初期費用を抑えてECサイトを始めたい方に対するサブスクリプション型のECサイト構築サービスは、複数存在しています。その中でもShopify(ショッピファイ)は人気のあるサービスで、日本でも少しずつ導入件数が増えています。
Shopify(ショッピファイ)を導入するユーザーが増えているのは、基本機能や拡張機能が豊富なことと、デザイン性に優れたページをHTMLやCSSといった言語を使用せずにノーコードで制作できることでしょう。
機能が充実しており手軽な価格ではじめられるShopify(ショッピファイ)ですが、基本機能が多岐にわたり、何をどのように設定したら良いのか迷う方も多いのではないでしょうか?今回は、Shopifyの基本機能とShopifyならではの拡張機能を説明しますので、ECサイトの構築の参考にしてみてください。
Contents
Shopify(ショッピファイ)とは
Shopify(ショッピファイ)は、ECサイトを構築できるサービスで、シェア率が伸長している人気のサービスです。月額の利用料のみでECサイトを構築できるサブスクリプション型で、初期費用がかからずECサイトを構築できます。
Shopifyの人気が出ている理由は、初期費用や自社サーバーが不要でECサイトを構築できる点、不足している機能はアプリで補える点が挙げられます。Shopifyには数多くの基本機能と外部連携可能なアプリがあるので、ECサイトを構築するときにはどのような機能が備わっているのか気になるのではないでしょうか。
Shopifyに備わっている基本機能を解説し、Shopify Plusやアプリの利用によるショップ機能の拡張について紹介します。
Shopify(ショッピファイ)の基本機能
Shopifyの基本機能は3つに分かれています。
- フロント機能:消費者であるユーザーが利用する機能
- 管理機能:ショップの運営者が管理設定を行う機能
- 分析機能:ECサイトの売上やアクセス数を分析し運営改善を図るための機能
フロント機能、管理機能、分析機能はさらに機能が細分化されているので、それぞれの項目ごとに説明します。
Shopifyのフロント機能:消費者であるユーザーが利用する機能
フロント機能は、ECサイトを実際に利用するユーザーが直接触れる機会の多い部分を設定する機能が配置されています。
- 商品ページ:商品一覧や商品の内容詳細をチェックできるページ
- カートチェックアウト:ユーザーが商品を購入する際のカート
- 顧客管理:ユーザーアカウントの作成と管理
- ブログ:ECストア内に設置されたブログ
- おすすめ商品表示:レコメンドシステム
- 予約販売:予約販売システム
- 詳細検索:商品の検索をカテゴリやキーワードでも可能にするサービス
商品ページ
商品ページは消費者ユーザーが商品を購入する際に閲覧する大切なページです。ECサイトを構築する際、サイトのデザインを選択する必要があります。
Shopifyでは、制作するECサイトの業種に合わせてサイトのテーマを多数用意されています。
上記は無料で提供されているテーマ「Dawn」のデモストアです。世界の有名デザイナーが作成したテーマもあり、ブランディングやカスタマイズが素早くできるように、コードの知識がなくても直観的にサイトが制作できるようになっています。
細かいレイアウトの変更をするにはHTMLやCSSのコード知識以外に、Shopify独自のプログラム言語「Liquid」の知識が必要です。Shopifyの管理画面のテーマはソースも含めてアクセス可能なので、細かい調整はLiquidなどコードを使用して変更していきます。
Shopifyテーマは、無料のものと有料のものがあります。Shopifyのサイトで提供されているテーマ一覧と、デモサイトを閲覧できるので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
参照:Shopifyオンラインストア「テーマ」(公式サイト)
カートとチェックアウトページ
Shopifyには独自のペイメントシステムやカートが備わっており、連携しているショッピングカート機能は多岐にわたります。
ECサイトの運営者はShopify Paymentを導入すると、決済サービスごとの連携が不要で、初期費用無しでカートシステムの利用が可能です。無料のSSL証明書が含まれるので、ユーザー情報やクレジットカードなどの取引情報は、金融機関と同様のセキュリティレベルで保護されており情報漏洩のリスクも少なく安心できます。
Shopifyペイメント以外の決済サービスも豊富で、PayPalやAmazon Payといった決済サービスや後払いの決済サービスにも対応可能です。ユーザーに会員登録をしてから商品を購入してもらうことで、決済情報は会員情報に紐づけられるので2回目以降の購入では決済情報の入力が不要となります。
