Shopifyで送料の設定が細かくできずにお困りでしょうか?送料が適切に設定されていないと、顧客に誤った料金が表示され、カート離脱につながる可能性があります。
今回は、基本機能で送料を設定する方法に加えて、おすすめの送料アプリを紹介します。
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Shopifyで送料を設定する重要性
Shopifyに限らずECサイトにおいて、送料は顧客にとって商品の価格と同じくらい重要な要素です。
顧客がオンラインストアで商品を購入する際、最終段階で提示される送料が高額だと、せっかくカートに入れた商品を購入せずに離脱することがよくあります。実際、多くの調査では、カート離脱の主な理由の一つとして「送料が予想以上に高かった」という理由が挙げられています。
そのため、適切な送料設定はカート離脱を防ぐ重要な戦略であり、売り上げを最大化するための重要な手段です。送料の透明性や合理性を確保することで、顧客が購入に対して安心感を持ち、最終的な購入決定に至る可能性が高まります。
Shopifyの送料の設定方法
Shopifyの送料は、基本機能で設定することができます。ここでは、基本機能で送料を設定する方法を解説します。
基本機能で設定可能
Shopifyの基本機能でできる料金設定は、次のとおりです。
- 都道府県別
- 重さ別
- 注文金額別
Shopifyの基本機能では、日本国内の地域ごとに異なる送料を設定できます。たとえば、遠方の離島には追加料金を設定するなど、地理的な距離によって送料を細かく調整できます。
また、商品の重量に基づいて送料を設定することも可能です。これにより、軽量商品と重量商品で異なる料金を自動的に計算し、顧客に正確な送料を提示できます。重さに応じた料金設定は、配送コストをより正確に反映させるために有効です。
さらに、 一定額以上の注文で送料無料にする設定も可能です。この方法は、顧客に追加の購入を促すためのインセンティブとして機能し、平均購入単価を引き上げる効果が期待できます。
これ以上の機能がほしい場合は、Shopifyと連携できる送料アプリの利用がおすすめです。
基本機能の送料の設定手順
Shopifyの一般的な送料の設定方法は次のとおりです。国内の送料を一律価格に設定する例で説明します。
- 管理画面から「設定 > 配送と配達 > 基本の配送料」を選択する。
- 国内配送の「…」をクリックし、「ゾーンを編集する」を選択する。
- 配送エリアに日本を指定し、47都道府県を選択して「完了」をクリックする。
- 配送料を設定。初期設定は1,000円ですが、他の金額にしたい場合は「送料を編集する」で変更できる。
Shopifyの送料の設定でアプリを導入するメリット
Shopifyの送料の設定でアプリを導入する主なメリットは次のとおりです。それぞれについて解説します。
- 地域ごとの送料設定ができる
- 海外配送に対応したルール設定ができる
- 特定の商品や配送方法に応じたルール設定ができる
地域ごとの送料設定ができる
Shopifyの送料計算アプリでは、配送先の地域に基づいて異なる送料を設定できます。これにより、送料を地域ごとに最適化することが可能です。
たとえば、日本国内では本州や九州、北海道、沖縄など、距離やアクセスの違いにより送料が異なることが一般的です。また、離島や山間部など、通常の配送と異なる地域に対して追加料金を設定できます。
海外配送に対応したルール設定ができる
ストアが海外にも配送を行っている場合、Shopifyの送料計算アプリを使えば国ごとに送料を異なるようにも設定できます。
たとえば、アジア圏内には通常の送料を適用し、北米や欧州には追加料金を設定するなど、配送エリアに基づいてコストを調整することが可能です。
また、海外配送においては、関税や通関手数料が発生する場合があります。これらの追加費用を顧客に請求できるため、予期しないコストを防ぐことができます。
特定の商品や配送方法に応じたルール設定ができる
送料ルールは、商品ごとや特定の配送方法に応じても設定が可能です。
たとえば、特定の商品には送料無料を提供する、あるいはサイズが大きい商品には特別な送料を設定するなど、商品ごとの異なる送料ルールを設けることができます。
おすすめのShopify送料計算アプリ5選
続いては、おすすめのShopify送料計算アプリを5つ紹介します。日本語対応やコスト、機能性に着目して解説します。
- 配送料カスタム.amp
- CustomShip
