に制限がかかっている場合が多いですが、使い勝手を確認したいときや、小規模で始めるときには事足りるケースも多くあります。
また、類似の機能を持つアプリでも、使い勝手が異なったり付属の機能も異なったりするので、無料体験で比較検討することもおすすめです。無料体験終了時にアプリをストアから削除する場合、お客様の注文情報などに影響が出ないか確認してから削除しましょう。
レビュー・評価を確認する
Shopifyアプリストアでインストールできるアプリには、5段階の評価とレビューが記載されています。レビューを書いたショップの名前も公開されているので、自社と同じような商材を扱っているショップのレビューは、特に参考になる可能性が高いでしょう。
また、「Shopify ◯◯(アプリ名)口コミ」などで検索すると、独自にブログなどで詳しく解説している場合もあるので、有料版をインストールする前に無料体験の利用にあわせて事前に調べておくことをおすすめします。
Shopify(ショッピファイ)アプリの種類
Shopify(ショッピファイ)アプリには複数の種類があります。アプリをインストールする前に、それぞれの違いについて確認しましょう。
公開アプリ
公開アプリは、Shopifyアプリの審査プロセスに合格しているアプリです。「登録」と「未登録」に分類されており、Shopifyアプリストアで検索結果やカテゴリーに表示されるのは「登録」アプリです。
ただし、「未登録」アプリも審査プロセスに合格しているため、一定レベルの品質に問題はありません。未登録アプリは開発者のウェブサイト、またはShopifyアプリストアのリストからインストールが可能です。
カスタムアプリ
カスタムアプリは、管理画面に機能を追加したり、他のプラットフォームへの連携などを可能にしたりするアプリです。開発者がストアの管理画面へのアクセスやAPIアクセスすることなく、アプリを制作することができます。
開発者が提供するインストールリンクを使ってインストールします。Shopifyアプリストアには表示されません。
プライベートアプリ
プライベートアプリは、ストアの管理画面上で制作するストア専用のアプリです。Shopifyアプリストアには表示されていません。
カスタムアプリとの違いは、開発者にアクセス権限を付与することです。ストアへのオープンAPIアクセス権や、管理画面へのアクセス権を付与する必要があるため、外部開発者に委託する場合で権限付与に不安があるときは、カスタムアプリの制作をおすすめします。
下書きアプリ
下書きアプリは、主にShopifyパートナーが使うテスト目的のアプリです。開発中のストアに下書きアプリをインストールしている場合、開発ストアの譲渡やストア転送ができません。
下書きアプリは、アプリ審査プロセスを通す、またはカスタムアプリに変換することで、通常のショップでもインストールが可能になります。
Shopify(ショッピファイ)アプリの導入方法
Shopify(ショッピファイ)アプリをインストールする方法にも複数のやり方があります。アプリの種類によっても導入方法が異なるため注意してください。
Shopifyアプリストアからダウンロードする
Shopifyアプリの最も簡単なインストール方法です。Shopifyアプリストアで追加したいアプリを検索し、「アプリを追加する」をクリックします。その後に表示されるログイン画面でログインし、管理画面の「アプリ管理」に表示される該当のアプリの「アプリをインストールする」をクリックしてアプリの使用を許可します。
管理画面の「アプリ管理」でもアプリを検索することが可能です。
カスタムアプリ・プライベートアプリを開発する
開発者に依頼してストアに合ったカスタムアプリやプライベートアプリの開発を依頼した場合、アプリはShopifyアプリストアには表示されません。開発者が提供するインストールリンクをクリックしてインストールを行います。カスタムアプリのインストールリンクはストア固有のもので、別のストアで流用することはできません。
アプリのインストール後は、Shopifyアプリストアのアプリと同様に、管理画面上で「アプリをインストールする」をクリックし、アプリを有効化します。
外部サービスのインストールリンクからダウンロードする
外部サービスの開発者のウェブサイトなどで、アプリのインストールリンクを取得します。その後の手順は他のアプリ同様、管理画面で「アプリをインストールする」をクリックします。
なお、外部サービスのインストールリンクは2019年12月5日より前に作られたもののみが使用可能です。それ以降に制作されたインストールリンクでは、エラー表示となりインストールすることができません。
アプリのアンインストール方法
