
「Shopifyストアに新規顧客を呼び込むために広告を使いたい」「Shopifyで広告を使いたいが手順がわからない」「Shopifyに適した広告を知りたい」このような要望や疑問を持ったShopifyストアオーナーもいるでしょう。せっかくShopifyでストアを持ったなら、売り上げをアップするための集客施策を実施すべきです。
そこで重要な役割を果たすのが広告です。今回は、Shopifyにおすすめの広告と出稿手順について解説します。ぜひShopifyストアの広告に悩んでいる方は、参考にしてください。
Contents
Shopifyストアの運営を始めたら広告を出稿しよう
Shopify(ショッピファイ)ストアの運営を始めたとき、どのように集客をすべきか悩む人も多いでしょう。ストアを開設しただけでは、訪問者も来ませんし、当然売り上げも上がりません。そこでまずは、ストアの存在を多くの人に知ってもらう必要があります。
ストアの訪問者を増やすために、SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)を検討する人もいるでしょう。しかし、SEOは効果が出るまでにある程度の時間が必要で、運用していくにも時間と費用がかかります。長期的な視点から見ればSEOもストア訪問者を増やす施策になりますが、即効性が低いのがSEOのデメリットです。
そんなとき、広告出稿は即効性の高い効果を見込める施策の一つです。
広告出稿にも費用が掛かります。費用は出稿媒体や期間によって異なるため、費用対効果の高いものを選ぶべきです。なるべく、低予算でShopifyストアに向いている広告に出稿したいですよね。そこで、まずはネット広告について解説していきましょう。
ネット広告の種類
ネット広告は、大きく分けて次の3種類があります。それぞれの特徴や、どんなーターゲットに適した広告なのかについて解説していきます。
- リスティング・PPC広告
- SNS広告
- アフィリエイト広告
リスティング広告
リスティング広告は、「Google」や「Yahoo! JAPAN」などの検索エンジンを運営している企業に出稿する広告の中の一つです。大きく分けて、次の2つがあります。
- 検索結果画面に表示される「検索連動型広告」
- ユーザーが見ているコンテンツの内容に連動して表示される「コンテンツ連動型広告」
特徴
リスティング広告の特徴の一つは、自社の商品やサービスに対して興味・関心の高いユーザーにアプローチしやすいことです。
検索するユーザーは何かを買いたい・知りたい・したいなど思っています。そういったユーザーにリスティング広告ではアプローチすることができるため、自社の商品やサービスをに興味・関心を持ったユーザーを集めやすい特徴があるのです。
また、リスティング広告は費用をコントロールしやすいという特徴があります。
基本的に、費用は広告がクリックされた際に発生する仕組みになっており、クリックされた際にかかる費用も広告出稿前からある程度把握することができます。そのため、広告予算に応じてどれほどのクリック数を得られるか見当をつけられたり、予算に応じて出稿したいりすることができます。
ターゲット
リスティング広告のターゲットとなるユーザー層は、顕在的なニーズのあるユーザーです。自社の商品やサービスを購入してくれる確率の高い層にアプローチすることができます。
リスティング広告に裏技はないので、日々の運用が鍵を握ります。そのため、自分たちで運用していくのが難しいと感じる場合は、広告代理店に運用を任せた方が良いでしょう。
SNS広告
SNS広告は、FacebookやTwitter、Instagram、LINEなどのSNSプラットフォームに配信する広告のことです。検索結果に連動して表示されるリスティング広告と同じく「運用型広告」と呼ばれ、日の予算やターゲット、クリエイティブ、配信フォーマットなどの改善を行いながら、広告効果を最大化させていきます。
特徴
SNS広告は、ターゲティング精度の高さが大きな特徴です。SNSは、アカウント登録時に、年齢や性別、勤め先、役職、学歴、趣味といった個人情報の登録を必要とするものが多く、その情報を元に広告を出稿できるからです。
例えば、「20代女性でアパレルに興味がある」であったり、「40代男性で製造業界に勤務している」といったようなセグメントに対して広告を配信することができるのです。つまり、SNSが持っている個人情報を使い、より細かなターゲティングをして、自社の商品やサービスのターゲットとなる人にアプローチしやすい広告なのです。
