Shopifyでストアを構築する際のテンプレート選びは非常に重要です。ブランドイメージだけでなく、ユーザビリティが悪いと売上に大きな影響を与えるからです。
Shopifyのテンプレートは、「テーマ」と呼ばれており、HTMLやCSSの知識がなくても使えるため、Webサイトを作ったことがない人でも安心です。しかし、非常にテンプレートの数が多いため、どのように選べば良いのか悩んでしまう人もいるでしょう。そこで今回は、Shopifyのおすすめテンプレートを紹介し、使い方について解説します。
Contents
Shopify(ショッピファイ)のテンプレートの使い方
Shopify(ショッピファイ)のテンプレートを使うには、好みのテンプレートを探して決めダウンロードしてから公開設定を実行します。最初から設定されているわけではなく、自身で見つけて設定する必要があるので注意してください。それでは、テンプレートの使い方の流れについて、詳しく解説します。
- 好みのテンプレートを探す
- テンプレートをダウンロードする
- 公開設定にする
ステップ①:好みのテンプレートを探す
テンプレートは、Shopifyの公式テーマストアをはじめ、非公式サイトでも探すことができます。具体例はこの後に紹介します。
非公式の販売サイトは、英語での紹介が多いです。しかし、デモページが用意されており、どんなテンプレートなのかは理解することができます。テーマは、Shopifyや世界中のデザイナーが開発したものなど多数あるため、自分のサイトにあったデザインや機能を兼ね備えているテーマが必ず見つかると言って良いでしょう。
ステップ②:テンプレートをダウンロードする
使いたいテンプレートが決まったらダウンロードしましょう。なお、Shopifyの公式テーマストアからテーマを購入する場合、そのテーマは購入元のストアにのみライセンスが与えられます。つまり、他のストアでは使えません。別のストアへライセンスを移行する場合は、Shopifyのサポートへ問い合わせてください。
ステップ③:公開設定にする
選んだテンプレートを公開するには、管理画面かテーマエディタから設定してください。パソコンで管理画面を使う場合の手順は、次の通りです。
- 管理画面から [オンラインストア] > [テーマ] の順に移動する
- テーマライブラリーセクションで、公開するテーマを見つけて、[アクション] > [公開] をクリックする
- 公開ウィンドウで [公開] をクリックする
テーマエディタからの設定は次の手順です。
- 管理画面から [オンラインストア] > [テーマ] の順に移動する
- テーマライブラリーセクションで、公開するテーマを見つけて [カスタマイズ] をクリックする
- テーマエディタのトップバーで、[公開] をクリックする
- 公開ウィンドウで [公開] をクリックする
公開設定が完了すると、ページにテンプレートが反映されます。
Shopify(ショッピファイ)のテンプレートの探し方
Shopify(ショッピファイ)のテンプレートは、テーマストアで入手できます。無料と有料のものがあるため、そこまで費用を掛けたくない方は無料のテンプレートを試しても良いでしょう。
Shopifyのテーマは、公式でも100種類前後、非公式のものも合わせると1,000種類以上あります。テーマによってできることが変わるので、ダウンロード前に確認は必要です。
では、Shopifyのテンプレートをどのように探すか詳しく解説しましょう。
Shopifyテーマストア(無料)
テーマストア:https://themes.shopify.com/
「Free」と書いてあるテーマはすべて無料です。VentureやSimpleなど、ザッと見ただけでいくつもあります。無料のテーマもデモサイトがあるため、イメージも湧きやすいでしょう。
Shopifyテーマストア(有料)
無料と同じ「Shopifyテーマストア」で有料のテーマを購入することができます。販売価格は100ドルから180ドルが一般的です。
無料のテンプレートに比べるとできることが多くデザインも豊富であるため、選ぶのに悩んでしまう人もいるかもしれません。そんなとき、テーマストアではジャンルや販売商品に向いているテーマを絞り込めるようなフィルタリングがあるので利用すると良いでしょう。また、テーマによって機能も変わるので、デザインだけでなく特徴も確認してください。
