Shopifyのセールの設定でお困りでしょうか?セールの実施は、通常価格では購入しない消費者にリーチできる絶好の機会です。基本機能での設定は手間がかかるため、アプリを使うのがおすすめです。今回は、Shopifyのセールの設定方法と、おすすめのアプリを紹介します。
Contents
Shopifyでセールを設定する4つの方法
Shopifyでセールを設定する方法には次の4つがあります。それぞれ詳しく解説します。
- 商品価格を手動で割引設定する
- クーポンコードを設定する
- 自動ディスカウント機能を使う
- Shopifyセールアプリを利用する
商品価格を手動で割引設定する
Shopifyでは、商品価格を手動で割引設定することで、セール価格を表示できます。手動でのセール価格設定では、商品画像に「セール」のラベルが自動で表示され、割引前後の価格が同時に表示されるため、顧客は一目でセール中であることがわかります。
ただし、商品数が多い場合、各商品のセール価格を手動で設定するのは手間がかかります。セール終了後には価格を元に戻す作業も手動で行わなければなりません。そのため、多くの商品を扱う場合には向いていないでしょう。
商品価格を手動で設定する手順は次のとおりです。
- 商品ページの編集画面から[バリエーションを追加]を選択する。
- 元の価格を[割引前価格]に、セール価格を[価格]に入力する。
クーポンコードを設定する
Shopifyでは、特定の条件を満たす顧客に対して割引を適用するクーポンコード機能を使用できます。クーポンコードを顧客がチェックアウト時に入力することで、購入金額に応じた割引や特典が適用されます。
Shopifyで自動ディスカウントを設定する手順は次のとおりです。
- Shopify管理画面にログインする。
- 左側メニューより[ディスカウント]を選択し[自動ディスカウントを作成]をクリックする。
- ディスカウント名を入力する。
- 割引の種類を選択する。
- 対象商品や対象顧客、条件などを指定し[保存]をクリックする。
自動ディスカウント機能を使う
Shopifyの自動ディスカウント機能を使うことで、顧客がカートに商品を追加したり、注文を確定したりする際に、割引が自動的に適用されるように設定できます。この機能を利用すれば、クーポンコードの入力は不要です。
Shopifyで自動ディスカウントを設定する手順は次のとおりです。
- Shopify管理画面にログインする。
- 左側メニューより[ディスカウント]を選択し[自動ディスカウントを作成]をクリックする。
- ディスカウント名を入力する。
- 割引の種類を選択する。
- 対象商品や対象顧客、条件などを指定し[保存]をクリックする。
Shopifyセールアプリを利用する
Shopifyでセールを効率的に実施するには、セールアプリを活用することが効果的です。アプリを利用することで、手動で価格を変更したり、セール終了後に価格を元に戻したりする作業を自動化できます。
また、アプリを使えば、タイムセールやバンドル割引などさまざまなセール形式も簡単に設定でき、顧客に対して多彩なプロモーションが提供可能です。
Shopifyのおすすめセールアプリ5選
Shopifyのおすすめセールアプリは次のとおりです。それぞれの特徴を詳しく解説します。
- Ultimate Sales Boost
- Discount Master
- Pre-Order Manager
- GET SALE Bulk Discount Manager
- Bold Discounts
Ultimate Sales Boost(Hextom:究極のセールスブースト)
Ultimate Sales Boost(Hextom:究極のセールスブースト)は、商品ページやカートページにさまざまな販売促進ツールを追加できます。
機能としては、在庫の希少性を強調するバッジやカウントダウンタイマーや送料無料のメッセージ、限定割引などがあり、購入意欲を高めます。また、トラストバッジやレビュー表示機能もあり、顧客に安心感を与えます。効率的にコンバージョンを上げたい店舗に最適です。
このアプリは日本語に対応しているため、操作が簡単で英語スキルがなくても安心してご利用いただけます。
料金プランは次のとおりです。
- スタータープラン:無料
- ベーシックプラン:9.99ドル/月
- プロフェッショナルプラン:29.99ドル/月