- Advanced Shipping Rules
- ShipperHQ:All-In-One Solution
- Parcelify
配送料カスタム.amp
「配送料カスタム.amp」は、各ストアの運営に合わせて、配送地域や発送方法、注文量などの条件に応じた配送料を細かく設定できる日本製のアプリです。2022年12月にリリースされて以来、多くのShopify運営者に人気です。
このアプリは日本市場特有のニーズに応えているのが特徴で、「置き配」や「代引き配送」といったオプションにも対応しています。
特に離島などの配送については、あらかじめ登録されている郵便番号を使用するため、手動で入力する手間が省けます。さらに、離島への配送には特定の追加料金を自動的に加算することもでき、ストア運営者はより正確な送料設定を簡単に行えます。
料金は12ドル/月です。柔軟で詳細な送料設定を求める事業者にとって、非常に有用なツールです。
CustomShip
CustomShipは、日本語対応が可能なカナダ製アプリです。特に、無料で利用できる点が大きな特徴です。
このアプリは、住所や都道府県、郵便番号、会社名、商品名、SKUなどの情報を組み合わせることで、個々の注文に合わせた送料設定ができます。
CustomShipを使うと、商品や地域、重量などの条件に基づいて、細かい送料ルールを設定することが可能です。さらに、日本の配送業者や日本向けの配送ニーズに特化しており、国内外問わず、柔軟な送料設定が可能です。
有料プランは、3つのオプションから選ぶことができ、それぞれストアの規模やニーズに合わせたプランを選べます。
- ベーシックプラン9ドル/月
- スタンダードプラン69ドル/月
- プレミアムプラン:299ドル/月
各プランには、ストアの成長や特定の要件に合わせた機能が提供されており、より詳細なカスタマイズが可能です。
Advanced Shipping Rules
Advanced Shipping Rulesは、アメリカ製のShopify向けのツールです。
このアプリは、商品グループごとに異なる送料設定ができるため、特定の商品に送料無料を適用したり、特定地域への配送を制限したりするなど、細かな送料管理ができます。
さらに、商品重量や注文の合計金額に基づいて、送料を自動的に調整できる機能も備えており、これにより正確で合理的なコスト計算が可能です。また、複数の条件を組み合わせて送料ルールを設定できるため、複雑な配送条件にも柔軟に対応できます。
料金プランは、以下の4つです。
- Liteプラン9ドル/月
- Standardプラン29ドル/月
- Proプラン59ドル/月
- Unlimitedプラン99ドル/月
すべてのプランにおいて、7日間の無料トライアル期間があり、その間にアプリの機能を試すことができます。さらに、全プランにライブモードが設けられているため、実際の運用環境でのテストが可能です。注意点として、郵便番号を基にした配送料設定は「Proプラン」以上でのみ利用できます。
ShipperHQ:All-In-One Solution
ShipperHQ: All-In-One Solutionは、Shopifyストアの送料計算や配送管理を効率化し、顧客に最適な配送体験を提供するためのアメリカ製アプリです。
ShipperHQでは配送料の計算だけでなく、配送速度や時間帯の選択、保険のオプションなど、顧客に提供できる配送の選択肢を柔軟に設定できます。
さらに、リアルタイムで配送業者の料金を反映する機能が搭載されているため、最新の送料を基にした正確な価格設定が可能です。また、大型商品や多品種の商品に対応したLTL(小口貨物)配送にも対応しているため、大量の配送ニーズにも柔軟に対応できます。
ShipperHQには、さまざまな規模のビジネスに対応するための4つのプランが用意されています。
- ESSENTIALSプラン75ドル/月
- STARTER200ドル/月
- STANDARD350ドル/月
- ADVANCED600ドル/月
それぞれのプランで利用できる機能が異なり、ストアのニーズに合わせて選択可能です。
Parcelify
Parcelifyは、Shopifyストアにおいて送料の計算を柔軟にカスタマイズできるカナダ製アプリです。
商品の重量やサイズ、配送先の地域など、さまざまな条件を基に細かい配送ルールを設定することが可能です。このアプリを利用すれば、地域ごとに異なる送料を設定することができ、国内外や特定の都市ごとに配送コストを細かく調整できます。