Shopifyテーマストア外
テーマストアで有名なものは多数ありますが、特に「theme forest」がおすすめです。
画像引用元:theme forest
価格は公式に比べると安いため、費用を抑えたい方はこちらで探してみても良いでしょう。
また、templatemonsterでも販売されています。
画像引用:templatemonster
theme forestと同じく、公式サイトに比べて安くテーマを入手可能です。
Shopify(ショッピファイ)でテンプレートを選ぶ際のポイント
Shopify(ショッピファイ)のテーマは設定してからも変えられますが、慎重に選ぶべきです。なぜなら、テンプレートはストアの印象を決めるだけでなく、イメージと違うテーマで公開されると売上が伸びないことも考えられるからです。
そこで、テーマ選ぶ際に押さえておきたいポイントを3つ紹介しましょう。
- ストアのコンセプトと必要な機能を把握する
- デザインはすべてのページで確認する
- テーマの特徴を理解する
ポイント①:ストアのコンセプトと必要な機能を把握する
テーマを決める前に、どんなストアにしたいのか、どんな機能が必要なのかを見極めましょう。扱っている商品や点数、どんなユーザーを想定しているのか、そしてどのようにプロモーションしていきたいかを書き出してみると良いでしょう。この作業をやらずにテンプレートを決めると、完成したストアは想定と違うものになってしまう可能性が高くなります。
ポイント②:デザインはすべてのページで確認する
トップのデザインだけでなく、商品ページやコレクションページも売上に左右する重要なファクターです。そのため、テンプレートのトップページのみではなく、すべてのページのデザインを確認してからテーマを決めるようにしましょう。
トップページでユーザーを惹きつけても、商品ページやコレクションページが使いづらかったり、見栄えがよくなかったりすると離れてしまうかもしれません。テーマを決めるときは、必ずデモサイトを見て全体のデザインを確認しながらイメージを沸かせると良いでしょう。
ポイント③:テーマの特徴を理解する
テーマに必要な機能があるか、日本語対応しているか、自身で手を動かすカスタマイズが必要かなどを理解する必要もあります。デザインが良くても機能が不十分であれば、せっかく立てたコンセプトが崩れてしまうこともあります。
また、HTMLやCSSの知識がなくてもShopifyのテーマは使えますが、それでも自身で手を動かす必要のあるテンプレートも存在します。知識がなくて使いこなせないと選んだ意味がありません。そのため、テーマの特徴をよく吟味し内容を理解してから決めるようにしましょう。
おすすめのテンプレート:アパレル向け
ここからは、おすすめのテンプレートをご紹介しましょう。まずはアパレル向けとしておすすめのテンプレートを4つ紹介します。それぞれの特徴や料金などを解説しましょう。
- Handy
- Venue
- Boundless
- Prestige
Handy
画像引用元:Handy
Handyはスタイリッシュで全体的にシンプルなテーマなので、初心者にも扱いやすいです。写真による商品の見栄えもよくできるため、アパレル販売におすすめできます。
特徴
Handyの特徴は次のとおりです。
- モバイル向けデザインを標準搭載
- 複数列のドロップダウンメニュー
- 検索を重視したメニュー
- 見やすいカート
- カスタマイズ可能なプロモーション用画像
- 見やすい連絡先
その他、SNSへのアイコンやブログページ、欲しいものリストなどが標準搭載されているため、必要なものを選んで使用可能です。
料金
Handyの販売価格は、定価180ドルです。しかし、キャンペーンなどで160ドルで販売されていることもあります。
Handyテンプレートの提供元は、Pixel Unionでサポートを受けることも可能です。
Venue
画像引用元:Venue
Venueは、オンラインだけでなく実店舗を持っているストアにおすすめです。Googleマップ機能が搭載されており、店舗やサービス提供可能なエリア情報を表示できるだけでなく、店頭イベントの告知もできるため実店舗へ顧客を誘導できるからです。オンラインと実店舗をミックスした展開を考えているストアは、Venueのテンプレートを検討すると良いでしょう。
