
オンラインストア(ECサイト)の制作サービスで世界シェアNo.1を誇る「Shopify(ショッピファイ)」。
このShopifyを通じて世界では100万店以上のオンラインストアが開かれ、日々膨大な量の売買が取り交わされています。
そして、オンライン上のショッピングに欠かせないのが「決済」。
紙幣をやり取りできない電子取引では、決済サービスの設定内容がユーザビリティを大きく左右させます。
そのため、世界では様々な特徴を持った決済サービスが数えきれないほどリリースされています。
しかし、その膨大な選択肢に頭を抱えるストア運営者も多いはず。
そんな悩める方々のために、この記事ではShopifyで導入可能な決済サービスを解説していきます。
Contents
決済サービスとは?
決済サービスとは、オンライン上でお金の受け渡しを可能にするためのツールのことです。
オンラインショップの運営者は、決済サービスを提供する会社に手数料を支払う代わりに、それぞれの決済方法を消費者の支払い手段として提供することができます。
決済サービスで提供できる決済方法は多種多様で、次のようなものがあります。
- クレジットカード
- 電子マネー
- コンビニ払い
- 代金引換
自分のサイトで買い物をするであろうユーザー層を見極め、慣れているであろう決済サービスを予め導入しておくことがポイントです。
Shopifyで利用できる決済サービス一覧
ここからは、Shopify(ショッピファイ)で利用できる決済サービスを具体的に紹介していきます。
Shopifyで選択できるサービスは非常に幅広いため、メリット・デメリットを比較しつつ、自分のお店にぴったりの決済サービスを見つけてみてください。
Shopify ペイメント
画像引用元:Shopify
Shopifyペイメントは、Shopify唯一の公式決済サービスです。
Shopifyの管理画面で登録作業を完了することができ、新たなアカウントの登録等が不要であるため、設定作業がシンプルです。
また、手数料が他の決済サービスと比較して割安なことも人気のポイントでしょう。
対応ブランド
- Visa
- Master card
- American Express
- Shop Pay
- Apple Pay
- Google Pay
手数料
Shopifyペイメントにおける決済手数料の割合は、次の通り登録プランによって変動します。
また、公式サービスであるからこそのサービスとして、Shopifyペイメントを使用していると取引手数料が無料になるという嬉しい特典があります。
ブランド名 | ベーシック | スタンダード | プレミアム |
---|---|---|---|
Visa・Master card | 3.40% | 3.30% | 3.25% |
AMEX | 3.90% | 3.85% | 3.80% |
対応通貨
国名 | 通貨 |
---|---|
オーストラリア | オーストラリアドル(AUD) |
オーストリア | ユーロ(EUR) |
カナダ | ユーロ(EUR) |
カナダ | カナダドル(CAD)
米ドル (USD) |
デンマーク | ユーロ(EUR)
クローネ(DKK) |
ドイツ | ユーロ(EUR) |
香港特別行政区 (中国) | 香港ドル(HKD) |
アイルランド | ユーロ(EUR) |
イタリア | ユーロ(EUR) |
日本 | 日本円(JPY) |
オランダ | ユーロ(EUR) |
ニュージーランド | ニュージーランドドル(NZD) |
シンガポール | シンガポールドル(SGD) |
スペイン | ユーロ(EUR) |
スウェーデン | スウェーデンクローナ(SEK)
ユーロ(EUR) |
イギリス | スターリング・ポンド(GBP) |
アメリカ | 米ドル(USD) |
メリット
- Shopifyの管理画面上で決済サービスを設定できる
- Shopifyの管理画面上で都度メンテナンスができる
- 管理画面から、リアルタイムで支払額の確認ができる
- 決済手数料が比較的安価
- 取引手数料が無料になる
デメリット
- 公式決済サービスと言えど、決済方法はクレジットカードのみ
- 他にも提携先のサービスはあるが、Shopifyペイメントだけでは少し心もとない
Apple Pay
画像引用元:Apple Pay
Apple Payは、Shopifyペイメントと提携している決済サービスです。
Shopifyペイメントの決済設定で、アイコンにチェックを入れるだけで利用開始することができます。
また、Appleユーザーにとって非常に使いやすい決済サービスであることも特徴です。
iPhone・iPad・MacのSafariと連携することでクレジットカード情報や配送先住所の入力が不要です。
対応ブランド
- Mastercard
- American Express
対応通貨
日本円
※Shopify ペイメントに連携する場合のみ。それ以外では他通貨対応可能。