顧客管理
Shopifyで構築されたサイトでは、ユーザーはアカウントの作成とログイン、パスワードリセットの操作が可能です。ユーザーの登録情報には1人ずつIDが付与され、過去の注文内容の履歴や、現在の注文状況内容などの情報が確認できます。
Shopifyではユーザー登録されたお客様にタグを付けられるので、顧客管理に役立てることが可能です。タグを有効活用することで、ユーザーをグルーピングして特定のタグを元にメールを配信したり割引表示したり有効活用できます。
ブログ
Shopifyには、ブログを掲載する機能も備わっています。Shopifyは独自ドメインの運用も可能なので、Shopifyのブログ機能を活用してオウンドメディアの制作も可能です。Shopifyストアの設定時にドメインも併せて購入してECサイトを制作できます。
おすすめ商品表示
Shopifyでは、商品ページにセクションを追加すると自動的にレコメンド機能が有効になります。ユーザーごとのおすすめ商品表示を、自動的に生成する機能も含まれています。おすすめ商品をユーザー―ごとに表示されるので、コンバージョンの改善につながり効果的です。
予約販売
Shopifyでは有料のアプリを導入すると予約販売も可能になります。発売前の商品を事前に予約してもらったり、一時的に在庫切れになっている商品について予約販売機能を使ったりしてもらうことで、再販した際に送付できます。
発売前の商品を事前予約してもらえると在庫を抱えるリスクを軽減できますし、販売の機会損失も軽減できます。ただ予約販売は基本機能にはついていないため、アプリを導入しなくてはなりません。
日本国内でも人気のあるアプリは、Pre-order Now – PreOrderです。
こちらのアプリには、日本語のサポートがありません。無料でも利用できますが、BASICコース以上でないと予約販売の導入が無制限にできないので注意が必要です。14日間の無料トライアルがあるのでお試し利用もできます。
詳細検索
Shopifyは、検索機能に優れています。しかし商品点数が多いECサイトの場合、すべての商品の検索結果を表示するのではなく、特定の商品のみ結果を表示させたいといった要望が出てきます。
検索オプションには、次のような設定も可能です。
- 検索結果に売り切れの商品を表示させない
- 検索結果は商品ページに限定
ShopifyのLiquidというプログラム言語を使用して設定できます。
その他
Shopifyは他にもアンケートフォームの機能やチャット機能もあり、それぞれカスタマイズできます。他にも、ECサイトのオリジナリティを出すために、ECサイト下部に表示されるPowered by Shopifyの文字を削除することも可能です。
Shopifyの管理機能:ショップ運営者が使用する機能
ECサイトの運営者が使用する機能は管理機能としてまとめられます。ECサイトを運営するとき、主に次の3つの内容をメインで管理します。ただ、その前に基本設定としてECサイトの構築をしなくてはなりません。Shopifyの基本設定から解説しましょう。
- 商品管理
- 注文管理
- 顧客管理
基本設定
Shopifyは、まずメールアドレスを入力して利用者登録を行います。最初に利用登録を行うには、次の4点が必要です。
- メールアドレス
- パスワード
- ストアの名前
- ストアのURL
ストアURLは独自ドメインでの運用を希望される場合は、事前にドメインを取得するか、Shopifyの管理画面上でドメインを購入するかのどちらかで対応できます。Shopify管理画面の一番左下にある設定ボタンをクリックして一つずつ設定します。
アカウント管理
ストア詳細
Shopifyの管理画面にログインして、左下にある設定をクリックして、下記データを一つずつ整えていきます。
- 基本情報:ストア名、会社の正式名称、ストア業界
- 住所:連絡先情報
- ストア通貨
- 基準と表示方式
- 注文IDの表示形式
プラン・請求情報
続いて、Shopifyの利用プランや請求情報の手続きを行います。Shopifyの設定の次の部分を一つずつ設定します。
- 月額費用の決済方法
- 請求書と手数料
- 請求明細書の設定
チェックアウトとアカウント
このタブではユーザーがログイン可能なECサイトのURLや、ユーザーとの連絡手段を設定します。ユーザーが商品を購入する際に、入力が必要な項目を設定します。
アカウント管理
