
「Shopifyにお気に入り機能を追加したいけれど、どのアプリが良いのかわからない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか?
リスト化や比較を通じて顧客がじっくりと検討できる環境を提供することは、売り上げを伸ばすうえで大切なポイントです。しかし、アプリごとに機能などが異なり、最適なものを選ばなければ顧客体験が向上しない可能性があります。
今回は、Shopifyにお気に入り機能を追加するメリットや、おすすめのお気に入りアプリを導入手順と併せて解説します。
Contents
Shopifyのお気に入り(ウィッシュリスト)とは
Shopifyのお気に入り(ウィッシュリスト)機能は、オンラインショップを訪れた顧客が興味を持った商品を保存しておけるリスト機能です。顧客は購入を迷っている商品や後で検討したい商品を手軽に記録できます。
この機能を利用することで、顧客が後からリスト全体を見直すことができ、異なる商品を比較しながらじっくりと選ぶことも可能です。Amazonや楽天市場などの大手通販サイトでもこの機能は実装されています。
Shopifyでお気に入り機能を導入するメリット
Shopifyでお気に入り機能を導入するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?主なメリットは次のとおりです。
- 購入意欲の向上
- リピート率の向上
- マーケティング精度の向上
購入意欲の向上
お気に入り機能を使うことで、顧客は気になる商品を「あとで見直せる」形で保存できます。カートに入れるのとは違い、「すぐには購入しないけれど、気になる商品」という心理にフィットし、購入を急がなくても良いという安心感が生まれることが特徴です。
お気に入りに追加することで自分の興味が可視化され、比較や再検討が容易になります。結果として、顧客はリストの中からお気に入りの商品を検討して、最終的に購入を決めやすくなることがメリットです。
リピート率の向上
お気に入りに商品を保存した顧客は、記録したリストを確認するために再びサイトを訪れることが多くなることもメリットの一つです。
再訪問時に新しい商品やセールなどが目に入れば、さらに購入のチャンスが広がり、結果的に売り上げが増える可能性が高まります。
また、お気に入りを一度でも利用した顧客は、サイトとの接触頻度が高まりやすく、ブランドそのものへのロイヤルティ向上にもつながります。
マーケティング精度の向上
お気に入りに保存された商品情報は、顧客の興味や購買傾向を知るための貴重なデータになることも大きなメリットです。
たとえば、ある特定の商品が人気で多くのリストに保存されていれば、その商品に関するプロモーションやキャンペーンを企画するきっかけになります。
また、季節ごとやトレンドに沿ってのデータを分析することで、効率的な商品ラインナップやタイムリーな販売促進を行うための資料としても役立ちます。
Shopifyでお気に入り機能を導入する方法
Shopifyのお気に入り機能は残念ながら基本機能にはありません。そのため、利用するには次の方法を取る必要があります。
- お気に入り機能のあるテーマを利用する
- カスタマイズする
- アプリを利用する
お気に入り機能のあるテーマを利用する
お気に入り機能がデフォルトで備わっているテーマを選ぶことで、追加のカスタマイズなしお気に入り機能を活用できます。有料テーマには、お気に入り機能が組み込まれている場合があるので、テーマ購入時にその機能があるか確認すると良いでしょう。
テーマの機能として提供されている場合、通常のテーマ設定メニューから簡単にお気に入り機能を有効にできます。
カスタマイズする
Shopifyにコードを入れてお気に入り機能を追加する方法もあります。Liquidコード(Shopifyのテンプレート言語)やJavaScriptを活用し、各商品の近くに「お気に入りに追加」ボタンを設置できます。
ただし、カスタマイズにはある程度のプログラミング知識が必要となるため、コードの編集に慣れている方やShopifyの開発者に依頼しましょう。
アプリを利用する
