Shopifyの比較

近年、ますます盛り上がりを見せるネットショップ業界。

小売店に対する営業活動や細かいやり取りなしに商品を販売することができるECストアは、今や販売手法の主流の一つと言えるでしょう。

そんなネットショップですが、開設には膨大な手間とお金がかかると思っていませんか?

実は、ECサイト構築のプラットフォームを使えば誰でも簡単にネットショップを開設できてしまうのです。

 

もちろん、HTMLなどの専門知識は不要!

ネットショップ開設のニーズが増えている中、プラットフォームも使い易いものがたくさんリリースされています。

この記事では、特に人気の高い「Shopify」「BASE」「STORES.jp」を比較します。

あなたにおすすめのプラットフォームを、お伝えしましょう!

ネットショップ開設には複数の方法がある

ネットショップの運営

先ほどお伝えしたように、ネットショップの開設には複数の方法があります。

例えば、HTMLなどのマークアップ言語を使って、イチからサイトを構築していく方法があります。

これは、専門知識がない人がやろうとすると膨大な時間がかかってしまいます。

また、クオリティについても満足できるものを構築できる人は一握りでしょう。

 

そこで、外部のサイト制作会社に全て委託するという方法もあります。

きちんとオーダーを伝えることができれば、慣れているプロ集団がショップを構築してくれるため安心ですよね。

しかし、こちらの方法はかなりのコストがかかります。

 

この2つの方法のちょうど真ん中に位置するのが、冒頭で紹介した「プラットフォーム」を利用する方法です。

専門知識がなくても自分で構築を進めていくことができ、コストも最低限に抑えることができます。

初心者から玄人まで、幅広い方におすすめできますよ。

人気ネットショップ「Shopify」「BASE」「STORES.jp」の特徴

では、ここからは人気のネットショップである 「Shopify」「BASE」「STORES.jp」について、その特徴を解説していきます。

それぞれ特色ある機能や条件を備えているため、自分が開設したいネットショップ像を叶えるのに最適なプラットフォームを見つけてくださいね。

【Shopify】超越ECにも利用できる

Shopify

画像引用元:Shopify

 

世界シェアNo.1であるShopify(ショッピファイ)の特徴は、なんといっても「越境EC」に利用できること。

「越境EC」という言葉を聞きなれない方もいらっしゃるかもしれませんが、この越境ECとは「海外にいる人にECサイトで商品を売る」ということ。

よく耳にする「インバウンド」は日本に訪問している外国人へ商品を販売するのに対し、「越境EC」は海外で生活している外国人へ直接商品を販売・配送できるのです。

わざわざ日本に赴かなくても商品の購入が叶う越境ECは、ビジネスの幅を圧倒的に広げてくれるでしょう。

 

なお、Shopifyで越境ECを可能にしているのは、言語対応や決済サービスの拡張性です。

越境EC向けのアプリやテーマを選択することで、簡単に越境ECを始める準備が整います。

【BASE】基本料金が無料

画像引用元:BASE(ベイス)

 

2012年にスタートしたECサービスである「BASE(ベイス)」は、基本料金が無料であることが一番の特徴です。

先ほど紹介したShopifyは最も安いプランでも月額料金が発生しますが、BASEでは無料でECサイト運営が可能です。

また、決済手数料・取引手数料の設定もシンプルなのが嬉しいところ。

 

他サイトでは、手数料は使用する決済サービスやプランによって細かく条件が異なります。

一方で、BASEは「BASEかんたん決済」という公式決済サービスを使うことで、決済方法に関わらず一定の手数料が発生することになります。

一つの売買に対して発生する手数料は小さい額のように見えますが、ショップ合計を見ればバカにならない数字になります。

わかりやすい設定なら、心配なくビジネスに取り組むことができますね。

【STORES.jp】初心者にも優しい

STORES.jp

画像引用元:STORES.jp

 

STORES.jpも、BASEと同じく2012年にサービスを開始したプラットフォームです。

「最短2分で、驚くほど簡単にオンラインストアがつくれる!」と、ストア構築における簡単さを前面にPRしています

「Shopify」「BASE」に比べ、カスタマイズ性や機能拡張には乏しいSTORES.jp。

しかし、だからこそ簡単にお店を構築・運用開始できるのが最大の強みです。

 

特に、「とりあえずネットショップを開設して、運用しながら細かな設定条件を検討したい!」という初心者の方におすすめのプラットフォームですよ。

なお、STORES.jpも月額利用料については無料プランが存在しますが、無料プランで登録できる商品数は5つのみ。

ネットショップとして運用するには商品数の枠が足りないため、基本的には有料プランをおすすめします。

大手人気ネットショップのスペック比較表一覧

デスクトップパソコン

ここからは、「Shopify」「BASE」「STORES.jp」それぞれのスペックを比較していきたいと思います。

項目別に比較していきますので、特に自分が作るサイトで重視したいポイントについては、しっかり内容をチェックしてくださいね!