手数料
Shopifyペイメントに準ずる
メリット
- Shopifyペイメントに連携することで、手軽に設定できる
- Googleアカウント保持者にとって使い勝手が良い
デメリット
- 日本で発行されたVisaカードは、Apple Payのオンライン決済では利用できない
Google Pay
画像引用元:Google Pay
Google Payは、Apple Payと同様にShopifyペイメントと提携している決済サービスです。
Shopify ペイメントの決済設定で、アイコンにチェックを入れるだけで利用開始することができます。
また、Googleアカウントを保持しており、かつクレジットカードや配送先を登録しているユーザーは、自動入力で簡単に決済処理を進めることが可能です。
対応ブランド
- Visa
- Mastercard
- American Express
対応通貨
日本円
手数料
Shopifyペイメントに準ずる
メリット
- Shopifyペイメントに連携することで、手軽に設定できる
- Appleユーザーにとって使い勝手が良い
デメリット
- Google Chrome、Apple Safari、Mozilla Firefox、UCWeb UC Browserのいずれかの対応ブラウザーをユーザーが利用していないと、Google Payボタンが表示されない
KOMOJU
画像引用元:KOMOJU
KOMOJUは、Shopifyでコンビニ決済や銀行振込を可能にする決済サービスです。
特に、コンビニ決済は日本で非常に人気のある決済方法の一つで、KOMOJUを使えば主要コンビニでの支払いが可能になります。
また、Pay-easyやデジタルマネー決済、国内のクレジットカード支払いにも使用可能。
非常に守備範囲の広い決済サービスと言えるでしょう。
対応ブランド
- クレジットカード
- JCB
- Visa
- MasterCard
- Diners
- American Express
- コンビニ決済
- セブンイレブン
- ローソン
- ファミリーマート
- デイリーヤマザキ
- ミニストップ
- セイコーマート
- 銀行振込
- デジタルマネー
対応通貨
日本円
手数料
決済方法 | ブランド | 手数料 |
---|---|---|
クレジットカード | Visa MasterCard |
3.60% |
JCB Diners American Express |
3.85% | |
コンビニ | コンビニ決済 | 2.75% |
銀行 | 銀行振込 | 5.00% |
Pay-easy | 2.75% | |
デジタルマネー | デジタルマネー | 12.00% |
なお、Shopifyペイメントと違い外部サービスとなるため、振込手数料216円(入金金額が3万円未満のときの日本国内への振込手数料。海外送金は2,500円)も発生します。
メリット
- Shopifyで選択できる決済サービスの中でも、唯一コンビニ決済が選択できる
- コンビニ決済の手数料が、他の決済方法と比較して安価
デメリット
- コンビニ決済の性質上、決済完了通知が来るまで商品が発送出来ず商品が滞留しやすい
- コンビニ決済期限を過ぎても結局入金がなく、失注するリスクがある
stripe
画像引用元:stripe
stripe(ストライプ)は、120ヶ国以上の導入実績を誇る、グローバルな決済サービスです。
外部サービスの中では比較的アカウント開設が簡単で、決済手段も豊富です。
対応ブランド
- Visa、Mastercard
- American Express
- JCB
- Diners
- DISCOVER
対応通貨
日本円
手数料
3.6%
メリット
- アカウント開設が容易
- 決済手段が豊富
- サブスクリプション型の課金が可能(条件はShopifyアプリに依存)
デメリット
- 返品等の理由でユーザーに返金した場合でも、stripeからの決済手数料の返金がない
- 決済手数料のボリュームディスカウントがあるが、月間取引額が500万円以上とハードルが高い
PayPal(ペイパル)
画像引用元:PayPal(ペイパル)
PayPal(ペイパル)は、Shopify でのストア開設時、初期状態から導入されている決済サービスです。
日本ではそこまで浸透率が高くありませんが、海外では圧倒的な浸透率を誇っている決済サービスです。
そのため、越境ECビジネスにチャレンジしたいショップにはおすすめです。
対応ブランド
- Visa
- Mastercard
- American Express
- JCB
- DISCOVER
- 銀聯
対応通貨
- カナダドル
- ユーロ
- 英ポンド
- 米ドル
- 日本円
- オーストラリアドル
- ニュージーランドドル
- スイスフラン
- 香港ドル
- シンガポールドル
- スウェーデンクローネ
- デンマーククローネ