Shopify管理画面の左下にある設定タブより、ユーザーと権限という箇所を開くとアカウントの管理が可能です。オーナーアカウント、スタッフアカウント、コラボレーターアカウントの現在の設定が可能です。 Shopifyの料金プランにより、アカウントに追加できるユーザー数は異なります。
オンラインストアの設定
アカウント管理まで進んだら、いったん管理画面の設定画面に戻り、ECサイトの制作に取り掛かります。オンラインストアの設定では、次の設定を行います。
- ECサイトテーマ設定
- ページの追加
- メニューの整理
- 商品を追加
- ドメインを追加
- 決済方法を設定
Shopifyでは、ECサイト用のテーマが100種類以上提供されています。無料のものから有料までさまざまなデザインが用意されています。
その中から、Online2.0に対応しているテーマを選ぶのがおすすめです。無料のテーマであれば、上記でも紹介したDawnというテーマが提供されています。
Shopifyでは、ページ数を増やすことも可能です。ページの追加をクリックして、制作したいページを編集できます。
メニューを整理する項目では、ヘッダーやフッターおよびメニューの変更や修正が可能です。メニューを整理するタブの中には、フロント機能の詳細検索で説明したコレクションと検索の絞り込みの設定ができるようになっています。
販売チャネルの追加
Shopifyは、外部チャネルとの連携も可能です。SNSをはじめマルチチャネルで商品の販売が可能になります。
- Facebook(Messengerを含む)
- Amazon
- Google Shopping
- LINE
- 楽天市場
- 実店舗(Shopify POS)
Shopifyアプリストアに追加された外部のアプリを利用することで、ECモールとの連携や、SNSアカウントを紐づけてSNS上で商品を販売することも可能です。
Shopifyが提供するPOSシステム「Shopify POS」を活用すると実店舗とECサイトの在庫連携が可能です。Shopify POSは無料アプリで、スマートフォンやタブレットでインストールするだけで簡単に設定できます。
Shopify POSを実店舗に導入することで、店舗で販売した商品の在庫や顧客情報、売上レポートなどを、実店舗とECサイトの両方の状況を一元管理も可能です。
ShopifyにはSNSチャネルの展開以外にも、購入ボタンの機能も付与されています。購入ボタンをブログやホームページに貼り付けしてECサイト以外でも購入機会を増やすことも可能です。
商品管理
商品管理では、ECサイトで販売する商品の詳細設定を行います。その他、SEOや販売するチャネル(SNSなど外部連携チャネルでの販売)などの分類も、商品管理から設定することが可能です。
商品管理のタブで作業する内容は次のとおりです。
- 新しい商品を追加
- 商品の複製・編集
- 販売チャネルで在庫ありと設定
- タグの追加や削除
- 検索結果のプレビューを編集
- 商品のアーカイブおよび削除
商品登録をする際、1つの商品で色違いやサイズ違いといったバリエーションの設定ができます。1商品につき、100種類まで設定可能です。商品の登録を1つずつ入力していると時間がかかるので、商品を複製して編集する機能も備わっています。
商品の画像登録は最大4,472pixel x 4,472pixelもしくは、20メガピクセルまでのサイズに対応しています。商品登録のときに付与するタグは、Shopify Plusプランを利用していると、タグ付けの数は無制限です。
タグを設定することで、ユーザーが商品を検索した際、タグ付けされた商品が検索結果に表示されます。タグ付けは商品のみならず、顧客や仕入、注文管理でも設定可能です。
商品はコレクション機能を使用すると、カテゴリやタイプや季節といった販売ごとに商品を整理できます。自動コレクションを使って、商品を販売元、価格、在庫レベルに基づいて自動的に仕分けすることも可能ですし、手動での設定も可能です。
検索結果のプレビューを編集する際は、SEOも踏まえて検索されやすいキーワードを商品名や説明に入力しているかも重要なポイントです。
在庫管理
Shopifyは登録した商品ごとに在庫数を登録して追跡することも可能です。在庫追跡をすることで、在庫切れによる販売ロスを回避し、商品を追加したり在庫を増やしたりするタイミングを把握できるようになります。
管理画面の在庫管理で、在庫追跡の設定や確認、在庫レベルを調整できます。在庫追跡している商品や登録しているバリエーションの在庫調整に関する履歴も表示可能です。在庫レポートのセクションで、在庫がどのように変化しているのか分析もできます。
コレクションの設定機能を使用すると、在庫切れ商品を表示しない設定も可能です。
ロケーション:複数拠点の在庫追跡など
