「独自ドメインを使ってShopifyストアを開設したい」「独自ドメインに移管するメリットはある?」そういった疑問をお持ちでしょうか?
Shopifyストアでは、あらかじめ開設時にmyshopify.comというサブドメインが用意されています。しかし、ストアのブランド力向上や運営の効率化を図るうえで、独自ドメインへの移管は重要な要素となります。
そこで今回は、Shopifyストアに独自ドメインを移管する方法について解説します。独自ドメインを使用する際のメリットや注意点についても紹介しているため、現在移管を検討中の方はぜひご参照ください。
Contents
Shopifyでは独自ドメインを設定できる?
Shopifyでショップを作成すると[https://admin.shopify.com/store/〇〇〇〇](〇〇〇〇部分はShopifyで自動採番)といったショップアドレスが自動で付与されます。
しかし、ショップを運営する上でこのアドレスはあまり良いとはいえません。オリジナルの独自ドメインでのショップアドレスを持つことがショップ運営では一般的で、SEO対策や集客のためにも独自ドメインでショップを運営するほうが得策です。
Shopifyでは、先に述べた自動で付与されるショップアドレスだけでなく、独自ドメインを設定してショップ運営をすることができます。
Shopifyで独自ドメインを設定する3パターンの方法
Shopifyで独自ドメインを設定する方法は3パターンあります。それぞれにメリットとデメリットがありますので、よく理解しておきましょう。
- Shopifyで直接独自ドメインを購入する方法
- 外部プロバイダーで取得した独自ドメインを接続して設定する方法
- 外部プロバイダーで取得した独自ドメインをShopifyに移管する方法
①Shopifyで直接独自ドメインを購入する方法
Shopifyでは、ストアの独自ドメインを直接購入して設定することができます。
外部プロバイダーのドメインサービスを利用することなく、Shopifyの管理画面からドメインを購入し、ドメインの使用料をShopifyの決済で他の利用料と一緒に支払う方法です。設定も管理も簡単です。
メリット
- 簡単に独自ドメイン設定することができ、外部プロバイダーを利用しないのでShopifyだけで完結し管理もしやすい。
デメリット
- メールサーバー機能が存在しないため、メールアドレスを使い分けたりメールを保存したりするなどの管理を行いたい場合は外部のメールホスティングサービスを利用する必要がある。
②外部プロバイダーで取得した独自ドメインを接続して設定する方法
既に外部プロバイダーなどで取得している独自ドメインを、Shopifyで構築したショップのドメインとして利用するためにShopifyに接続する方法です。
メリット
- 現在取得している独自ドメインをそのまま利用できる。
- 外部ドメインプロバイダーのキャンペーンなどを利用することによりドメインが永年無料など安価に使用できる。外部ドメインプロバイダーでサーバー契約もしている場合、メールサーバー機能をそのまま利用できる。
デメリット
- 設定に関してShopify側だけでなく外部ドメインプロバイダー側での設定も必要であり、ドメイン管理も外部ドメインプロバイダー側で行わなければならない。
- 設定するにあたり、外部ドメインプロバイダー側でのいくつかの確認事項や事前設定があり、ある程度DNSの知識が必要になる。
③外部プロバイダーで取得した独自ドメインをShopifyに移管する方法
既に外部プロバイダーなどで取得している独自ドメインを、Shopifyに移管して使用する方法です。一度この設定をすると、以後は外部プロバイダーでドメイン管理をするのではなく、Shopify側で運用管理することになります。
メリット
- 現在取得している独自ドメインをそのまま利用できる。
- 一度初期設定を行えば、Shopifyの管理画面でドメインの管理もできる。
デメリット
- Shopifyに移管できる独自ドメインはApexドメイン(例:一般的なURLで「www.◯◯.com」における「◯◯.com」の部分だけ)のみで、サブドメインは移管できない。それ以外にも「.ca」や「.co.uk」などの一部のドメインは移管できないないなど移管可能なドメインに制限がある。
- 外部プロバイダーで取得した独自ドメインを取得もしくはレジストラ情報を変更後60日以上経過していないと移管することができない。また、移管を完了するまで7~10日(最大20日)かかる場合がありすぐには移管できない。
- 設定するにあたり、外部ドメインプロバイダー側でのいくつかの確認事項や事前設定があり、ある程度DNSの知識が必要になる。
- メールサーバー機能が存在しないため、メールアドレスを使い分けたりメールを保存したりするなどの管理を行いたい場合は外部のメールホスティングサービスをShopifyのメール転送と併用する必要がある。また、移管元のドメインプロバイダーのメールアドレスは、契約を解除して移管してしまうと使えなくなる。