手数料

手数料 販売手数料 決済手数料
Shopify 0円(※1) 3.25%~(※2)
BASE 3.0% 3.0%+400円
STORES.jp 0円 5.0%(※3)

※1:決済サービスにShopifyペイメントを導入していることが条件。

※2:プラン・決済方法によって細かく異なります。

※3:決済方法でAmazon Payを選択した場合は4.0%になります。

こうして確認すると、手数料に関してはShopifyが最もお得であることがわかります。

販売手数料ゼロ円の条件となる「Shopifyペイメント」の導入も、無料かつ基本の決済サービスとなっているため、おのずとほぼ100%のShopifyユーザーが導入するものです。

BASEは決済サービスの設定に複雑な設定が要らないことが魅力ですが、そのぶん手数料は少しお高めです。

決済手段の種類

手数料 クレジットカード コンビニ 銀行振込 キャリア決済 後払い決済 代金引換 PayPal Apple Pay Google Pay Amazon Pay 楽天ペイ 仮想通貨決済
Shopify ×
BASE × × × × × × ×
STORES.jp × × ×

※STORES.jpは有料プランの場合。無料プランは代金引換・Amazon Payが選択できません。

 

決済方法を見ると、Shopifyが圧倒的な決済方法を取り揃えていることがわかります。

BASEは、先ほどもお伝えしたように「BASEかんたん決済」という公式決済サービスを使うことになるため、この決済サービスでカバーしている決済方法しか利用することができません。

STORES.jpで特徴的なのは、3つのプラットフォームの中で唯一楽天Payを使えること。

ショップユーザーのニーズに合わせて、決済サービスを検討しましょう。

入金サイクル

入金サイクルとは、ネットショップでの売上金額が確定してから、そのお金が自分の口座に振り込まれるまでの期間のことです。

入金サイクルが短いほど、自分の手元に早くお金が振り込まれることになります。

どのようなビジネスにおいても気になるキャッシュフローもしっかりチェックしましょう。

 

 

※1:決済サービスにShopifyペイメントを導入していることが条件

こうしてみると、入金サイクルにおいてもShopifyが最も優れているように見えます。

逆に手元にお金が来るまで最も時間がかかるのがSTORES.jpですが、実はSTORES.jpには「スピードキャッシュ」という特別なシステムが存在!

このスピードキャッシュを利用すれば、売上入金を申請した日の翌日に、申請日までの売上が指定された口座へ入金されます。

スピードキャッシュのシステム利用料として売上金額に対し3.5%の手数料が発生しますが、急な需要増に対する仕入れの増量など、ビジネスチャンスを逃さないために十分使える機能と言えるでしょう。

振込手数料

振込手数料とは、オンラインショップの売上金を自分の指定する銀行口座に振り込んでもらう際の手数料のこと。

項目 入金サイクル
Shopify 翌週の金曜日(※1)
BASE 振込申請から10営業日
STORES.jp 月末締めの翌月末払い

※1:決済サービスにShopifyペイメントを導入していることが条件

※2:振込金額が2万円未満の場合は750円

※3:振込金額が2万円未満の場合は、事務手数料として更に275円が発生

Shopifyは、なんと振込手数料が無料!