- ポーランドズロティ
- ノルウェークローネ
- ハンガリーフォリント
- チェココルナ
- イスラエルシェケル
- メキシコペソ
- フィリピンペソ
- ニュー台湾ドル
- タイバーツ
- ロシアルーブル
※日本のペイパルアカウントで取引できる通貨です。
※日本のペイパルアカウントでは、中国人民元、トルコリラ、ブラジルレアル、マレーシアリンギットが取引できません。
手数料
3.60%+40円
メリット
- Pay Palユーザーなら、自動入力機能で決済が簡単
- 最終の売上金額に対して決済手数料が発生するため、返金があった場合の手数料ロスがない
- 月間取引30万円以上から決済手数料のディスカウントあり
デメリット
- 外部サービスの中でも、アカウント開設に時間がかかる
- 入金処理が手動であるためやや手間がかかる
Shop Pay
画像引用元:Shop Pay
過去一度でもShop Payを使ったことがある場合、携帯電話番号から紐づける(認証コードを入力する)ことで情報の自動入力が可能となります。
個人情報もShopifyのPCIコンプライアンスサーバーに安全に保存され、ユーザーは安心して買い物をすることができるでしょう。
対応ブランド
- Visa
- Mastercard
- American Express
対応通貨
日本円
手数料
Shopify ペイメントに準ずる
メリット
- Shop Payを継続的に利用している場合、配送・請求情報の入力する手間を省ける
- 22の言語に対応しているため、海外ユーザーも快適に決済サービスを利用することができる
Amazon Pay
画像引用元:Amazon Pay
Amazon Payは、Amazonアカウントを活用した決済サービスです。
Amazonアカウントを持っているユーザーであれば、Amazonにログインするだけで請求・配送に関する情報を入力せずに決済まで進むことができます。
対応ブランド
- Visa
- MasterCard
- American Express
- JCB
対応通貨
日本円
手数料
- デジタルコンテンツ:4.5%
- デジタルコンテンツ以外:4.0%
メリット
- Amazonアカウントを持っているユーザーはほぼクレジットカードの情報を登録済みであるため、アカウント情報を活用することで個人情報の入力が不要になり、コンバージョン率の向上が見込める
2Checkout
画像引用元:2Checkout
2Checkoutは、日本円を含む、幅広い通貨に対応が可能な決済サービスです。
対応ブランドも幅広く、越境ECに適しています。
対応ブランド
- Visa
- Mastercard
- American Express
- JCB
対応通貨
日本円を含む87種類の通貨
手数料
3.9% + 45¢
※$300以上の利用で振込手数料$15が発生
CyberSource
画像引用元:CyberSource
CyberSourceは、仮想通貨も支払い方法として選択できることが最大の特徴である決済サービスです。
2Checkoutと同じく、多種の通貨に対応しています。
対応ブランド
- Visa
- Mastercar
- American Express
- JCB
対応通貨
日本円を含む87通貨
手数料
3.9% + 45¢
※$300以上の利用で振込手数料$15が発生
BitPay
画像引用元:BitPay
BitPayは、CyberSourceと同じく、仮想通貨を選択可能な決済サービスです。
また、手数料が非常に安価で、クレジットカードよりも断然安い1%の設定になっています。
対応ブランド
- ビットコイン
- ビットコインキャッシュ
手数料
1.00%
携帯キャリアサービス
オンラインショッピングでの商品購入代金を、月々の携帯電話料金とまとめて支払いできるサービスです。
ユーザーがクレジットカードを持っていなくても、買い物を楽しむことができます。
日本でこのサービスを利用できる携帯キャリアは、docomo・au・SoftBankの3社のみです。
対応ブランド
- NTT DOCOMO
- au
- Softbank
手数料
- デジタルコンテンツ:15.0%
- デジタルコンテンツ以外:6.4%
メリット
- クレジットカードを持っていなくても支払いができる
- 携帯電話会社が支払回収をすることになるため、支払代金の未回収リスクがない
- 支払代金を回収するための時間・コストの削減になる
【追記】GMOイプシロン
画像引用元:GMOイプシロン
GMOイプシロンは、非常に幅広い決済方法を取り揃えた決済サービスです。
日本の会社が提供している決済代行サービスで、法人・個人問わず多くの導入実績を誇ります。
対応ブランド・手数料
カテゴリ | ブランド | 手数料 |
---|---|---|
クレジットカード決済 | Visa Mastercard |
3.20% |
Diners | 3.50% | |
