Shopifyのテストモード

「Shopifyのテストモードで注文する方法は?」「テストモードの注文で何を確認するべきなの?」Shopifyストアを公開するにあたって、このような疑問をお持ちではないでしょうか?

Shopify(ショッピファイ)のテストモードとは、注文時における決済の不具合や配送フローをチェックするための機能のことを指しています。テストモードでの注文を実行して問題点を修正しておけば、ストア公開後もトラブルのない安定した運営が行えます。

そこで今回は、Shopifyのテストモードで注文する方法や手順について詳しく解説していきます。Shopifyのテストモードを実行する理由や、利用時の注意点についてもまとめているため、ストア公開前に確認を行う場合は、ぜひ当記事をご参照ください。

Shopify(ショッピファイ)のテストモードで注文を行うべき理由

Shopify(ショッピファイ)のテストモードで注文を行うべき理由として、下記の3つが挙げられます。いずれもShopifyストア運用時において、お客様との商品のやり取りには欠かせない項目のため、それぞれ順番に詳しく解説していきます。

Shopifyのテストモードで注文を行う理由
    • 決済サービスの不具合を発見できる
    • 配送料金設定を確認できる
    • メール通知の不具合を発見できる

決済サービスの不具合を発見できる

テストモードでの注文時に最もチェックするべき点は、決済サービスの設定です。

Shopifyストアが公開されていても、決済サービスの設定に不具合があれば、お客様が商品を購入できないなどのトラブルが生じます。また、ストア公開時に利用予定の決済サービスを全て導入しきれていなかったというケースも少なくありません。

お客様が商品購入する流れを実際に体験しながら、一つひとつの決済がスムーズに完了できるのか確認し、設定ミスを修正することで、ストア公開後も円滑な運用が可能となります。

配送料金設定を確認できる

配送料金の設定を確認できる点も、テストモードでの注文を行うべき理由の一つです。

たとえば、配送料金を地域別に分けていたにも関わらず、全国一律料金で設定していた場合には、ストアでの表示金額と実際の配送料が異なってしまうため、速やかな修正が必要となります。

また、「10,000円以上の購入で配送料無料」といった割引条件設定が反映されておらず、トラブルを招いてしまうことも珍しくありません。特にさまざまな条件を設定している場合には、一つひとつがすべて正しく反映されているか検証する必要があります。

Shopifyストア公開前に予めテストモードで注文を行い、地域やサイズ、重量など、条件ごとの配送料が正しく表示されるか、決済画面を確認しておきましょう。

メール通知の不具合を発見できる

下記のようなメール通知のエラーも、テストモードの注文でチェックすることができます。

  • 注文確認メール
  • 商品発送確定メール
  • 支払いエラーのメール
  • 注文キャンセルのメール

商品購入時の決済は正常に行われたとしても、配送連絡や注文キャンセルなどのメールが通知されず、お客様に情報が渡らないというトラブルが生じ得ます。シチュエーションごとにテストモードの注文を行い、正しくメール通知が送信されるか確認しておきましょう。

Shopify(ショッピファイ)のテストモードでの注文方法は2つ

Shopify(ショッピファイ)のテストモードでの注文には、次の2つの方法があります。ShopifyペイメントとShopify Bogus Gatewayは、いずれもテストモードで決済シミュレーションが行えるサービスです。ここでは、2つのテストモードについて解説します。

Shopifyテストモードでの注文方法
  • 「Shopifyペイメント」のテストモードで注文を行う
  • Shopify Bogus Gatewayのテストモードで注文を行う

Shopifyペイメントのテストモードで注文を行う

Shopifyペイメント

Shopifyペイメントとは、外部決済サービスとの連携を行わずに使用できるサービスです。余分な初期費用や月額料金を払う必要もなく、手数料のみでさまざまな種類の決済を実行することができます。

Shopifyペイメントでは通常の決済手続きの他に、テストモードに切り替えて試験的な決済が行えます。クレジットカードの種類別やシチュエーションごとの詳細なテスト注文が可能です。日本国内では、基本的にShopifyペイメントの決済を利用する場合が殆どのため、事前にテストモードでチェックするのがおすすめです。

