
Shopify(ショッピファイ)には、サイトのイメージを形づくるテーマがたくさん用意されています。 そして、個々のテーマデザインもクオリティが高いと評判です。
しかし、それだけ数が多いとどのように選べば良いのかを悩んでしまう人もいるでしょう。そこで、今回はShopifyテーマの選び方について解説します。選ぶときのポイントや、おすすめのテーマも紹介するため、これからShopifyでECストア開設を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
Contents
Shopify(ショッピファイ)のテーマの選び方
Shopifyのテーマを選ぶとき、何も考えずに「綺麗だから」などの理由だけで選んではいけません。ECサイトを構築する上で、デザインは非常に重要です。売上を左右すると言っても過言ではありません。Shopifyには多数のテーマが準備されており、容易にストアを作れることも人気のある要因の一つです。
しかし、具体的にテーマをどのように選べばいいでしょうか?今回は3つのポイントに絞って、選び方を解説します。押さえておきたいポイントは次の3点です。
- 商品のイメージを第一にする
- 一番売りたい商品をもとにする
- シンプルなものにする
ポイント①:商品のイメージを第一にする
販売する商品のイメージとマッチしたデザインでないと、統一性がなくコンセプトがずれてしまいます。「誰に向けて販売するのか」「商品の数や特徴」など、商品のイメージを第一にテーマを考えると良いでしょう。
Shopifyストアにとって、テーマを選ぶことはデザインだけでなく商品の見せ方やアピールをどうするのか、そしてブランドイメージの構築につながります。そのため、販売する商品イメージとは違うテーマだと、売上が伸びない可能性も否定できません。
また、テーマの機能も把握しておきましょう。例えば、商品の外観を重視したいならば画像で綺麗に見せられるものが良いですし、機能をアピールしたいなら細かく紹介できるコンテンツを設けられた方が良いでしょう。
それに、国内向けなのかそれとも海外向けなのかも重要です。海外向けなら英語を始めとした多言語を使用できるテーマを選ぶべきでしょう。そのため、商品のイメージや特徴、販売相手に合ったテーマを選定してください。
ポイント②:一番売りたい商品をもとにする
商品のイメージを第一にするとしても、いくつもある場合は、一番売りたい商品をベースにしてください。ストアの顔となる商品が、一番売りたいものであるべきですし、力を入れてアピールすることでしょう。
また、複数商品を扱うなら、絞ってテーマを考えないと統一性のないものになってしまいます。
ポイント③:シンプルなものにする
ごちゃごちゃしたデザインだと、欲しい商品を見つけにくく、結局サイトから離脱してしまうユーザー(お客さん)もいます。そのため、シンプルで見ていても疲れないデザインが良いでしょう。必要最低限の情報でシンプルにまとめられるか、写真を見やすく表示できるかなどを意識してテーマを選んでください。
例えば、大きくアイキャッチ画像を設けたり新着商品が目立ったりしているか、ブログページへ誘導しやすいなど、特徴を定めると良いテーマが見つかるでしょう。
そして、トップページのデザインも大切ですが、特に商品の機能面をアピールしたい場合は、商品ページやコレクションページにも気を配ってください。商品購入にも大きく影響するページなので、トップページと同じようにしプルでわかりやすいテーマを選択しましょう。
また、Shopifyのテーマはあとで変更も可能ですし、機能を追加することもできます。そのため、最初はシンプルな構築でスタートして、方向性が変わったら変更しても問題ありません。
無料のテーマの特徴
Shopify(ショッピファイ)のテーマは、無料で利用できるものもあります。有料のものに比べると機能が制限されているものもありますが、費用を掛けずにストアデザインを構築できるため、選択肢として考えて良いでしょう。十分にECサイトとして使えるものです。
ただし、無料テーマの場合は次の点に注意してください。
- 拡張性が低い
- SEOに弱い
- 選択肢が少ない
特徴①:拡張性が低い
無料のテーマでもデザインがシンプルなものは多く、見た目は満足できるかもしれません。しかし、拡張性が低く、機能面で不満を抱える人もいるでしょう。
単純な機能しか標準搭載されておらず、HTMLやCSSといったプログラミング言語がわからないとカスタマイズが難しいため、拡張したくてもできない人もいるでしょう。最初は必要なくても、後から欲しい機能が出てきた場合に対応ができないことが考えられます。
それならば、最初から機能が備わっている有料のテーマを検討すべきです。途中でテーマの変更はできますが、必要となる機能などを事前に検討し、無料のテーマでは拡張性が低いと判断するなら、1回の支払いで購入できる有料テーマを選ぶと良いでしょう。
特徴②:SEOに弱い
