Shopify(ショッピファイ)の利用には有料プランを選択する必要がありますが、登録から14日間は無料で利用ができます。その間に、ご自身が構築しようとしているストアのコンセプトに合っているかどうかなどの使い勝手を確認することができます。
Shopifyはストア構築経験がない初心者の方にもおすすめできるプラットフォームの一つです。しかし、中には次のような方もいるのではないでしょうか?
- ストア構築はしたことないけれども、既に販売用のSNSを持っている
- すでにWordPressなどでサイト自体は持っていて、そこで販売をしたい
Shopifyの公式サイトを見てみると代表的な3つのプランが大々的に紹介されています。しかし、「カート機能」のみが利用できる「Shopify Lite」というプランもあることをしっていますか?今回は、その「Shopify Lite」に焦点を当てて特徴や機能、おすすめの人について詳しく紹介していきます。
Contents
Shopify(ショッピファイ)プランの種類
Shopify(ショッピファイ)の有料プランには、次の5つのプランがあります。
- Shopify Lite
- Shopify ベーシック
- Shopify スタンダード
- Shopify プレミアム
- Shopify Plus
「Shopify Lite」は月額9ドルから利用でき、すでに商品販売の為のSNSやサイトを持っている方がわざわざ新しくストアを構築しなくてもカートが利用できるプランです。
「Shopifyベーシック」は月額29ドルで運用ができます。初期費用もかからないのでコストパフォーマンスも良く、ストア構築経験ゼロの方でも一番おすすめができるプランです。
「Shopifyスタンダード」は月額79ドルで、ベーシックに比べ管理人やロケーションが多く設定できます。従って、ストアをより大きくしたい個人の方や中小企業におすすめのプランです。
Shopifyプレミアムは月額299ドルと高額ですが、分析レポートがカスタマイズできたり外部サービス・アプリでの送料自動計算機能も含まれるので、大規模サイトを構築したい企業におすすめのプランです。
Shopify Liteとは
画像引用元:shopify.jp
Shopify Liteについて簡単に紹介しましたが、より細かく機能面などについて解説していきましょう。
利用料金 | 管理者数 | 日本のクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
海外やAMEXのクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
Shopifyペイメント以外の決済手数料 |
---|---|---|---|---|
$9/月 | オーナーアカウント+スタッフアカウント数が2名まで | 3.4% | 3.9% | 2.0% |
Shopify Liteの特徴
Shopify Liteでは、すでに何らかのサイト(ブログ、SNS含む)を持っている場合、そこにShopifyの販売機能を追加することができます。ゼロベースでストアを構築する必要がないため、代表的なプランの一つであるベーシックプランよりもコストパフォーマンスは優れています。利用できるレポートは財務レポートのみですが、それ以外の機能については制限なく管理画面も利用することができます。
なお、ここでいう「SNS」の代表的なものとしてはFacebookやInstagramがあげられます。
※Instagramでも連携・販売するにはFacebookのアカウント、Facebookページ、ビジネスマネージャの設定が必要になります。
Shopify Liteの機能
例えば、Facebook上で商品を追加したい場合には、Shopifyの管理画面上で商品登録をすることで自動的にFacebookと同期されます。Shopify側で商品コードを生成すれば商品を既存のサイトに埋め込むこともできるため、EC機能の追加方法も容易となっています。
また、Facebookに関連して「Messenger」機能も利用できます。この機能を使うことによって顧客とコミュニケーションが取れます。ストアの利用や商品についての疑問点などをチャット形式でリアルタイムで解消できるため、リピーターの獲得にも効果的です。
実店舗を持っている方の場合は、「Shopify POS」というiOS・Androidアプリを利用してオンラインとオフライン、両方の管理も簡単に行うことができます。例えば、POSシステム上で販売された商品はShopifyのネットショップ側でも自動的に在庫が引かれ、売上も加算されます。
Shopify Liteの月額料金
基本的には、ベーシックプランと利用料金以外の決済手数料率は変わりません。利用料金はShopifyプランの中でも最安値の月額9ドルとなっています。
元々、ベーシックプランは月商500万円〜600万円までであれば十分にコストメリットがあります。したがって、Shopify Liteのみを利用していても売上がこの金額を上回るようであれば、スタンダードプランに切り替えを検討しても良いかもしれません。
Shopify Liteをおすすめしたい人
Shopify Liteがおすすめな人をまとめると次のような方です。
- すでに販売チャネルを持っていて、カート機能のみが必要な方
- ストアをゼロから構築することなくすぐに商品を販売したい方
- SNSマーケティングに強みを持っており、商品を販売することにチャレンジしてみたい方