Shopify Bogus Gatewayのテストモードで注文を行う

Shopify Bogus Gateway

ShopifyのBogus Gatewayとは、ストアのテスト注文時に使用する決済サービスです。Shopifyペイメントと同様に、成功取引から失敗取引、エラー発生時の取引までさまざまな条件のシミュレーションが行えます。

クレジットカード種類別のテスト注文には対応していないものの、手順もわかりやすくスムーズに操作できるため、大まかな取引の確認や、Shopifyペイメントの未対応地域に向けたテストに最適です。

Shopifyペイメントのテストモード使用手順

Shopifyペイメントのテストモード決済は、次の3ステップで専門知識も必要なく、簡単に行えます。各手順の詳細を、画像付きで解説していきましょう。

Shopifyペイメントのテストモード使用手順
  • STEP1:Shopifyペイメントをテストモードに切り替える
  • STEP2:実際に商品を注文する
  • STEP3:テスト注文を確認・フルフィルメントする

STEP1:Shopifyペイメントをテストモードに切り替える

Shopify管理画面から左下の【設定】をクリックします。

Shopifyペイメント使用手順1

設定画面の【決済】をクリックし、表示された画面のShopifyペイメントの項目から【管理する】を選択します。

Shopifyペイメント使用手順 2

Shopifyペイメントの管理画面を一番下までスクロールし、【テストモードを使用する】にチェックを入れます。以上でShopifyペイメントのテストモードへの切り替えは完了です。

Shopifyペイメント使用手順3

STEP2:実際に商品を注文する

続いては、実際にテストモードで商品を注文していきましょう。Shopifyペイメントでは、テスト用の各種クレジットカード番号を使用して、さまざまな条件のシミュレーションが行えます。

テストモードの注文では、ストアから商品を選択からチェックアウトまで、通常の商品購入と同じ手順で進めていきます。決済時に入力画面に、次の内容を記載してテストを始めましょう。

  • カード名:少なくとも2文字を入力
  • 有効期限:将来の日付を任意で入力
  • セキュリティコード:3桁を入力
  • カード番号:テスト用番号のいずれかを入力

    テスト用のクレジットカード番号は次のとおりです。テストしたいカード会社の番号をチェックアウト画面に入力し、実際に決済を進めます。

    Shopifyペイメントのテスト用クレジットカード番号
    • Visa:4242424242424242
    • Mastercard:5555555555554444
    • American Express:378282246310005
    • Discover:6011111111111117
    • Diners Club:30569309025904
    • JCB:3530111333300000

    決済終了後には、下記画像のような、商品名や金額、配送料等が記載された注文完了情報が表示されるため、内容に誤りがないかチェックしましょう。

    Shopifyペイメントのテスト決済

    失敗した取引については、以下のテスト用番号を使用して3パターンの検証が可能です。取引失敗時のカード番号を入力すると、各要件に沿ったエラーメッセージが生成されます。

    • カードが拒否された場合の取引→4000000000000002
    • カード番号の記載にミスがある取引→4242424242424241
    • 異議が申し立てられた取引→4000000000000259

      また、存在しない有効期限やセキュリティコードを入力した場合にも、同じような失敗取引時のシミュレーションが行えるため、ぜひ試しておきましょう。

      STEP3:テスト注文を確認・フルフィルメントする

      テストモードでの決済が完了したら、ストア管理画面の【注文管理】をクリック、今回行った注文が正常に反映されているか確認を行います。

      Shopifyペイメント使用手順4

      続いて、テスト注文をクリックし、発送状況や支払い状況の確認後、フルフィルメントの実行を試しておきましょう。

      成功取引でのテスト注文時には、支払い状況欄が【未発送】と表示されているため、【アイテムをフルフィルメントする】をクリックして発送済みに変更します。【お客様に発送を通知する】の項目にチェックを入れれば、お客様への発送通知メールの確認も行えます。