特徴
Venueの特徴は次のとおりです。
- 実店舗情報の表示
- カレンダーとイベント告知
- 年齢チェッカー
- ビデオギャラリー
- 特定商品のプロモーション
- ドロップダウンメニュー
その他、スライドショーや背景色のカスタマイズ、Uber Eatsなどの配送状況確認へのリンクなどが準備されています。
料金
- 180ドル
提供元はSafe As Milkでサポートを受けることも可能です。
Boundless
画像引用元:Boundless
Boundlessは、写真で商品をPRしたいストアにおすすめです。トップページに商品1点1点の写真を掲載し、クリックするとその商品の詳細説明ページに飛びます。特に、商品点数の多いアパレルストアには魅力的でしょう。文字よりも写真で商品を売り込みたいときは、Boundlessの利用を考えると良いかもしれません。
特徴
Boundlessの特徴は次のとおりです。
- 解像度の高い画像表示
- フェードエフェクトのあるスライドショー
- スティッキーナビゲーション
- シングルプロダクトギャラリー
- フルワイドの商品画像
- ホームビデオ
その他、SNSへのリンクもかんたんに設定できるため、さらにブランドを知ってもらえるでしょう。
料金
- 無料
Shopifyがサポートしており、日本語のサポートページもあります。
Prestige
画像引用元:Prestige
Prestigeは、Shopifyのテンプレートの中でもシンプルで落ち着いたデザインの1つです。サイト全体がシンプルであるため、商品写真を強調してアピールできます。また、清潔感のある整理されているため、高級感を感じられるデザインです。高級なブランド品などに向いているテーマだと言えるでしょう。
特徴
Prestigeの特徴は次のとおりです。
- 拡大する画像
- 画像のホットスポットリンク
- レスポンシブデザイン
- Instagramの写真を貼り付けられる
- スライダー形式に商品画像を掲載
- スライドアウトカート
その他、SNSのアイコンや検索エンジン最適化などのメニューが揃っています。
料金
- 180ドル
提供元はMaestroooでサポートを受けることが可能です。
おすすめのテンプレート:雑貨販売向け
続いて雑貨販売におすすめのテンプレートをご紹介します。おすすめのテーマは次の3つです。
- Story
- Kingdom
- Grid
Story
画像引用元:Story
Storyのテンプレートは、ユーザーに対して自分たちのブランドと商品のストーリーを伝えられることが大きな特徴です。デザイナーや商品開発に携わった人を顔写真入りで紹介できるため、ブランド側の想いを共有できます。雑貨にもさまざまなデザインや、開発背景がありますよね。そんな開発背景がわかると、ただ機能やデザインを紹介されているものと比べて、ブランドや商品そのものを深く理解してもらえるでしょう。
特徴
Storyの特徴は次のとおりです。
- ストーリー重視の製品ページ
- カスタムできるフォーム
- ルックブック機能
- クルーの紹介
その他、サイドバーのカスタマイズや、各SNSとの連携、レスポンシブデザインなどに対応しています。
料金
Storyの販売価格は180ドルです。また、提供元はGroupthoughtでサポートを受けることが可能です。
Kingdom
画像引用元:Kingdom
Kingdomは、大きな画像を表示して商品を魅力的に紹介します。必要最低限のデザインで無駄がなく商品を美しく見せられ、雑貨のデザインも映えるでしょう。そして、ブランドや商品のストーリーを表示し、商品紹介をより掘り下げてユーザーに提案できるテーマです。
特徴
Kingdomの特徴は次のとおりです。
- 画像の最適化
- 多彩なサイドバー領域
- グリッドスタイルのレイアウト
- ストーリーを重視した商品ページ
- クイックリンクコンタクトバー
- 購入者の声を掲載
その他、スティッキーデザインナビゲーション、レスポンシブレイアウト、SEO最適化などにも対応しています。
料金
Kingdomの販売価格は180ドルです。また、提供元はKrown Themesでサポートを受けることが可能です。
Grid