無料のテーマでも、最低限のSEO対策は可能です。しかし、さらに強化するには有料の方が良いでしょう。どうしても、無料のテーマでは限界があるからです。有料のテーマは、SEO最適化に取り組んでいるものもあるため、それぞれ特徴を見ることをおすすめします。
また、ShopifyにはSEOに特化したアプリもあります。例えば、「SEO Manager」と「Plug in SEO」の2つです。
残念ながらまだ日本語対応がされておらず英語のみですが、SEOに関わる設定ができたり、改善点を教えてくれるアプリです。これらも有料アプリであるため、費用はかかります。そのため、SEO強化を考えるのであれば初めから有料テーマを選択しましょう。
特徴③:選択肢が少ない
Shopifyの無料テーマは、選択肢が限られています。無料テーマで使いたいテーマがなければ、必然的に有料のものを選ばなくてはなりません。
中には複数の商品を一気に見せられる点や、動画を表示させられるなどの特徴を持ったテーマもあります。しかし、有料のものに比べれば、どのテーマも機能は少なく、満足に使えないかもしれません。
それに、選択肢が多い方が自分が必要としている機能を持ち、気に入ったデザインのテーマを見つけやすいはずです。始めたばかりや試しにShopifyのECサイトを作る場合は無料のテーマで良いかもしれませんが、売上を上げたり、管理性・カスタマイズ性を考えて検討すると良いでしょう。
有料のテーマの特徴
Shopify(ショッピファイ)有料のテーマは数がたくさんあり、カスタマイズを自由にできます。もともと備わっている機能も豊富で、個人から企業まで、誰もが満足できるテーマが見つかるはずです。
また、有料テーマの特徴は、「カスタマイズ性」「豊富な選択肢」「サポート手厚い」の3つです。ここでは、それぞれについて詳しく解説しましょう。
- カスタマイズが自由にできる
- 選択肢が豊富
- テーマのサポートが手厚い
特徴①:カスタマイズが自由にできる
有料のテーマであればカスタマイズを自由にできるため、自身が作りたいストアを構築できます。例えば、複数条件での絞り込みや商品のタグ付け、在庫数の残り数表示など、テーマによってできることが異なるため、デザインだけでなく機能もしっかり確認しましょう。
ストアのインターフェースだけでなくマーケティングに長けたものもあれば、SEOなどに工夫をしているテーマもあり、販売数の向上やデータ収集などに役立てることも可能です。どうしても無料のテーマではできないことが有料であればできることが多いですし、費用を出して購入するものなのでテーマの選定はじっくり時間を掛けましょう。
特徴②:選択肢が豊富
有料のテーマは公式ストアでも70種類ほど、そして非公式のものでは1,000種類近くあります(2020年9月現座)。これだけあれば、選択肢も豊富で、自分たちが欲しい機能を持ったデザイいのテーマが必ず見つかると言って良いでしょう。
ただし、逆に言えば量が多いため、選定が大変です。自分たちが扱う商品やターゲット層、関係するスタッフ数や将来的にどんなストアにしたいかなどを元にして必要な機能を書き出すと良いでしょう。
また、テーマによってできないこともあります。事前に確認せずに使ってみて、結果として機能が不足していたでは、元も子もありません。
そして、カスタマイズするときに、知識なしでできるかも確認しましょう。テーマによっては、ある程度のプログラミングの知識がないとカスタマイズできないものもあります。もちろん知識があれば問題ありませんが、言語を知らないのであればせっかく購入したテーマを使いこなせないかもしれません。
特徴③:テーマのサポートが手厚い
簡単にストアデザインを構築できても、わからないことが出てしまうこともあるでしょう。そんなとき、Shopifyの有料テーマであればテーマの開発元がサポートを請け負います。連絡先もテーマ購入ページに記載されているため、問題があれば聞いてみると良いでしょう。
サポートがあれば、不明点もなく安心してストア運営できますね。
Shopify(ショッピファイ)のおすすめのテーマ:無料編
ここまで、Shopify(ショッピファイ)のテーマを決める前のポイントや、無料と有料それぞれの特徴について解説してきました。ここからは、具体的におすすめのテーマを紹介していきます。
まずは無料のテーマです。今回おすすめする無料テーマはこちらの4種類です。それぞれおすすめの理由や特徴について解説します。
- Debut
- Narrative
- Brooklyn
- Supply
無料①:Debut
画像引用元:Shopify Themes
DebutはShopifyのデフォルトのテーマです。とてもシンプルですが、カスタマイズもしやすいことが大きな特徴です。
どちらかと言うと商品数が多くなく、単一商品のみや商品数が少ない方が向いています。ただ、オールラウンダーなので、多少商品数が多くても問題ないでしょう。