Shopifyで独自ドメインを設定する方法の選び方
Shopifyで独自ドメインを設定する方法は、先にご紹介した3パターンの方法があります。それぞれにメリットデメリットがあるため、これから構築したいショップもしくは現在お持ちのショップに合わせた方法を選ぶ必要があります。
まだ、ショップの独自ドメインを取得しておらず、これから独自ドメインを設定する場合は、「①Shopifyで直接独自ドメインを購入する方法」が設定も管理も簡単で手間も省けます。ただし、サポートなどでメールアドレスを使い分けたりメールを保存したりするなどの管理を行いたい場合は、Shopifyにはメールサーバー機能がないため、別途メールホスティングサービスを契約する必要があります。
すでに外部ドメインプロバイダーで独自ドメインを取得している場合は、「外部で取得した独自ドメインを接続する方法」もしくは「③外部プロバイダーで取得した独自ドメインをShopifyに移管する方法」だと、ドメインの管理をShopifyだけで完結することができることがメリットです。しかし、Shopifyにはメールサーバー機能がないため、メールアドレスを使い分けたりメールを保存したりするなどの管理を行いたい場合は別途メールホスティングサービスを契約する必要があります。
したがって、現在契約している外部ドメインプロバイダーとの契約がドメインだけでなくサーバー契約もある場合は、「②外部プロバイダーで取得した独自ドメインを接続して設定する方法」がおすすめです。
これからShopifyで構築するショップ、もしくはすでに構築しているショップのドメイン状況と、外部ドメインプロバイダー契約及びレンタルサーバー契約の状況によってShopifyでの独自ドメインの設定を選ぶ方法が変わってくるでしょう。
このように、Shopifyで独自ドメインの設定することは可能ですが、3パターンの方法があります。そのため、現在のショップの状況とこれからの運営を見据えて、どの方法を選ぶか十分に検討する必要があります。
Shopifyで直接独自ドメインを購入する方法
それでは、Shopifyで直接独自ドメインを購入する方法を具体的に解説します。
1. Shopifyのホーム画面左側最下部の [設定]をクリックする。
2. [ドメイン]をクリックする。
3. [新しいドメインを購入する]をクリックする。
4. 希望のドメインを入力する。希望したドメインがすでに使用されている場合は、エラーメッセージが表示される。
5. 使用できるドメインを入力し[ドメインを購入する]をクリックする。
6. 有効な決済方法を追加して、必要に応じて[毎年自動更新]にチェックする。連絡先などの必要情報を入力すると[ドメインを購入]ボタンが押せるようになる。
7. 画面を下までスクロールし[ドメインを購入]のボタンを押して購入する。
8. 登録したメールアドレスに購入完了のメールが届くことを確認。設定した独自ドメインが使用設定完了になるまで最大で48時間かかる場合があります。
外部プロバイダーで取得した独自ドメインを接続して設定する方法
続いて、外部プロバイダーで取得した独自ドメインを接続して設定する方法を具体的に解説します。
外部プロバイダーで取得した独自ドメインを接続する方法には、「自動で接続する方法」と「手動で接続する方法」の2通りがあります。自動で接続する方法は限られたプロバイダー(Google Domains、1&1 IONOS)で取得したドメインしか設定できないため、ここでは手動で接続する方法を紹介します。
1. Shopifyで独自ドメインを接続する前に、設定したい独自ドメインを管理している外部プロバイダーの管理画面で、DNSについて下記のように設定する。
- AレコードをShopifyのIPv4アドレス23.227.38.65に指定する。
- 必要に応じて、ホスト名を@記号に変更する。
- ドメインに他のShopifyのIPv6アドレス2620:0127:f00f:5::に指定する。
- 必要に応じて、ホスト名を@記号に変更。
- ドメインに他のAAAAレコードがある場合は削除する。
- wwwが付いたCNAMEレコードをshops.Aレコードがある場合は削除する。
- AAAAレコードをShmyshopify.com.に関連付ける。このときドメインの末尾にはピリオドがあることを確認する。
※DNS設定でTTL番号を変更する必要はなし。デフォルト値を使用。
2. Shopifyのホーム管理画面左側最下部の [設定]をクリックする。
3. [ドメイン]をクリックする。
4. [既存のドメインを接続する]をクリックする。
5. [ドメイン] フィールドに設定したい独自ドメインを入力(www.は不要)し、[次へ] をクリックする。
6. [ドメインを接続]をクリックする。
7. [接続を確認する]をクリック後、接続できているか確認する。
※設定した独自ドメインが使用設定完了になるまで最大で48時間かかる場合があります。
外部プロバイダーで契約したドメインをShopifyに移管する方法