      Shopifyペイメント使用方法5

      商品の発送まで問題なく可能であれば、Shopifyペイメントのテストモード注文は無事完了となります。

      Shopify Bogus Gatewayのテストモード使用手順

      続いては、Shopify Bogus Gatewayのテストモードで注文する手順を画像付きで解説していきましょう。Bogus Gatewayの場合も、下記の3ステップを踏むことで、スムーズにテスト注文が進められます。

      Shopify Bogus Gatewayのテストモード使用手順
      • STEP1:Bogus Gatewayを有効にする
      • STEP2:実際に商品を注文する
      • STEP3:テスト注文を確認・フルフィルメントする

      STEP1:Bogus Gatewayを有効にする

      はじめに、Bogus Gatewayの有効化を行います。Shopifyペイメントを使用している場合は、Bogus Gatewayを有効化してもテスト注文が不可能なため、事前に無効化しておきましょう。Shopify管理画面下の【設定】をクリックします。

      Shopifyテストモード使用手順

      設定画面の項目から【決済】を選択し、表示された画面のShopifyペイメントの項目から【管理する】をクリック。

      Shopifyテストモード使用手順 2

      Shopifyペイメントの管理画面下にある【Shopify Paymentsを無効にする】にチェックを入れれば、Shopifyペイメント無効化は完了です。そのまま右の【外部プロバイダーに切り替える】を続けて選択しましょう。

      Bogus Gateway 使用手順3

      外部決済サービスの欄から【(for testing) Bogus Gateway】をクリック。

      Bogus Gateway使用手順4

      最後にページ一番下の【(for testing) Bogus Gatewayを有効化する】を選択します。

      Bogus Gateway 使用手順5

      以上でBogus Gatewayのテストモードへ切り替えが完了しました。

      STEP2:実際に商品を注文する

      次に、商品購入へ進みます。Shopifyペイメントのテストモード時と同様に、実際にストアから任意の商品を選んで決済を行いましょう。Bogus Gatewayでは下記の内容をチェックアウト画面へ記載し、テストを開始します。

      • カード名:Bogus Gatewayと入力
      • 有効期限:将来の日付を任意で入力
      • セキュリティコード:任意の3桁を入力
      • カード番号:テスト用番号のいずれかを入力

        Bogus Gatewayのテスト用クレジットカード番号は下記の3パターンから入力し、取引をシミュレーションします。

        Bogus Gatewayのテスト用クレジットカード番号
        • 成功した取引:1を入力
        • 失敗した取引:2を入力
        • 例外のエラー発生取引:3を入力

        商品購入後はShopifyペイメントのテストモード時の同様に、注文完了ページの情報を確認し、配送料や商品金額などの誤りがないかチェックしておきましょう。

        STEP3:テスト注文を確認・フルフィルメントする

        テスト注文の検証を終えたら、Shopify管理画面の【注文管理】から、今回の注文履歴が反映されているかチェックし、フルフィルメントを実施しましょう。

        Shopifyテストモード 注文フルフィルメント

        ここでBogus Gatewayのテストモード注文が完了となります。最後に、(for testing) Bogus Gatewayの管理画面にて【無効にする】をクリックし、Shopifyストアの決済サービスを正常に戻しておきましょう。

        Shopify(ショッピファイ)のテストモードを使用する際の注意点

        続いては、Shopify(ショッピファイ)のテストモードを使用する際の注意点について解説します。

        注意点
        • テストモード注文はストア公開前に必ず行う
        • Shopifyストア公開中はテストモードにしない
        • 自動発送アプリ導入商品はフルフィルメントしない

        テストモード注文はストア公開前に必ず行う

        テストモードでの注文は、Shopifyストアが正常に機能するかチェックするために、あらかじめ公開前に行いましょう。

        テストモードで試験的な注文を繰り返せば、決済サービスの確認はもちろん、通知メールや配送料設定、伝票発行などのエラーも発見できます。事前にストアのあらゆる不具合を修正しておけば、公開後のトラブルもなく、安定した運営が可能となります。