Discount Master
Discount Masterは、セールを効率的に管理できるアプリです。複数の割引キャンペーンを一括設定し、販売促進を支援することができます。期間限定の割引や在庫カウントダウンを利用して、顧客に緊迫感や希少性を演出します。
全商品や特定商品に対して割引を適用でき、時間設定も柔軟にカスタマイズ可能です。これにより、効果的な価格設定で売上向上を図ることができます。
ただし、このアプリは英語のみ対応で、日本語のサポートがありません。無料で最大10商品まで利用可能なので、商品数が少ない事業者に特におすすめです。
料金プランは次のとおりです。
- FREEプラン:無料(10商品まで)
- BASICプラン:14.99ドル/月(1,000商品まで)
1,000商品以上の管理が必要な場合、月額9.99ドルの追加料金で1,000商品を追加できます。
Pre-Order Manager
Pre-Order Managerは、予約注文機能を簡単に追加できるアプリです。
商品が在庫切れの際や新商品リリース前に、予約注文ボタンを表示することで、売上を向上させるサポートをします。また、部分払いなど柔軟な決済オプションや、予約注文に対する割引の設定が可能です。商品の先行販売や「まもなく販売」の通知を通じて、購入意欲を引き出し、販売機会を増やすことができます。
ただし、このアプリは英語版のみ利用可能です。
料金プランは次のとおりです。
- Free:無料
- Shopify Basic:24.95ドル/月
- Shopify Standard:39.95ドル/月
- Shopify Advance:59.95ドル/月
- Shopify Plus:89.95ドル/月
他のアプリと比較して月額料金はやや高めですが、14日間の無料トライアルが提供されています。
GET SALE Bulk Discount Manager
GET SALE Bulk Discount Managerは、多くの商品やコレクションに対して効率的にセールを設定できるアプリです。
商品ごとに異なる割引率やセールの開始・終了時刻を細かく設定でき、複数の商品を一括で管理できます。そのため、商品数が多い事業者には特に有用なツールです。このアプリも、英語対応のみである点に注意が必要です。
料金プランは次のとおりです。
- FREE PLAN:無料
- BASIC PLAN:12.99ドル/月
- STANDARD PLAN:19.99ドル/月
- UNLIMITED PLAN:29.99ドル/月
Bold Discounts
Bold Discountsは、フラッシュセールや自動プロモーション、カウントダウンタイマーの設定が可能です。
クーポンコード不要でセールが実施でき、特定のコレクションに対して割引を適用しやすくするオートタグ機能も備えています。セール期間や開始・終了時刻の設定が可能で、ブラックフライデーなどの大規模なセールにも最適です。
このアプリも日本語に対応していません。
料金プランは次のとおりです。
- SANDBOX & DEV SHOP:無料
- ESSENTIALS:19.99ドル/月
14日間の無料期間があるため、まずは試してから導入を検討してみましょう。
Shopifyでセールを行うメリット
Shopifyでセールを行うメリットにはどのようなものがあるでしょうか?主なメリットは次のとおりです。
- 売上増加が見込める
- 新しい顧客へリーチできる
- 在庫を処分できる
売上増加が見込める
セールは短期間で売上を劇的に増やす絶好の機会です。特にブラックフライデーやクリスマスなどの大型イベントに合わせたセールは、顧客の購買意欲を最大限に引き出す効果が期待できます。
また、セール期間中に高単価商品を購入するケースも多いため、商品の回転率が向上し、キャッシュフローの改善にもつながります。
新しい顧客へリーチできる
セールは新規顧客の獲得に最適な方法です。割引や特典は、新規顧客にとって強い動機付けとなります。
SNSや広告を活用してセールをプロモーションすることで、より多くのユーザーに情報を届け、初めてショップに訪れるユーザーの関心を引き付けることができます。セールで得た新規顧客は、その後のフォローアップやリターゲティングを通じて、将来のリピーター顧客へと発展させることが可能です。
在庫を処分できる