最短の入金サイクルで回す場合でも、余計な費用がかからず安心ですね。

BASE・STORES.jpもそこまで高額ではありませんが、月に何度も振り込みを依頼していればちりも積もって山となるもの。

できるだけ振込回数を抑えるなど、工夫しましょう。

ドメイン

項目 独自ドメイン
Shopify 設定可能
BASE 設定可能
STORES.jp 設定可能

ネットショップのURLに表記されるドメインですが、意外と面倒な制約が多いもの。

法人がWebサイトを開設する場合には、会社で決められたドメインを使用しなければならないというケースもあるでしょう。

商標登録された商品名をドメインで使用したい場合などは、所属企業によっても異なりますがさまざまな申請が必要になってきます。

 

そんなドメインですが、3つのプラットフォームとも独自ドメインを利用することは可能。

元々用意されているドメインを使えば無料ですが、自分で申請してドメインを取得することもできます。

法人としてネットショップを立ち上げる方は、特にしっかり確認してみてくださいね。

デザインテンプレート

項目 無料デザイン 有料デザイン
Shopify 10種類 100種類
BASE 14種類 29種類
STORES.jp 48種類 なし

テンプレートのデザイン数で見ると、STORES.jpが最も無料デザインが多いという結果になりました。

この豊富なデザインは、無料会員も全て使えるというのだから太っ腹ですね。

また、種類の多さで言えばShopifyが圧倒的。

公認テーマに加え、クリエイターが制作した非公認のテーマも数多く存在するため、イメージ通りのテーマに出会うことができるでしょう。

商品登録の比較

項目 商品登録数
Shopify 無制限
BASE 無制限
STORES.jp 無料プラン:5つまで
有料プラン:無制限

ネットショップを開設するにあたり、どのように増えていくかわからない取り扱いアイテムは、登録数に制限を持たせたくないもの。

Shopify、BASE、STORES.jpのすべてで、登録無制限にすることが可能です。

唯一無制限でないのは、STORES.jpの無料プラン。

5アイテムではさすがに少ないため、STORES.jpを利用する際には有料プランにすることをおすすめします。

SSL対応の比較

項目 SSL対応
Shopify 可能
BASE 可能
STORES.jp 可能

SSLとは、URLが「https://」から始まるWebサイトのこと。

SSL対応していると、セキュリティを高めることができます。

ネットショップはクレジットカード情報や住所・氏名などの個人情報を入力するため、一般的なWebサイトと比べてもセキュリティ対応が重要項目となります。

Shopify、BASE、STORES.jp共にSSL対応が可能となっていますので、安心して利用できますね。

SEO対策・集客機能の比較

項目 SEO対策
Shopify ページごとのH1タグ、タイトルタグ、descriptionタグやメタタグの設定など
BASE 商品ごとに任意のキーワードやディスクリプションを追加
STORES.jp 不可能

街には限られた数しか存在しない小売店舗に比べ、膨大なネットの海に存在するECサイトは星の数ほど。

そんなECサイトたちから自分のサイトを選んでみてもらうためには、検索エンジンで上位に表示させるための「SEO対策」が必須です。

さまざまな手法が存在するSEO対策ですが、最も細やかに対策できるのがShopifyです。

BASEも多少の調整は可能ですが、Shopifyほど細かい設定はできません。

STORES.jpに関してはSEO対策ができないため、別の方法での集客を検討する必要があるでしょう。

ネットショップを解説するならShopifyがおすすめの理由

Shopify

ここまで読んでいただいた方はお分かりかと思いますが、ほとんどの機能においてShopifyが優勢です。

グローバルな展開も可能で、機能拡張性も高いShopifyが最もおすすめできるネットショップ開設のプラットフォームと言えるでしょう。

唯一、月額利用料の無料プランがないことはBASE・STORES.jpに劣る点です。

ランニングコストと事業内容のバランスを見ながら、しっかり利益の出るプランを選択してください。

まとめ

Shopify・BASE・STORES.jpの特徴を、それぞれ項目別に比較しながら解説しました。

実際に表にしてみると、Shopifyの優位性がよくわかったのではないでしょうか?

 

しかし、2012年には既にサービスをリリースしていた「BASE」「STORES.jp」に比べ、Shopifyの本格的な日本参入は2017年から。

比較的新しいサービスとあって、「そもそも知らなかったから検討していなかった!」という方も多いのではないでしょうか?

それぞれ魅力のあるプラットフォームである「Shopify」「BASE」「STORES.jp」については、すべてしっかり比較検討したうえで選択してみてください。

Shopify Guide編集部は、メディア「Shopify Guide」の運営によってShopifyの最新情報やノウハウを常に蓄積してきています。ShopifyでECサイトの新規制作・リニューアル、Web広告などによるプロモーションをお考えの方は、こちらの問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。