さらに、Parcelifyは通常配送や速達など、顧客が選べる配送方法を複数用意できます。これにより、顧客のニーズに応じた配送サービスを提供し、利便性を高めることができます。また、注文金額や商品数量、カート内のアイテムに応じて送料を動的に設定することができるため、より柔軟でビジネスに適した料金体系を構築が可能です。
料金プランには、無料プランと月額19ドル/月のベーシックプランがあります。
Shopify送料アプリの導入手順
Shopify送料アプリの導入手順は次のとおりです。
- 配送関連のアプリを探す
- アプリを選んでインストールする
- Shopify画面でインストールを確定する
- サブスクリプションを承認する
配送関連のアプリを探す
Shopify管理画面にログインしたら、左メニューの「アプリ」セクションに移動し、「Shopify App Storeにアクセスする」をクリックします。
Shopifyアプリストアに移動したら、上部にある「アプリを閲覧する」を選択し、カテゴリー一覧から「注文と配送」を見つけ、配送に関連するアプリを探します。
アプリを選んでインストールする
希望の配送アプリを検索または一覧から選んで、アプリの詳細ページを開きます。そこで、アプリの機能や料金、利用者の評価を確認し、問題なければ「インストール」ボタンを押してインストールを開始します。
Shopify画面でインストールを確定する
インストールボタンを押すと、自動的にShopify管理画面に戻ります。ここでアプリのインストール確認画面が表示されますので、画面右上にある「アプリをインストール」をクリックして確定します。
サブスクリプションを承認する
インストールを進めると、アプリの料金プランやサブスクリプションの内容が表示される画面に移動します。詳細を確認して、納得できれば「承認」ボタンをクリックします。
これでアプリのインストールが完了し、配送に関するさまざまな機能を使って、配送料の計算や配送業者との連携がスムーズに行えるようになります。
Shopifyの送料に関するQ&A
最後に、Shopifyの送料設定に関するよくある質問と、それに対する回答を紹介します。
アプリではなく基本機能でも十分?
Shopifyの基本機能でも、シンプルな送料設定には十分対応できます。
前述したとおり、基本的な地域別や重さ別の送料設定は無料アプリでも可能です。しかし、複雑な条件や詳細なカスタマイズを行いたい場合、有料アプリのほうが柔軟に対応できることが多いです。
たとえば、複数の配送業者との連携や、商品の種類や数量ごとに細かく送料を設定する場合は、有料アプリの導入を検討するのが良いでしょう。
送料を合算しない方法はある?
カート内の複数の商品に個別の送料を設定すると、合計送料が合算されてしまうことがありますが、合算せずに送料を算出してくれるアプリもあります。
たとえば、「配送料カスタム.amp」は、特に複合的な条件を設定した際の送料のシミュレーション機能がついているため、誤った送料に設定されていないか簡単に確認することができます。
具体的な設定方法はアプリによって異なるので、利用するアプリの機能を確認するとよいでしょう。
商品ごとに送料を変更できる?
Shopifyでは、商品ごとに送料を変更することが可能です。基本機能を活用しても商品ごとの送料設定ができます。
Shopifyの「配送プロファイル」を利用することで、特定の商品や商品グループに対して異なる送料を設定でき、地域別や配送方法によっても送料を調整可能です。この機能により、店舗運営者は商品のサイズや重量、配送先に応じた柔軟な送料設定が行えます。
有料アプリを使用することで、さらに詳細な設定やカスタマイズが可能です。
まとめ
Shopifyのおすすめの送料計算アプリと、アプリを導入するメリットについて解説しました。
送料を適切に導入することで、顧客のカート離脱率を下げられ、売り上げの向上を見込めます。アプリを利用すれば、簡単に送料を導入できるので、ぜひ検討してください。
しかし、より複雑な送料計算を実施するにはプログラムの知識が求められます。
Shopify Guideは、メディアの運営によってShopifyに関する幅広く情報を得ていますので、Shopifyでの運営ノウハウを共有したり、コンサルティングを行ったりすることが可能です。Shopifyのレビュー機能の開発に限らず、Shopify運営でお悩みやご不安な点がある方は、下の問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。