最後に、外部プロバイダーで契約したドメインをShopifyに移管する方法を具体的に解説します。
外部プロバイダーで契約したドメインの移管とは、これまで外部ドメインプロバイダーと契約していたドメインの管理をとShopifyに契約し直すことです。外部で契約したドメインをShopifyに移管する方法は、先に述べた2つの方法より確認や設定事項が多いため少し手間がかかります。きちんと準備した上で移管する作業を行いましょう。
1.Sshopifyに独自ドメインの移管を開始する前に下記の確認を行う。
- 移管する独自ドメインを所有しているか。
- 移管する独自ドメインがApexドメイン(例:一般的なURLで「www.◯◯.com」における「◯◯.com」の部分だけ)で、サブドメイン(「www.」などを含む)でないかどうか。
※サブドメインはShopifyに移管できない。 - ドメイン登録後、ドメインを別のドメインプロバイダーに移管後、またはレジストラ情報を変更後に60日が経過しているか。
- 元のドメインプロバイダーのアカウントと、ログインに使用するメールアカウントへのアクセス権を所有しているか。
- ログインに使用するメールアドレスが移管するドメインに属していないこと。
※ドメインの移管プロセス中は、このメールアドレス宛に受信したメールに対して返信する必要があり、現在のメールアドレスがそのドメインに接続されている場合、移管中はそのメールアドレスは使用できなくなるため。 - 元のドメインプロバイダーでドメインの移管がサポートされているかなど、移管ポリシーを確認する。
- ドメインが移管の条件を満たしているか。
※「.ca」や「.co.uk」などの一部のドメインは移管できない。
2. Shopifyのホーム管理画面左側最下部の [設定]をクリックする。
3. [ドメイン]をクリックする。
4. [既存のドメインを接続する]をクリックする。
5. [ドメインをShopifyに移管する]リンクをクリックする。
6. [既存のドメインを移管する] ページでShopifyに移管したい独自ドメイン(www.は不要)を入力し、[次へ] をクリックする。既存の独自ドメインが存在しない場合は、[ドメインが登録されていない]などのエラーメッセージと共に[ドメインを購入]ボタンが表示される。
7. [認証コード] フィールドに、ドメインプロバイダーから取得した認証コードを入力する。
8. [ドメインを認証する] をクリックする。
9. [請求を承認する] ページで、[登録するドメイン] セクションを確認する。ドメインが期限切れになる前に自動的に更新されるようにするには、[毎年このドメインを自動更新する] を選択する。
10. [連絡先情報] セクションを確認して、Shopifyストアオーナーのメールアドレスと情報が正しいかどうかを確認する。
11. ICANNのポリシーおよびドメイン登録の契約情報を確認する。
12. [請求サマリー] セクションで、[承認] をクリックする。
13. ドメインに関連付けられているメールアカウントで移管承認のメッセージを確認し、そのメッセージの指示に従って、Shopifyへのドメイン移管を承認する。移管を承認しない場合、移管は処理されない。
※ドメインの移管には最大20日かかる場合がある。移管後に、Shopifyからの確認メールが届き、管理画面の [ドメイン] ページでドメイン設定を表示できるようになる。
14. ドメインの移管が完了すると、「データの共有方法を管理する」という件名のメールが届く。メール記載のTucows Incの [データ使用許諾設定] に移動するためのリンクがあるので、必要に応じて承諾などの設定をする。
まとめ
Shopifyでは独自ドメインを設定する方法は3パターンあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
まだ独自ドメインを持っていない場合はShopify上で購入する方法が簡単ですが、Shopifyにはメールサーバー機能がないため、メールアドレスを使い分けたりメールを保存したりするなどの管理を行いたい場合は、別途メールホスティングサービスを契約する必要があります。
すでに独自ドメインを持っている場合は、外部プロバイダーで取得した独自ドメインを接続する方法と独自ドメインをShopifyに移管する方法と2パターンありますが、後者はドメインを移管するための確認や設定事項など作業が多く発生し、移行にも日数がかかる場合があるため十分な準備と注意が必要です。また、独自ドメインをShopify上で購入する方法と同様、メールアドレスを使い分けたりメールを保存したりするなどの管理を行いたい場合は、別途メールホスティングサービスを契約する必要があります。
これらを考慮して、どの方法で独自ドメインを設定するのが良いかこれから運営するショップの先々のことまでよく考えて設定するとよいでしょう。
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