ターゲット
SNS広告では、ターゲットを特定のセグメントに絞ることができます。そのため、自分たちの商品やサービスがどんなユーザー層に買ってもらえるのか、興味を持ってもらえるのかを考え、そういったユーザー層にアプローチするようにターゲットを設定すると良いでしょう。
どういったユーザー層をターゲットとして設定するかが重要になるため、難しい場合は広告代理店を利用することをおすすめします。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告は、「成果報酬型広告」のことを言います。
アフィリエイト広告の場合、広告が表示されたりクリックされたりしただけでは、広告費は発生しません。広告をクリックしたユーザーがコンバージョン(ショッピングストアであれば、「購入」や「会員登録」などのアクション)をした場合に広告費が発生する仕組みです。
特徴
アフィリエイト広告は、商品購入などの成果があったときだけ費用が発生するため、非常に費用対効果の高いことが特徴です。広告が表示されたりクリックされたりしただけでは費用がかからず、しかも認知度を高められるため、顧客獲得単価を安くできる可能性があります。
また、集客はアフィリエイターが広告をWebメディアなどに掲載して行うため、自分たちで行う必要がありません。そのため、手間暇かけずに活用できる広告だと言えます。
ターゲット
アフィリエイト広告は、多くの人に宣伝したい場合や、幅広い層に受け入れられる場合に利用すると良いでしょう。また、インターネットと親和性の高い層(特に20代~30代の男性や女性)をターゲットにするのであれば、大きな成果を出せる可能性が高いです。
Shopifyと連携できる広告
Shopify(ショッピファイ)と連携できる広告には次の3つがあります。それぞれについて詳しく解説していきましょう。
- Google広告
- Facebook広告
- Yahoo!広告
Google広告
Google広告はには「Googleリスティング広告」「Googleディスプレイ広告」「Google動画広告」などがあります。先ほど紹介したリスティング広告もその一つです。
特徴・メリット
リスティング広告は、検索結果にマッチした広告を表示できるため、顕在層のユーザーにアプローチすることが可能です。ディスプレイ広告は、Googleが提携しているGmailやYouTubeなどに広告を出稿できるため、リスティング広告では届かない潜在層のユーザーへアプローチできます。
動画広告はYouTube広告とも呼ばれており、YouTubeを使って動画でアプローチする広告形態です。動画を活用することで、認知やブランディングしやすいことが特徴として挙げられます。
Facebook広告
Facebook広告は、アカウント登録時のユーザーデータを使って、精度の高いターゲティングが実現できるFacebookの広告配信プラットフォームです。
特徴・メリット
Facebook広告は、実名を基本とした正確なデータベースを用いた高精度なターゲティングが可能です。性別や年齢などのユーザー自らの登録情報だけでなく、趣味や関心などのデータも活用し、より興味度合いの高い広告を表示します。トラッキングも人をベースに行われるため、正確な計測が可能です。
Yahoo!広告
Yahoo!広告とはYahoo! JAPANをはじめ、Yahoo!と提携するパートナー、広告配信サービスを経由して、さまざまなメディアに広告を出稿できるサービスです。
特徴・メリット
Yahoo広告に出稿することのメリットは、リーチ力です。
YahooJAPANの月間アクティブユーザー数は、スマートフォン・パソコンを合わせて約1億2,000万人。性別や年齢層も幅広く、自社の製品・サービスを届けたいターゲットが利用している可能性は高いため、効果的なマーケティングの実現を期待できます。
ShopifyとGoogle広告の連携方法
それでは、Shopify(ショッピファイ)とGoogle広告の連携方法を紹介します。次のステップで行うことができます。
- Google AnalyticsとGoogle広告を連携させる
- 各種設定からGoogle Analyticsアカウントを入力する
ステップ①:Google AnalyticsとGoogle広告を連携させる