画像引用元:Grid
Gridは、名前のとおりページを縦横に分断する直線で格子状に分割した、グリッドレイアウトが採用されています。グリッドレイアウトにより複数の商品写真を掲載し、テキストも一緒に表示可能です。投稿をたくさん見せられるため、多くの雑貨商品を扱うストアに向いています。
特徴
Gridの特徴は次のとおりです。
- グリッドレイアウト(タイルレイアウト)
- クイックショップ
- スティッキーナビゲーション
- スライドショー
- ブログ投稿
その他、TwitterやInstagramを組み込んだり、MailChimpを用いたメールマーケティングが可能です。
料金
- 180ドル
提供元はPixel Unionで、サポートを受けることが可能です。
おすすめのテンプレート:飲食店向け
最後に、飲食店向けにおすすめのテンプレートをご紹介します。紹介するテーマは次の3つです。
- Avenue
- Flow
- Vantage
Avenue
画像引用元:Avenue
Avenueは複数の商品をカートに入れることができて、検索性も優れています。商品タイプやメーカーなどで簡単に絞り込めるため、ユーザーは欲しい商品を素早く見つけられるでしょう。まるでフードマーケットのように写真を掲載できるため、飲食店の方はAvenueのテンプレートを検討してみてください。
特徴
Avenueの特徴は次のとおりです。
- 高度な商品フィルタリング
- コレクションの細分化
- 複数商品の注文フォーム
- 写真を多く表示可能
- 複数列メニュー
- 色見本の表示
その他、ブログの設置や最大10点の類似商品掲載などが可能です。
料金
- 180ドル
提供元はRed Plug Design Co.で、サポートを受けることが可能です。
Flow
画像引用元:Flow
Flowは、モダンでスタイリッシュなデザインです。シンプルで高級感を感じさせるため、少々値段は高い自然野菜やオーガニック・フーズを販売するストアに向いています。また、プロモーションしたい一押し商品を、ヘッダーに固定してかんたんにPR可能です。季節限定商品などをPRするときに利用できますね。
特徴
Flowの特徴は次のとおりです。
- 動画の埋め込み
- スライドアウトカート
- ユニークな商品グリッド
- セールやプロモーション用のバナー
- コレクションページの専用サイドバー
その他、トップページに幅いっぱいの写真掲載ができるため、画像で商品イメージを喚起したい場合にとても有効です。
料金
- 180ドル
提供元はWeThemeで、サポートを受けることが可能です。
Vantage
画像引用元:Vantage
Vantageは、見栄えがよく人気のあるテーマの一つです。ファストフードやレストラン、ケータリングサービスの名前や商品認知に有効です。レスポンシブデザインのため、スマートフォンやタブレットでもストアを表示し、どこでも購入できるようにサポートしており、ユーザーニーズを兼ね備えたテーマと言えます。
特徴
Vantageの特徴は次のとおりです。
- 商品のクイックビュー
- 色見本の表示
- 商品画像のズーム機能
- メーリングリストのポップアップ
- 商品のフィルタリング
- スライドショー
その他、Googleマップの組み込みで実店舗との連携ができたり、ニュースレターの講読フォームでファンの獲得が可能です。
料金
- 160ドル
提供元はWE ARE UNDERGROUNDで、サポートを受けることが可能です。
まとめ
Shopify(ショッピファイ)のテンプレートについて、業種ごとにおすすめを出しながら紹介しました。テンプレートは安易に選ぶべきではありません。ストアのコンセプトや販売する商品の特性、そしてストアに必要な機能を吟味してから決めてください。
そしてテンプレートは、ストアの売り上げにも大きく影響します。そのため、すぐにECサイトをオープンさせたい気持ちは理解できますが、テンプレートの選択にもしっかり時間を掛けましょう。ぜひ、Shopifyで見合ったテンプレートを選び、自分たちだけのECストアで商品を販売しましょう。
なお、Shopifyのテンプレートを選ぶ際には、こちらの事例も参考になりますよ。
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