Shopifyはロケーション設定が可能です。ロケーションとは店舗などの拠点のことを意味します。実店舗や倉庫など複数のロケーションを登録することで、拠点ごとの商品の在庫状況を管理画面で一元管理できます。ロケーションの設定数は、利用するプランにより登録数が異なるので、拠点数に併せて利用プランを選択しなくてはなりません。
越境販売:海外販売を視野にいれた設定
Shopifyは越境販売にも優れています。Shopifyが越境販売に優れているのは次の内容に対応しているからです。
- 多言語対応可能
- 多くの通貨に対応可能
- 海外の送料や関税設定も対応可能
- 各国ごとに異なる決済方法にも対応
- 海外向けのデザインが豊富
- 海外大手のECモールにも対応
Shopifyは50ヶ国語の翻訳対応が可能で、130ヶ国以上の通貨を取り扱っています。Shopify公式アプリのGeolocationを導入すると、サイトに訪れたユーザーがどこに住んでいるのか、国の情報を取得し、対応する通貨と言語に対応します。
世界各国の配送サービスと連携可能なので海外発送の送料や税金の設定も可能です。決済方法も世界各国の決済サービスが利用可能で、PayPalはクレジットカードの情報をやり取りせずに決済できるため、安全性が高いので決済への信用度も高まる結果となります。
ShopifyでECサイトを構築して商品を販売すると、AmazonやeBayといった海外大手のECモールでも商品の販売が可能になり、販売機会が増えるのも魅力です。
決済機能:Shopify Paymentなど
Shopifyには決済機能が豊富に取り揃えられています。とくに特定国で利用できるShopify Paymentは簡単な手続きのみで複数の決済方法を同時に利用できるサービスです。
Shopify Paymentを利用する場合は、Shopify PaymentまたはPayPal Expressを通じて処理される注文は取引手数料が請求されることはありません。Shopify Paymentを利用するのであれば、Shop Payの機能を併せて有効化にしておきます。
Shopify Payment以外にも決済可能なサービスは多数存在します。
- PayPal
- Amazon Pay
- Apple Pay
- Google Pay
- コンビニやキャリア決済
- 代金引換
- 銀行振込
- 後払い決済サービス
マーケティング:メール配信やクーポン設定
Shopifyはメール配信アプリや広告配信サービスと連携可能なので、Shopifyの管理画面上でWeb広告を一元管理できます。対応可能な広告は、Googleショッピング広告やFacebook広告などで、Shopifyの管理画面で管理することが可能です。広告の配信やレポートの確認が可能になります。
その他にもShopifyのブログを活用したSEO、クーポンの発行や送料無料などのアプリを使った、ディスカウント機能を活用してマーケティング施策を行う等、マーケティングの側面からもShopifyはさまざまな集客方法を持っています。
Shopify(ショッピファイ)の分析機能
Shopify(ショッピファイ)の分析機能には、「ダッシュボード」「レポート」「ライブビュー」という3つの機能があります。
ダッシュボードでECサイトの運営に関連する指標をまとめてチェックして、細かい部分はレポートで確認可能です。ライブビューはECサイトにおけるユーザーの行動がリアルタイムに表示されます。
プランによって利用できる分析機能に制限があります。プランをアップグレードするとアップグレードした機能を使用して、Shopifyの契約開始日まで遡ってデータの確認ができるのも嬉しいポイントです。
商品レポート
Shopifyのストア分析は、日付を指定して、ECサイトの分析に必要な項目を1画面で確認できるようになっています。分析指標として閲覧できるのは次の内容です。
- 販売合計
- セッション数
- リピーターの割合
- コンバージョン率
- 平均注文金額
- 注文総数
- 平均注文金額
- 注文総数
- 販売単位別の上位商品
- ロケーション別のセッション数
- デバイスタイプ別のセッション
- トラフィック元別のセッション
- トラフィック元別の売上
- ソーシャルソース別の売上
- ソーシャルソース別のセッション数
- セッション別の上位参照元
- セッション別の上位ランディングページ
- マーケティングに起因する売上
ライブビュー
ライブビューは、ECサイトにユーザーがどのようにアクセスしているのかを、リアルタイムに確認できます。画面右側には、リアルタイムのアクセス数と顧客情報、ユーザー行動などを確認でき、画面中央では訪問したユーザーのロケーションが表示されます。デモストアの画面なので数字やデータは未反映ですが、次の図のような形で視覚的に見ることが可能です。