Shopifyにログインし、Shopify管理画面サイドバーの「オンラインストア」>「各種設定」をクリックします。「Googleアナリティクス」の項目に、Google AnalyticsのトラッキングID(UA-●●●●)を入力してください。これでShopifyの全ページにGoogle Analyticsタグの設置が完了です。
次に、GoogleアナリティクスとGoogle広告を連携しましょう。Google広告側からの連携設定は、Google広告にログインしてください。
Google広告でリンクアカウントを選択する
次に、Google広告管理画面上部メニューの「ツールと設定」>「リンクアカウント」>「Googleアナリティクス詳細」をクリックしてください。
Google Analyticsのプロパティを選択する
Googleアナリティクスのプロパティ一覧が表示されるため、連携したいプロパティの「リンク」を選択してください。そして、連携したい「ビュー」を選択して、保存をクリックしてください。
ステップ②:各種設定からGoogle Analyticsアカウントを入力する
続いてShopifyの管理画面を開き、「オンラインストア」>「各種設定」をクリックします。Google Analyticsのセクションで、Google Analyticsアカウントを入力してください。
これでGoogle AnalyticsとShopifyの連携は完了です。
ShopifyとFacebook広告の連携方法
続いてShopifyとFacebook広告の連携方法を解説しましょう。次のステップで行うことができます。
- Facebook Marketingをインストールする
- Facebook MarketingとFacebookアカウントを連携する
- Facebook Marketingで配信ターゲットを設定する
ステップ①:Facebook Marketingをインストールする
まず、Shopifyアプリストアから、Facebook Marketingアプリをインストールしてください。
ステップ②:Facebook MarketingとFacebookアカウントを連携する
Facebook Marketingアプリの設定画面から、個人のFacebookアカウントと連携を行うと、管理者となっているFacebookページの一覧が出てきます。そしたら、連携したいFacebookページを選び「連携」ボタンをクリックしてください。
ステップ③:Facebook Marketingで配信ターゲットを設定する
Facebook広告を配信するには、キャンペーンを作成しなければなりません。ビジネスマネージャアカウント内の「広告マネージャ」に移動し、「作成」ボタンをクリックします。
ここで、目的(「認知度」「検討機会」「コンバージョン」)を選択してください。その後、ターゲットや予算、広告の配置場所を決めれば、広告を配信することが可能です。
ShopifyとYahoo!広告の連携方法
続いて、Shopify(ショッピファイ)とYahoo!広告の連携方法を紹介します。次のステップで行うことができます。
- Shopifyアプリ「Yahoo!広告連携」をインストールする
- 「Yahoo!広告連携」アプリで広告配信を申し込む
- 予算を設定する
ステップ①:Shopifyアプリ「Yahoo!広告連携」をインストールする
まず、Shopifyアプリストアから、Yahoo!広告連携アプリをインストールしてください。
主にShopify Plusストアが対象となる、Checkout ExtensibilityのYahoo!広告連携アプリへの影響については、開発元のハックルベリー社が解説しているこちらの記事をご覧ください。
ステップ②:「Yahoo!広告連携」アプリで広告配信を申し込む
Yahoo!広告連携アプリ上からYahoo!広告に申し込んでください。この時点で自動的にタグ設置が完了します。
ステップ③:予算を設定する
最後に予算を設定して完了です。入力した情報と予算をもとにおまかせ運用が開始されます。
タグを設定して広告を管理しよう
Shopify(ショッピファイ)と連携していない広告の場合は、自分でコンバージョンタグを作成して広告のコンバージョンを確認しなければなりません。タグの設定は、Googleタグマネージャーを利用します。その手順を紹介しましょう。
- Googleタグマネージャーにログインする
- カスタムHTMLにコンバージョンタグを入力する
- トリガーを設定する
- タグとトリガーを連携させる
ステップ①:Googleタグマネージャーにログインする