お気に入り機能を追加できるアプリも複数あります。
アプリはシンプルな操作で機能を導入でき、ウィッシュリストに追加した商品の管理やカスタマイズ設定も可能です。各アプリの機能や費用を比較し、店舗のニーズに合ったアプリを導入すると良いでしょう。
既存のデザインや機能を変更せずに、お気に入り機能のみを導入できるアプリの利用が最もおすすめの導入方法です。
Shopifyお気に入りアプリおすすめ5選
Shopifyのおすすめのお気に入りアプリは次のとおりです。機能、コスト、カスタマーサポートの3点に注目し、それぞれを解説します。
- MFお気に入り
- Wishlist Plus
- Growave
- Wishlist Hero
- FAVS Wishlist Bar
MFお気に入り
「MFお気に入り」は、日本製の高機能なウィッシュリストアプリです。商品ページはもちろん、コレクションページや商品特集ページでお気に入り登録が可能です。ボタンの位置や色も自由にカスタマイズでき、ブランドイメージに合わせてデザインを調整できる柔軟性が特徴です。
また、同社の他アプリとの連携により、予約販売や会員限定販売、購入制限などの設定も可能で、顧客のニーズに応じた細やかな販売体験を提供します。
無料プランは100件までのアイテム登録が可能で、月額$8.99の有料プランを利用することで無制限の登録、デザインカスタマイズ、アナリティクスなどの多機能を利用できます。カスタマーサポートも充実しており、日本語での対応や簡単なセットアップが可能なため、Shopifyを利用する日本の事業者にとって導入しやすいアプリです。
Wishlist Plus
「Wishlist Plus」は、Shopifyストア向けの高機能なウィッシュリストアプリで、豊富な機能と柔軟性が特徴です。ゲストユーザーでもログイン不要でお気に入り機能を作成でき、商品の共有機能によりソーシャルメディアで簡単にシェアできることが特徴です。
また、在庫僅少や再入荷、価格変動時に自動で通知を送る機能もあり、顧客の購買意欲を高めます。有料プランでは、メールマーケティングツールとの連携や詳細なレポート機能が提供されます。
無料プランでは、お気に入り登録数500件まで利用可能です。有料プランは規模に応じて「スターター(19.99ドル)」や「プロ(59.99ドル)」、「プレミアム(99.99ドル)」から選択可能です(いずれも月額)。年払いすれば17%お得に利用できます。
言語は英語のみで日本語には翻訳されていませんので注意が必要です。サポートも日本語で対応していません。
Growave
「Growave」は、レビュー収集やお気に入りリスト、ロイヤリティプログラム、ギフトカード、紹介、報酬、ユーザー生成コンテンツ(UGC)など、多彩な機能を提供するアプリです。複数のアプリを導入する手間を省き、手頃な価格で快適なユーザー体験を提供します。
無料プランでは最大100件の注文に対応し、基本的な機能(レビューやほしい物リストなど)を利用可能です。有料プランには、注文件数や機能応じて「エントリー(49ドル)」や「グロース(149ドル)」、「プラス(399ドル)」があります(いずれも月額)。有料プランでは14日間の無料体験が利用可能です。
日本語にも翻訳されており、その他多言語対応しているため、国内外の販売にぴったりです。グロース以上の有料プランでは24時間年中無休のライブチャットサポート(日本語では対応していません)が利用できます。
Wishlist Hero
「Wishlist Hero」は、デザイン面で高い柔軟性があり、お気に入りボタンやアイコンの位置、色、アニメーションを自由にカスタマイズできるため、ストアのブランディングに合わせた設定が可能です。
ログイン不要でゲストユーザーとしてもウィッシュリストが利用できます。また、ウィッシュリストに登録した商品の在庫が少なくなったり値下げされた際にはリマインドメールが送信できます。
料金プランは、無料プランのほか、月額4ドルの「SILVERプラン」や11ドルの「GOLDプラン」が用意されています。無料プランでも基本的なウィッシュリスト機能を提供しますが、有料プランではデザインの自由度が増し、カスタマーインサイトの収集や通知機能などの追加機能も利用できます。