レポート出力
ストア分析に表示されているダッシュボードに記載されている内容の他に、Shopifyにはさまざまな分析指標が存在します。料金プランに応じてレポートとして利用できるものと、利用できない機能があるので、プランを選択する際は注意して選びましょう。
ストア分析でレポートがどのプランで利用可能なのかは、ShopifyヘルプセンターのShopifyストア分析ページに、表としてまとまっているので参照してください。
ストア分析とレポート(詳細はリンクをクリック) | Shopify Lite | スターター/ベーシック | スタンダード | プレミアム | Shopify Plus |
---|---|---|---|---|---|
ストア分析ページ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
財務レポート(税金と支払いに関する情報を含む) | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
製品分析 | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
ライブビュー | – | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
集客レポート | – | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ |
在庫レポート | – | ✓ (5/7ページ) | ✓ | ✓ | ✓ |
行動レポート | – | ✓ (5/6ページ) | ✓ | ✓ | ✓ |
マーケティングレポート | – | ✓ (1/5ページ) | ✓ | ✓ | ✓ |
注文レポート | – | – | ✓ | ✓ | ✓ |
売上レポート | – | – | ✓ | ✓ | ✓ |
POS売上レポート | – | – | ✓ | ✓ | ✓ |
利益レポート | – | – | ✓ | ✓ | ✓ |
顧客レポート | – | – | ✓ (5/7ページ) | ✓ | ✓ |
カスタムレポート | – | – | – | ✓ | ✓ |
引用元:Shopifyヘルプセンター>トピック>ストア分析>Shopifyストア分析
それぞれのレポート内容は、さらに細分化したデータを見ることができます。売上のレポートを例にすると、売上のレポートは次の内容を確認できます。
- 時間の経過による売上
- 商品別の売上
- 商品バリエーションSKU別の売上
- 商品販売元別の売上
- ディスカウント別の売上
- トラフィックの参照元別の売上
- 請求先ロケーション別の売上
- チャネル別売上
- お客様名別の売上
- 時間の経過による平均注文金額
- 時間の経過によるB2B販売
売上レポートだけでも、これだけ多くの内容をチェックすることが可能です。レポートは日付の範囲を指定することもできます。
日付範囲指定とグループ設定の両軸の組み合わせも可能です。日付範囲は30日間で設定し、グループ設定で日や時間帯に変更すると、一定の時間帯における過去30日間の動きを追跡することが可能です。
レポートは絞り込みや、エクスポートやカスタムレポートの機能も付与されています。Shopifyの分析データは、ユニークユーザーのカウント方法や、セッションの定義が異なっている場合もあります。追跡ブロック機能を使用されていると、正しくカウントされません。
下記で紹介するGoogle アナリティクスと連携してデータの差分を確認するのがおすすめです。
Google アナリティクス連携
Shopifyは、Google アナリティクスと連携することも可能です。連携方法は次のとおりです。
- Shopify管理画面の設定をクリックして、アプリと販売チャネルをクリックしてOnline Storeを選択
- 販売チャネルを開き、各種設定に記載してあるGoogleアナリティクスのセクションで、Googleアナリティクスのタグを設置
- Googleアナリティクスの管理画面で、ビュー列にあるEコマース設定をクリックしてEコマースを有効化
- 各種設定にあるGoogleアナリティクスのセクションにて、拡張Eコマースを使用するにチェックを入れて保存
- Googleアナリティクスのアカウントで管理画面にログインし、Eコマース設定を開いて拡張コマースレポートを有効にするをオンに切り替えて保存
Shopify(ショッピファイ)の拡張機能とは?