まず、Googleタグマネージャーにログインします。そして、画面左のメニューから「タグ」を選択し、右上の「新規」をクリックしてください。
ステップ②:カスタムHTMLにコンバージョンタグを入力する
「タグの設定」の枠内をクリックすると、どのタグを設定するのか選択する画面に移行するので、「カスタムHTML」を選択します。そして、「HTML」の枠にコピペした「リターゲティングタグ」もしくは「コンバージョンタグ」を貼り付けてください。
なお、LINE広告の場合は、ライン広告の管理画面ところから入手可能です。
ステップ③:トリガーを設定する
「コンバージョンタグ」は、基本的にコンバージョン地点となるサンクスページで機能する必要があるため、「サンクスページ」のトリガーを作成しなくてはなりません。
トリガーとは、サイト内での動作を言います。たとえば、「購入」の場合は、「購入完了画面ビュー=購入完了」とみなし、トリガーに設定されることが多いです。
ステップ④:タグとトリガーを連携させる
その後、入力したタグとトリガーを連携させて、準備が完了です。
Shopifyで広告配信をする際のポイント
Shopify(ショッピファイ)で広告配信するポイントは、次の2つです。それぞれ解説しましょう。
- タグの管理をしっかり行う
- 分析を行う
ポイント①:タグの管理をしっかり行う
広告を運用する際は、コンバージョンを確認するためにタグを利用することが一般的です。しかし、タグの付け間違えやトリガーの設定ミスをすると、正確なデータを取得することができません。そのため、タグをしっかりと管理することが重要です。
ポイント②:分析を行う
広告運用においては、分析を行わなければその広告のパフォーマンスが良いのか悪いのか判断することができません。そのため、分析は必須であり、ある程度ネット広告に関する知識が必要です。
ネット広告は低価格で出稿できるものが多く、そういった点がメリットだと言えます。一方で、広告運用する場合は分析までおこなわなければならないというデメリットがあるのです。
難しい場合には代理店に相談しよう
ネット広告は比較的安価で手軽に出稿することはできるものの、タグの管理や広告のデータ分析を行ったり、そしてしっかりと成果を得たりするには、ネット広告に関する専門的な知識が必要です。運用や分析は片手間でできるものではなく、社内のリソースを割けないという場合も少なくありません。そのため、広告の運用は代理店に依頼することをおすすめします。
ネット広告の代理店は非常にたくさんの数がありますが、その中でもShopifyに関する知識を持っている代理店はさほど多くはありません。Shopifyに関するノウハウを持った代理店に依頼すれば、広告の運用のみならず、Shopifyの運用に関しても知見を得ることができるため大きなメリットとなります。
Shopify Guideは、メディア運営を通して常にShopifyの最新情報を把握しています。また、今回紹介した「リスティング広告」「SNS広告」「アフィリエイト広告」もあらゆる業種において実績や経験を持っています。
「これからShopifyストアの広告を出したい」「すでに広告を出したけれど良い成果を得られなかった」という方は、問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。
まとめ
Shopify(ショッピファイ)の広告について解説しました。一口に「広告」と言っても、集客なのか売り上げ促進なのか目的によって手法やコンテンツを変えていく必要があります。
また、運用を始めると毎日のように分析したり、ちょっとした調整が必要となってきます。そういった運用をやったことのない人が始めて、しっかりと成果を出すにはハードが高いものです。
そんなときは、ぜひ代理店に相談すると良いでしょう。代理店に依頼すれば、Shopifyの広告だけでなく、Shopifyストアでの販売戦略などShopifyストアの運営の中で生じるさまざまな悩みを解決してくれるはずです。広告をうまく活用してShopifyストアの売り上げをアップさせていきましょう。
Shopify Guide編集部は、メディア「Shopify Guide」の運営によってShopifyの最新情報やノウハウを常に蓄積してきています。ShopifyでECサイトの新規制作・リニューアル、Web広告などによるプロモーションをお考えの方は、こちらの問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。