JCB American Express |
3.50% | |
コンビニ決済 | セブンイレブン ファミリーマート ローソン セイコーマート ミニストップ |
130円~/回 |
代引き決済 | ゆうパックコレクト | 360円~/回 |
カンガルー代引 | ||
後払い決済 | GMO後払い | 4.0%+180円/回 |
携帯キャリア決済 ※法人契約のみ |
NTT DOCOMO au Softbank |
6.00% |
ウォレット決済 | PayPal決済 | 3.6%+40円/回 |
メリット
- ユーザーに幅広い決済方法を提供することができる
- 日本企業であるGMOイプシロン株式会社が運営しているため、導入までの手続きなどを相談しやすい
複数の決済を選択する際の注意事項
ここまで紹介してきたように、Shopify(ショッピファイ)でユーザーへ提供できる決済方法は、決済サービスによってさまざまです。
幅広いユーザーのニーズに応えるショップを開設したい運営者は、おのずと複数の決済サービスを併用することになります。
しかし、複数の決済を併用して導入する際には注意すべきポイントがあります。
それが、「チェックアウト画面に2つの決済サービスが表示される」という点です。
例えば、「Shopify Payment」と「Pay Pal」を併用して利用するパターンを考えてみましょう。
2つの決済サービスはともに「Visa、MasterCard、American Express」を導入しています。
この場合、双方の決済サービスが同時に決済方法を提供するとき、チェックアウト画面上にこれらの決済方法が重複して表示されてしまうことがあるのです。
ユーザーの混乱を招くこの事象は、せっかく決済方法選択まで購買行動が至ったユーザーの離脱につながりかねません。
ただ、この現象はシステム上どうしても発生してしまうもの。
複数の決済サービスを利用する場合は、こういったリスクも鑑みて検討することをおすすめします。
決済サービスは「Shopifyペイメント」がおすすめ
Shopify(ショッピファイ)で利用可能な決済方法を紹介してきましたが、まず導入すべき決済サービスとしておすすめしたいのは「Shopifyペイメント」です 。
先ほど解説したように、Shopifyの管理画面上で簡単に設定・管理ができ、取引手数料が無料になるというオプションもついています。
Shopifyペイメントを導入していれば、他の決済サービスを併用していても取引手数料は無料のまま。
導入していて損はない、ビギナーから玄人まで全ての運営者におすすめしたいサービスです!
Shopifyペイメントについては、こちらでさらに詳しく解説しています。
Shopifyでの決済利用手順
決済サービスの種類やそれぞれの特徴を解説したところで、最後にShopify(ショッピファイ)での決済設定手順を説明します。
初心者でも簡単に設定できる易しいプラットフォームであるShopifyは、通常複雑な設定が必要になる決済設定もラクラクこなすことができますよ。
ステップ①:管理画面から、[設定] > [決済設定] へ移動する
Shopify管理画面左下の「設定」をクリックし、右画面で「決済設定」を選択してください。
ステップ②:設定したい決済方法 or カテゴリを選択する
画面上にShopifyで利用な決済方法・カテゴリ名の一覧が表示されます。
選択したい決済方法名がそのまま表示されていれば「有効にする」ボタンを押下、希望の決済方法名の表示が無ければカテゴリ選択→希望の決済方法を選択してください。
ステップ③:必要項目を入力する
ストアや銀行情報など、必要な項目を入力してください。
外部サービスを利用したい場合は、決済サービスによってサイトコードやシークレットキー、契約コードなどを入力します。
まとめ
Shopify(ショッピファイ)で利用できる決済サービスを紹介しました。
非常に数多くのサービスから選ぶことのできるShopifyの決済サービスですが、進化を続けるプラットフォームであるShopifyは、まだまだこれからも利用可能な決済サービスを増やしていく予定とのこと。
あまりに多いと戸惑ってしまいますが、導入方法はどれもシンプル。
まずは、開設するECサイトの特徴(訪問する年齢層、外国人ユーザーの有無など)を整理し、あなたのサイトのユーザーにとってもっとも使い易い決済サービスを選択してください。
サイトの運営が落ち着いたら、ユーザーの声を集めて決済方法を追加・リニューアルしていくことも一つの方法ですよ!
Shopify Guide編集部は、メディア「Shopify Guide」の運営によってShopifyの最新情報やノウハウを常に蓄積してきています。ShopifyでECサイトの新規制作・リニューアル、Web広告などによるプロモーションをお考えの方は、こちらの問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。