アプリのアンインストールはShopifyの管理画面上で行います。管理画面のアプリ管理から、該当するアプリの行に赤文字で表示される「削除」をクリックします。表示されるメッセージに従い削除を完了させます。
なお、削除するアプリによっては、ストアのテーマに影響がでる可能性もあります。アプリを削除する前に、その他に必要な手順があるかどうか必ず確認しましょう。
役立つShopify(ショッピファイ)おすすめアプリ
最後に、これからShopify(ショッピファイ)でECサイトを制作していく方に向けて、活用したいおすすめアプリを紹介します。
ECサイト運営に役立つアプリ:配送日時指定
配送日時指定は、「配送日」や「配送時間帯」を指定できるアプリです。
日本向けのアプリで、操作やサポートも日本語対応になっています。日本郵政、ヤマト運輸、佐川急便などの大手配送業者はデフォルトで設定されており、選択が可能です。その他の配送業者の場合でも、任意の配送業者を追加するカスタム機能もあります。
月額$9.88と比較的導入しやすく、14日間の無料体験が可能です。
定期購入・サブスクリプション:Bold Subscriptions
Bold Subscriptionsは、定期購入ができるShopifyアプリです。解約防止やLTV向上、カスタムメールの送信など、サブスクリプションモデルのサービスに必要な機能は一通りそろっています。
難点は、日本語でのサポート対応がされていないことです。管理画面やサポートへの問い合わせは英語となります。料金体系は月額費用に加えて手数料が発生します。
集客に役立つアプリ(レビュー):Stamped.io
Stamped.ioは、レビューを収集するアプリです。商品購入後にレビューを促すメールを自動で送信しレビューを収集します。
単純な商品レビューだけではなく、写真やビデオ、Facebook連携など7種類の口コミを集めることができます。良いレビューをたくさん集めることで、購入促進につながります。
無料プラン、14日間の無料体験があります。
集客に役立つアプリ(ポイント):EasyPoints
EasyPointsは、ストアにポイントシステムを追加できるアプリです。ポイント制度は、ロイヤリティの高い顧客を生み出す日本市場で人気のあるシステムです。
ユーザーがポイントをためやすく使いやすいシンプルな操作性が特徴で、リピート購入を促します。ポイント付与の条件をカスタマイズできたり、ポイントキャンペーンも手軽に開催できたり、簡単にポイント制度を運用したりすることができます。
月額$50から、利用可能顧客数によって料金プランが変わっていきます。
SEO対策:プラグインSEO
プラグインSEOは、タイトルタグやメタディスクリプション、ページ速度など、ストア内部のSEO対策全般をチェックするアプリです。問題点を洗い出し、解決方法を提示してくれるため、開発に関する詳しい知識がなくても改善が可能になります。
無料プランでは問題洗い出しと解決方法の提示まで行ってくれますが、SEO最適化やリンク切れ修正などのSEO対策の自動化機能は有料プランとなります。SEO対策にさける社内工数を検討した上でプランを選択すると良いでしょう。
サイトデザインに役立つアプリ:PageFly Landing Page Builder
PageFlyは、ランディングページを制作するアプリです。
数多くあるテーマの中から、イメージに近いものを選択しドラッグ&ドロップエディタで簡単に編集することができます。2021年2月に日本向けにローカライズされ、管理画面も日本語で使用できるようになりました。
無料プランでは、すべての機能を保持したまま一つのランディングページの制作が可能です。
まとめ
Shopify(ショッピファイ)アプリを活用することで、簡単にストアを構築したり改善したりすることができます。
しかし、Shopifyアプリを導入すれば必ず売り上げが上がることを約束できるわけではありません。無数にあるアプリから最適なアプリを選択するためには、ストアの方針やブランディング、ターゲットユーザーの設定などを行うことが不可欠です。自社の商材に合ったブランディングや販売戦略を立てて、最適なアプリを活用しましょう。
Shopify Guideは、メディアの運営によってShopifyに関する幅広く情報を得ているため、Shopifyでの運営ノウハウを共有したりコンサルティングしたりすることができます。Shopifyの売り上げをアップさせるには、Shopifyの運営知識を持ったパートナーを見つけることが近道です。
お困りの方は、こちらの問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。