Shopify Liteと他のプランの比較
Shopify Liteと他のプランとの違いを表でまとめてみました。
項目 | Shopify Lite |
Shopify Basic |
Shopify Standard |
Shopify Premium |
Shopify Plus |
---|---|---|---|---|---|
利用料金 | $9/月 | $29/月 | $79/月 | $299/月 | $2,000/月〜 |
管理者数 | オーナーアカウント+スタッフアカウント数が2名まで | オーナーアカウント+スタッフアカウント数が2名まで | オーナーアカウント+スタッフアカウント数が5名まで | オーナーアカウント+スタッフアカウント数が15名まで | 無制限 |
Shopifyペイメント利用時の日本のクレジットカード手数料 | 3.4% | 3.4% | 3.3% | 3.25% | 3.4% |
Shopifyペイメント利用時の海外やAMEXのクレジットカード手数料 | 3.9% | 3.9% | 3.85% | 3.8% | 3.15% |
Shopifyペイメント以外の決済手数料 | 2.0% | 2.0% | 1.0% | 0.5% | 0.15% |
表からわかるように、Shopify Liteプランは最安値で商品を販売できます。したがって、Shopifyの中でもコストパフォーマンスが優れていると言えるでしょう。
しかし、先ほどお伝えしたように、Shopify Liteは既に商品を販売したいサイトやSNSがあり、そこにカート機能をつけて運営する仕様ですので、「ゼロからストア構築をして商品を販売したい」と考えている初心者の方にはあまりおすすめができないプランです。そのため、初心者の方はShopify Basicプラン(月額29ドル)を利用してストア構築することをおすすめします。
他のECプラットフォームとの比較
Shopify(ショッピファイ)のストア開設方法(ASP型・SaaS型)と類似している外部サービスがあります。ここでは、初心者でも使える外部サービスと、Shopifyの機能や特徴について比較したものを紹介します。
STORES.jp
画像引用元:STORES.jp
STORES.jpは、ストアーズ・ドット・ジェーピーが2012年にサービスを開始した国内初のプラットフォームです。Shopifyとの違いは次のとおりです。
項目 | Shopify | STORES.jp |
---|---|---|
利用料金 | $9/月・$29/月・$79/月・$299/月・$2,000/月〜 | 無料・有料 (1,058円/月〜) |
決済手数料 | プランによって違いあり 国内クレカ:3.4%〜 海外クレカ:3.9%〜 |
5% Amazon Payは4% |
決済方法 | 各種クレジットカード /Alipay Global / Amazon Pay/Google Pay/Apple Pay/KOMOJU・コンビニ決済 / PayPal Express Checkout /代引きなど他100種類以上 | 各種クレジットカード / コンビニ決済 / 銀行振込 / PayPal / 後払い / キャリア決済 / 楽天ペイ代金引換 / Amazon Pay |
デザインテンプレートの種類 | 無料テンプレート:10種類 有料テンプレート:100種類以上 |
有料テンプレート含む48種類 |
SNS連携 | Pinterest / Instagram / Facebook / Twitter / Tumblr/LINE(外部アプリを使えば対応可能) | LINE (運営用) / WEAR / Instagram |
サポート体制 | 24時間メール、チャット、電話対応 (英語) | メール (1週間程で対応) |
在庫管理方法 | ロジレス、ロジクラ、オープンロジ、ロジザードなどと連携可能 | ロジクラ、オープンロジなど |
機能追加 | 外部アプリやLiquidのコーディングによって連携・追加が可能 | コーディングによる高度なカスタマイズはできない |
Shopifyは越境ECにも強みを持っているため決済手段が豊富であるのに対し、STORES.jpは決済方法が少なめです。また、STORES.jpの方がデザインテンプレートが少なく、サポート体制もShopifyと比較するとレスポンスが遅めです。
しかし、STORES.jpはShopify Liteプランと同じく「カート機能」のみを外部サイトに埋め込んで利用することが可能です。そのため、STORES.jpのテンプレートでは再現できないデザインのサイトを既に持っており、そのサイト内で商品を販売したいという方におすすめです。
また、STORES.jpにはShopifyの標準機能にはない定期販売(サブスクリプション)機能や予約販売機能が標準でついているので、これらの機能を駆使したいという方にもおすすめです。
BASE
画像引用元:BASE
BASEはBASE株式会社が展開しているECプラットフォームです。Shopifyとの違いは次のとおりです。
項目 | Shopify | BASE |
---|---|---|
利用料金 | $9/月・$29/月・$79/月・$299/月・$2,000/月〜 | 月額・初期費用は無料 商品が販売される毎に3.6%+40円、サービス利用手数料の3.0%がかかる |
決済手数料 | プランによって違いあり 国内クレカ:3.4%〜 海外クレカ:3.9%〜 |