言語は英語のみで日本語には翻訳されていません。カスタマーサポート(メールでの問い合わせやFAQページ)も英語のみです。
FAVS Wishlist Bar
「FAVS Wishlist Bar」は、テーマエディタでアプリを有効化するだけで簡単に利用を開始できます。
デザインはアイコンや色のカスタマイズが可能で、ブランドに合わせた調整ができる柔軟性を備えています。さらに、お気に入りに追加された商品数や売り上げに関するデータ分析機能も充実しており、顧客の購買傾向を把握するのに役立ちます。
料金は月額$9.95のプランで、年払いを選択すると$99.50となり、2ヶ月分が割引される仕組みです。言語は英語のみで日本語翻訳は利用不可です。カスタマーサポートも日本語対応はありません。
Shopifyのお気に入りアプリを導入する方法
Shopifyのアプリを導入する方法は次のとおりです。それぞれの工程をわかりやすく解説します。
- Shopifyアプリストアでアプリを検索する
- アプリをインストールする
- アプリの設定を行いカスタマイズする
- 動作確認とテストを実施する
Shopifyアプリストアでアプリを検索する
まず、Shopifyの管理画面にログインし、左側メニューの「アプリ」を選択します。画面上部に「Shopify App Storeへ行く」ボタンが表示されるので、それをクリックしてアプリストアに移動します。
ストア内の検索バーで「Wishlist」や「お気に入り」と入力すると、複数の関連アプリが表示されます。
アプリにはそれぞれ機能や料金プランが異なるため、レビューやサポートの充実度も考慮しながら、ストアのニーズに最も適したアプリを選びましょう。
アプリをインストールする
アプリを選択し、インストールに進むと、Shopifyから「アクセス許可のリクエスト」という画面が表示され、アプリがアクセスするストア情報の内容が明示されます。
利用規約に同意した上で、アクセス許可を与え、インストールを完了させましょう。
ストアに大きな影響を与える機能を追加する場合、インストール前にスタッフや他の関係者と確認しておくことも大切です。
アプリの設定を行いカスタマイズする
インストールが完了すると、アプリの管理画面が表示されます。
ここで、お気に入りボタンのデザインや色、テキスト、位置、ポップアップ画面のデザインなど、ストアのブランドイメージに合わせた詳細なカスタマイズが可能です。また、リストの保存方法や顧客アカウントとの連携設定も行います。
設定に不安がある場合は、アプリ提供元のサポートに相談し、最適な方法でストアに統合できるよう調整しましょう。
動作確認とテストを実施する
最後に、設定したお気に入り機能が正常に動作するかをテストします。まずは店舗の画面でお気に入りボタンが表示され、クリックで商品をリストに追加・削除できるかを確認します。
特に顧客がアカウントなしで利用できるか、リストがしっかり保存されるかなど、シミュレーションして問題がないか確かめます。
加えて、デスクトップやスマートフォンでの表示が適切か、購入プロセスに支障がないかもチェックします。問題があれば、設定画面で微調整を行い、サポートに問い合わせて改善を図ることが重要です。
まとめ
Shopifyでお気に入り機能を導入することで、顧客が商品を簡単にリスト化できるようになり、購入検討を促すことが可能です。
お気に入りアプリは豊富なカスタマイズができるため、ブランドに合わせた機能を簡単に実装できます。ぜひこの記事を参考に、自分のストアに最適なお気に入りアプリを導入し、顧客とのエンゲージメントをさらに深めていきましょう。
しかし、より複雑なお気に入り機能を導入するにはプログラミングの専門知識が求められます。Shopify GuideはShopifyに関する幅広い経験と知識を有しており、運営ノウハウを共有したり、コンサルティングを行うこと可能です。
Shopifyのお気に入り機能の開発に限らず、Shopify運営でお悩みやご不安な点がある方は、下の問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。