また、お客様の声の機能もあり、無料でここまでできるのかと驚きの声も実際の利用者からあがっています。最初はこのテーマで始め、使っていく中で機能を追加したり使い方を学び、他のテーマに移っても良いでしょう。
特徴
- スライドショー
- 予測変換
- お客様の声
- プロモーションバナー
- 動画の埋め込み
- おすすめ商品の表示
- コレクションページでのフィルタリング
おすすめの人
アパレルや家具のストアにおすすめです。商品を綺麗に見せられるため、1点1点の写真にこだって掲載していけば、良いアピールになるでしょう。
無料②:Narrative
画像引用元:Shopify Themes
無料テーマの中でも、最も高級感があるのがNarrativeです。動画の埋め込みやホバーアニメーションも実装されており、無料とは言いながらもしっかり作り込まれています。また、動画でブランドのストーリーや価値観、商品をアピールできるため、ストーリー性の訴求もしやすいです。
セクションのカスタマイズもできるため、画像やテキスト、商品などを表示できるほか、HTMLをセクションとして設定可能です。つまり、HTMLとCSSの知識があれば、独自にデザインしたCSSで自由にセクションとして埋め込めます。
特徴
- 動画埋め込み
- セクションのカスタマイズ
- 上部にナビゲーション固定
- 垂直スライドショー
- 広いレイアウト
おすすめの人
ハンドメイド製品など、高級感あふれる商材を扱っている方におすすめです。取り扱い製品は少ないけれど、「視覚性」と「機能性」の両方を重視できるため、商品を高級に見せることができるでしょう。
無料③:Brooklyn
画像引用元:Shopify Themes
Brooklynは、大画面のアイキャッチや、ピンタレストのようなグリッド状の商品表示が印象的なテーマです。ブランドイメージの訴求に最適です。
また、ブログもトップページに表示可能できるので、オウンドメディアとしての利用も可能。商品をカートに追加すると、画面が横にスライドしてカート画面を表示する設計になっており、閲覧ページを離れずに買い物ができます。
派手なJavaScriptのアニメーションなどは実装されていませんがレイアウトや配色で高級感を出しており、とくにアイテム数が一つだけのストアでは、商品を映えさせて魅力的にアピールできるでしょう。しかし、単一商品のみや商品数が少ないブランドだけでなく、設計次第では商品数が多いストアでも十分活用できるテーマです。
特徴
- ヘッダースライドショー
- 動画の埋め込み
- 動的な製品グリッド
- スライドアウトカート
おすすめの人
アパレル系ストアにおすすめです。ブランドイメージに重点を置いているので、単一のブランドを高級感溢れるイメージで訴求できます。
無料④:Supply
画像引用元:Shopify Themes
Supplyは、商品数が多いECサイトにおすすめです。Supplyでは、商品点数が多くてもフィルタリング機能があるので自動で最適化をしてくれて安心です。また、注目商品や売りたいものをクローズアップできる、おすすめコレクション表示機能もあります。
特徴
- スライドショー
- トップに注目コレクションの表示
- コレクションのフィルタリング
おすすめの人
コスメやキッチン用品など、商品数が多いストアにおすすめです。多数の商品をカテゴリごとに表示でき並べ替えも可能なので、欲しい商品を見つけやすいでしょう。
Shopify(ショッピファイ)のおすすめのテーマ:有料編
続いて、Shopify(ショッピファイ)のおすすめの有料テーマを紹介しましょう。今回紹介するテーマは次の6種類です。無料テーマと同じように、それぞれの特徴やおすすめの人を解説していきます。
- Parallax
- Editorial
- Split
- Sunrise
- Label
- Showcase
有料①:Parallax
画像引用元:Shopify Themes
Parallaxはその名のとおり、パララックス効果を取り入れたテーマです。パララックス効果はもちろん、見た目の美しさなどデザイン面での評価が高いです。また、サポートに対する評価が高く、安心して利用できるテーマと言えるでしょう。
モダンでプロフェッショナルな使いやすいツールで、ブランドと商品をストア上で可能な限り最高の状態で表示し、購買意欲をかき立てます。
サポート:Out of the Sandbox
特徴
- パララックス効果(視差効果)
- マルチレベルメニュー
- プロモーションバナー
- 動画の埋め込み
- スライドアウトカート
料金
180ドル
おすすめの人
主に20代〜30代をターゲットとしたビジュアル性が求められるアパレル系ストアにおすすめです。
有料②:Editorial
画像引用元:Shopify Themes
Editorialは、ストーリーを効果的にユーザーと共有できるように、ブログを中心とした編集スタイルで設計されているテーマです。商品のストーリーを文章で伝えるスタイルで、関連製品を紹介したブログ記事の表示ができます。