        また、お客様が商品購入する流れを実際に体験することで、運営者側からは見つからなかったデザイン面の問題や、機能面の細かい障害も把握できます。購入者側から見たストアの使い勝手も理解できるため、操作性の問題から生じる買い物途中での離脱に対して、的確なアプローチが行えます。

        Shopifyストア公開中はテストモードにしない

        Shopifyのテストモードは、ストア公開中必ずオフにする必要があります。テストモードのままストアを運営してしまうと、本番環境での注文を実行できず、お客様が商品購入する際に決済が滞ってしまいます。

        商品購入がスムーズにできなければ問い合わせ対応等の手間がかかり、場合によってはお客様の離脱にもつながります。リピーターになるはずだった顧客を逃さないためにも、ストア公開前に必ずテストモードの切り替えを確認しておきましょう。

        自動発送アプリ導入商品はフルフィルメントしない

        Shopifyストアには、注文後の商品製造から発送までを自動で行う「ドロップシッピング」のようなアプリが存在します。そのような自動化システムに対応する商品に関しては、テストモードで注文を確定する前に無効化しましょう。

        自動発送アプリ対応の商品をそのままフルフィルメントした場合、テスト注文とは無関係に、アプリ連携先の企業側で手続きが進められてしまいます。もし可能なら、テストモード時には自動発送アプリに関わる商品は注文せず、テスト用の仮商品を作成して利用するのがおすすめです。

        Shopify(ショッピファイ)のテストモード以外でテスト注文を行う方法

        最後に、Shopify(ショッピファイ)のテストモード以外のテスト注文方法を2つお伝えしていきましょう。

        テストモード以外でテスト注文を行う方法
        • 実際の取引を行う
        • KOMOJUなどの外部決済サービスを使用する

        実際の取引を行う

        テストモードは使用せず、通常の決済サービスのまま取引を行う方法があります。実際に本当のクレジットカードで商品購入を行った後、すぐに注文をキャンセルし、返金処理を行えば、決済手数料もかからずにテスト注文が完了します。

        正確な取引手順は次のとおりです。

        実際の取引でテスト注文を行う手順
        • STEP1:テストする決済サービスを設定する
        • STEP2:実際に本物のクレジットカードでストアから商品を購入する
        • STEP3:Shopifyペイメントを設定した場合は、管理画面からテスト注文の反映を確認する
          外部決済サービスを使用している場合は、該当サービスへログインし、テスト注文と決済処理の反映を確認する
        • STEP4:返金処理を行い、決済手数料の発生を回避するため、早急に注文をキャンセルする

        実際の取引によるテスト注文で重要なのは、返金処理が間に合わず、決済手数料が発生してしまうケースです。無駄なコストを避けるべく、テスト注文の反映を確認した場合は速やかにキャンセル手続きを行いましょう。

        KOMOJUなどの外部決済サービスを使用する

        Shopifyペイメントの他に、外部決済サービスを導入している場合は、該当サービス上からテスト注文を実施する必要がありますShopifyのテストモード注文時の流れと同様に、実際のストアから商品購入したうえで、外部決済サービスの管理画面からテスト注文の反映を確認すれば、検証完了です。

        外部決済サービスでは、個々でテスト注文時のマニュアルが公開されているため、記載された流れに合わせて検証を進めていきましょう。

        まとめ

        今回は、Shopify(ショッピファイ)のテストモードで注文する方法を紹介しました。

        Shopifyでは、ShopifyペイメントとBogus Gatewayという2つのテストモードを使用し、注文の検証を行えます。クレジットカード決済や配送料設定、通知メール設定など、さまざまな要素を一つひとつチェックしていき、問題を取り除くことで、より安全かつスムーズなストア運営が可能となります。

        商品購入上のトラブルを避けるためにも、テスト注文の検証を終えたら、必ずテストモードから通常の決済サービスへ切り替えを行いましょう。また、Shopifyペイメント以外の外部決済サービスを導入している場合は、個々のサービス上で別途テスト注文を実施する必要がある点にも、注意が必要です。

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