上記のBASEかんたん決済手数料(3.6%)とサービス利用手数料(3.0%)の他、振込手数料250円と事務手数料500円(2万円以上の場合無料) |
決済方法 | 各種クレジットカード /Alipay Global / Amazon Pay/Google Pay/Apple Pay/KOMOJU・コンビニ決済 / PayPal Express Checkout /代引きなど他多数 | 各種クレジットカード /コンビニ(Pay-easy)/銀行振込/キャリア/PayPal(Webページからの購入のみ)/後払い |
デザインテンプレートの種類 | 無料テンプレート:10種類 有料テンプレート:100種類以上 |
有料テンプレート含む11種類 |
SNS連携 | Pinterest / Instagram / Facebook / Twitter / Tumblr/LINE(外部アプリを使えば対応可能) | Facebook / Twitter / Instagram / Ameba |
サポート体制 | 24時間メール、チャット、電話対応 (英語) | メール、チャットでの対応(平日のみ) |
在庫管理方法 | ロジレス、ロジクラ、オープンロジ、ロジザードなどと連携可能 | EZLOGIという商品の保管・梱包・配送代行サービスが利用可能 |
機能追加 | 外部アプリやLiquidのコーディングによって連携・追加が可能 | BASEの公式ホームページ内にて機能追加のアプリがダウンロード可能(ほぼ無料)、コーデディングによるカスタマイズも可能 |
BASEはShopifyと違い、商品を売る毎に決済手数料+販売手数料がかかってしまうので、ストアを大きくしていきたいという方には不向きです。しかし、シンプルかつ決済導入方法も簡単で必要機能はほぼ無料アプリでまかなえるので、ゼロからショップを始めてECストアの感覚を掴んでみたい初心者の方にはおすすめといえます。
また、初期費用がかからないため、ストアの感覚を掴んだら他のストア構築サービスに移行するという使い方もできるのもメリットの一つとしてあげられます。
Wix
画像引用元:Wix
Wixは2006年にイスラエルで発祥した世界90ヶ国で展開しているストアサービスです。Shopifyとの違いは次のとおりです。
項目 | Shopify | Wix |
---|---|---|
利用料金 | $9/月・$29/月・$79/月・$299/月・$2,000/月〜 | ホームページ作成:500円・900円・1,300円・2,500円 ECストア構築:1,800円・2,600円・3,800円 |
決済手数料 | プランによって違いあり 国内クレカ:3.4%〜 海外クレカ:3.9%〜 |
【下記一例】 |
決済方法 | 各種クレジットカード /Alipay Global / Amazon Pay/Google Pay/Apple Pay/KOMOJU・コンビニ決済 / PayPal Express Checkout /代引きなど他多数 | 各種クレジットカード / コンビニ決済 / PayPal / Stripe / GMOイプシロン/ KOMOJU / World Payなど他多数 |
デザインテンプレートの種類 | 無料テンプレート:10種類 有料テンプレート:100種類以上 |
有料テンプレート含む600種類以上 |
SNS連携 | Pinterest / Instagram / Facebook / Twitter / Tumblr/LINE(外部アプリを使えば対応可能) | Facebook / Instagram /Pinterest / Tumblr / Youtube / Twitter |
サポート体制 | 24時間メール、チャット、電話対応 (英語) | メール(24時間受付)、電話(平日8時〜17時) |
在庫管理方法 | ロジレス、ロジクラ、オープンロジ、ロジザードなどと連携可能 | 基本的には連携倉庫はない、Printfulとの連携は可能 |
機能追加 | 外部アプリやLiquidのコーディングによって連携・追加が可能 | WixAppMarketのアプリやCorvidの利用で連携・追加が可能 |
両者とも越境ECに強みを持っているので、決済方法はどちらとも豊富です。また、Shopifyはカナダ、Wixはイスラエル発祥なので、日本人にはやや使いにくいといったデメリットもあります。
しかし、Shopifyの方が日本に進出してまだ4年ほどですがローカライズ化が急速に進んでいます。したがって、日本人にとって今後はよりShopifyの方が使いやすくなっていくでしょう。在庫連携についてはWixは連携できるサービスが少ないため、「両者を比較した際にどちらがおすすめか?」という答えはShopifyに軍配が上がります。
まとめ
Shopify Liteの特徴や機能を、Shopifyの他のプランと他プラットフォームと比較して紹介してきました。お伝えしたことをまとめておきましょう。
- Shopify LiteはすでにストアやSNSを持っていてそこで商品販売したい人におすすめ
- 月額が$9と最安値なのでコストパフォーマンスが良い
- BASE,STORES.jpはこれからストアを構築する方にはおすすめ
- WixとShopifyではShopifyの方が将来性がありおすすめ
他のShopifyのプランの違いを知りたい方は、こちらを参照するようにしてください。
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