Shopify(ショッピファイ)は、基本機能以外に拡張機能として独自の決済機能やPOS機能を備えています。他には、Shopifyアプリストアで販売されているアプリを導入することで、さまざまな機能を拡張できます。
Shopify Payment
Shopifyの拡張機能で強みなのは、Shopify Paymentです。仮想通貨での支払いや、paidyやNPあと払いやatoneといった、後払いサービスも積極的に導入しています。
Shopify POS
Shopify POSは商品がどのタイミングでどのように売れたのか、物品販売のデータを集計するシステムです。実店舗とECサイトを両方運営しているのであれば、実店舗の商品をPOSデータに加えることで、実店舗とECサイトの両方で、どのように商品が売れているのか把握できる仕組みです。
定期購買
Shopifyではチェックアウト機能の一部で、定期購買(サブスクリプション)が可能になりました。有料ですが日本製のアプリを導入することで定期購入の設定ができます。導入方法はこちらの記事で詳しく解説しているのでご覧ください。
アプリのインストールによる機能の拡張
Shopifyアプリには、月額費用が有料のものと無料のものがあります。Shopifyアプリストアには数千種類のアプリが存在するので、どのアプリを導入すべきかを選択するのはとても困難です。導入をおすすめする拡張機能のカテゴリを紹介しますので参考にしてください。
- 販売促進機能・・メールマーケティングやポイントサービスなど
- リピート獲得機能
- 販売方法の拡張・・予約ページの構築や定期購買など
- 業務効率化
- デザインの改善
- ユーザビリティの向上
Shopify(ショッピファイ)のプランの選び方
Shopifyにはライトプランとベーシックプランやスタンダードプラン、プレミアムプランとプラスプランの5種類の料金プランがあります。
ライトプラン | ベーシックプラン | スタンダードプラン | プレミアムShopify Plus | Plusプラン | |
---|---|---|---|---|---|
月額費用 | 9ドル | 29ドル | 79ドル | 299ドル | 2,000ドル |
決済手数料 | 3.4% | 3.4% | 3.3% | 3.25% | 3.15% |
スタッフアカウント数 | 1 | 2 | 5 | 15 | 無制限 |
海外ドメイン | なし | なし | あり | あり | あり |
国際価格 | なし | なし | あり | あり | あり |
プランを選ぶにはECサイトの月商をもとに考えます。月の売上がほとんど無いもしくはわからない状態であれば、ライトプランからはじめて、売上があがるようになった段階でベーシックプランに切り替えるのがおすすめです。最初から越境ECをはじめるのであれば、スタンダードプランからのスタートになります。
Shopify Plusの独自機能
Shopifyには通常の料金コース以外に、「Shopify Plus」という大企業や取引量の多いECサイト向けのプランがあります。Shopify Plusでは、ほかの料金コースには無い独自機能が搭載されているので紹介します。
チェックアウトぺージのカスタマイズ
チェックアウトページをShopifyの言語であるLiquidで編集することで、チェックアウトページをカスタマイズすることもShopify Plusの機能のひとつです。
Shopifyスクリプト
Shopify Plusでは専用アプリのShopify Flowを使うことで、受注や在庫表示やユーザーに関連する在庫管理やロイヤリティの追加や注文内容の業務を自動化できます。Shopify Plusには、他にもLaunchpadやTransporter、POS ProといったShopify Plus独自のスクリプトを使用して、業務の効率化を図っております。
卸売販売
Shopify Plusではさらに、卸売り販売の設定も可能です。一般ユーザーには閲覧できない状態で、取引先の小売業者などに卸値で販売できる機能が整っています。
関税の設定
越境ECで海外との取引も多くなることから、海外の国ごとに関税を表示して徴収することも可能です。拡張ストア機能を使うことで、同一のブランドでも複数の言語や通貨に対応した複数のショップを持つこともできます。
まとめ
Shopify(ショッピファイ)の基本機能と拡張機能について紹介しました。
Shopifyは月額費用のみでECサイトが構築できるサブスクリプション型にもかかわらず、基本機能が豊富なので本格的なECサイトの運用も可能です。基本機能にないものは、Shopifyアプリストアで数千種類の中からアプリを導入して拡張していくこともできるので、ユーザーの満足度の高いECサイトが出来上がるでしょう。
これからECサイトをつくりたいと考えている方は、こちらの記事でShopifyの機能について理解が深まったと思います。ぜひShopifyで月額費用を抑えてオリジナリティのあるECサイトを構築してみてください。
Shopify Guideは、メディアの運営によってShopifyに関する幅広く情報を得ているため、Shopifyでの運営ノウハウを共有することができます。こちらの問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。ShopifyでECサイトの運営を始めるなら、知識を持ったパートナーと始めることをおすすめします。