また、最大5つのブログを扱えるため、商品に特化したものやストア全体のニュースなど、分けて運営可能です。
サポート:Switch
特徴
- 関連商品とブログ投稿
- 最大5までのブログをサポート
- グリッドまたはレイアウトのコレクション
- 動画の埋め込み
- 商品のズーム
料金
160ドル
おすすめの人
商品点数の少ない高級な雑貨やアパレルのストアに向いています。商品開発やブランドのストーリーを強調できるため、歴史を感じるような商品だと上手にアピールできるでしょう。
有料③:Split
Splitは、大胆なグリッドレイアウトが印象的なテーマです。大きな画像を表示したい人におすすめです。縦型のスライドショーなので、一つの商品で画像を多く使えます。また、関連商品も目立つので回遊率アップも狙えます。
そして、インスタグラムでの情報発信が多い場合は埋め込みができるため、利用を検討してみると良いでしょう。
画像引用元:Shopify Themes
サポート:Krown Themes
特徴
- 垂直スライドショー
- お客様の声
- プロモーションバナー
- インスタグラムの埋め込み
- 専用の製品ギャラリー
料金
180ドル
おすすめの人
家具など商品を大きな写真でアピールしたい人におすすめです。一つの商品に多くの画像を使えるため、写真で商品の良さを伝えられるでしょう。
有料④:Sunrise
画像引用元:Shopify Themes
Sunriseは、商品点数が多いストアにおすすめのテーマです。多くの商品を見せられるレイアウトになっており、ドロップダウンメインメニューとサイドバーにも同じようにメニューがあり、サイト内の移動に役立ちます。
また、デザインが明るい色で表示され、カラフルな商品にもうってつけです。Shopifyはシンプルなデザインが多い中で、このテーマは少し異色と言え差別化をはかることも可能です。
サポート:Rawsterne Web Design & Illustration
特徴
- スライドショー
- プロモーションバナー
- 商品画像のズーム
- サイドバーメニュー
- グリッドスタイルのレイアウト
- マルチレベルメニュー
料金
160ドル
おすすめの人
旅行用品、子供用おもちゃなど、多くの商品を扱っているストアにおすすめです。色合いもカラフルで、少し派手なものでもうまく調和するでしょう。
有料⑤:Label
画像引用元:Shopify Themes
Labelは、PCだけでなくスマホやタブレットでも映えるデザインのテーマです。全画面の画像ヘッダーやスライドオープンメニュー、シンプルなカートと商品追加ボタン、そしてSNSアイコンが備わっています。
また、インスタグラムをはじめとしたSNSとの連動も可能であるため、ストアだけでなくSNSを通じた商品販売をしている人におすすめです。
サポート:Switch
特徴
- 実店舗やライブなどでのイベント告知
- 1つの商品を前面と中央で宣伝
- 全幅の画像表示
- スライドアウトメニュー
- SNS連動
料金
160ドル
おすすめの人
ミュージシャンやパブリッシャー向けです。一つの商品を前面に出し、またイベント詳細情報も掲載できるため、グッズ販売などに活用すると良いでしょう。
有料⑥:Showcase
画像引用元:Shopify Themes
一目で入ってきたShowcaseのフルスクリーン画面が印象的で、ビジュアルで魅せるには効果的なテーマです。そのため、ブランドイメージを押し出すことに適しています。また、余白を詰めたタイル状のレイアウトがデザインのトレンドを押さえています。
サポート:Clean Canvas
特徴
- 動画の埋め込み
- フルスクリーン画像
- マルチレベルメニュー
- スティッキーナビゲーション
料金
180ドル
おすすめの人
ブランドイメージを前面に出したくて、商品点数が少ないアパレルや雑貨のストアに向いています。1商品を前面にアピールするフルスクリーン画面は、モダンなイメージを与えるでしょう。
まとめ
Shopify(ショッピファイ)には多数のテーマが準備されており、簡単にスタイリッシュなストアを構築できることが、魅力の一つと言って良いでしょう。
ただし、どのテーマを選ぶかはとても大切つです。見た目だけでなく機能も含めて吟味しなければ、また選び直さなくてはなりません。そして、売上にも大きく左右するため、テーマの選択は慎重に行うべきです。今回は、Shopifyのテーマを選ぶポイントやおすすめを紹介しました。ぜひストアの構築や運営に役立ててください。
Shopify Guide編集部は、メディア「Shopify Guide」の運営によってShopifyの最新情報やノウハウを常に蓄積してきています。ShopifyでECサイトの新規制作・リニューアル、Web広告などによるプロモーションをお考えの方は、こちらの問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。