セールは在庫処分にも効果的な手段です。季節商品や旧モデルなど通常は売れにくい在庫も、セールを実施することで効率よく整理・処分可能です。
在庫を抱えることはスペースや資金の面で負担になるため、セールで在庫を減らし、新しい商品を仕入れるための余裕を作ることができます。
Shopifyでセールを行うデメリット
反対に、Shopifyでセールを行うデメリットにはどのようなものがあるでしょうか?主なデメリットは次のとおりです。
- 利益率が低下する
- ブランドイメージの低下につながる
- 顧客が常に低価格を期待する
- 在庫管理が難しくなる
利益率が低下する
セールでは商品を通常価格よりも大幅に割引することが一般的ですが、この割引によって利益率が減少します。
特に仕入れコストや運営コストが高い商品では、セールを行うことでほとんど利益が残らなくなることもあります。また、広告費や配送料などが別途発生する場合には、さらに利益が圧迫される可能性があります。
売り上げが一時的に増加しても、利益が伴わないと長期的には店舗の運営に悪影響を及ぼすリスクがある点がデメリットです。
ブランドイメージの低下につながる
頻繁にセールを行うと、商品の価値やブランド自体のプレミアム感が薄れてしまうことがあります。
たとえば、頻繁にセールを行うと、定価での販売に対する信頼が低下し、ブランドのイメージが「安売りブランド」になりかねません。これはブランドの長期的な価値に大きな影響を与え、定価での商品購入が敬遠されるようになる可能性があります。
顧客が常に低価格を期待する
セールを行うことで、顧客が「次のセールまで待とう」と考え、通常時の購入を避けるようになる可能性があります。これにより、セール以外の時期には売上が低迷し、通常価格での商品が売れにくくなるという問題が発生します。
さらに、価格を重視する顧客ばかりが集まるようになると、商品自体の価値ではなく「割引ありき」の購買行動が定着してしまうことがあることもデメリットです。
在庫管理が難しくなる
セールで在庫を処分できるのはメリットですが、かえって在庫管理が困難になる場合があります。
セールによって需要が急激に増加すると、在庫の流動性が予測しづらくなります。在庫が不足すると販売機会を逃し、過剰に仕入れると売れ残りのリスクが増すため、在庫管理には細心の注意が必要です。
Shopifyでセールをする際の注意点
Shopifyでセールをする際は、どういった点に注意すれば良いでしょうか?ここでは、Shopifyでセールをする際の注意点について解説します。
- セール期間を適切に設定する
- 在庫管理を徹底する
- パフォーマンスを確認する
セール期間を適切に設定する
セール期間が短すぎると、顧客が気づく前に終了してしまうことがあり、購入機会を逃す可能性があります。一方で、期間が長すぎると緊急感が薄れて「いつでも買える」と思われてしまい、購入を後回しにされるリスクが高まります。
適切な期間としては1週間以内が目安です。短期セールでは緊急感を持たせ、事前に告知して顧客に計画的に購入を促すことが重要です。セール期間中もリマインドを行い、終了間近には「あと〇時間で終了」と通知することで購入を後押しします。
また、過去のデータを分析し、最適なセール期間やタイミングを見極めることで、効果的に売上を伸ばすことが可能です。
在庫管理を徹底する
セール時には予想以上に商品が売れることがあるため、在庫管理を徹底することが重要です。
Shopifyでは、在庫アラート機能を活用し在庫が少なくなった際に自動で通知を受け取る設定が可能です。この機能を使うことで、在庫不足による機会損失を防ぐことができます。
さらに、セール前には対象商品の在庫を確認し、売り切れを避けるために必要であれば事前に補充を行いましょう。セール期間中は在庫状況をリアルタイムで把握し、状況に応じた適切な対応が重要です。
パフォーマンスを確認する
セール時には購入が集中することで、ウェブサイトの読み込み速度が遅くなることがあります。そのため、Shopifyのパフォーマンスを定期的にチェックし、ページの読み込み速度を最適化することが重要です。
予想されるトラフィックに対応できるサーバーの強化や、カート内の在庫表示をリアルタイムで更新するなど、スムーズな顧客体験を提供するための対応をしましょう。
Shopifyセールに関するQ&A
最後に、Shopifyセールに関するよくある質問とその回答を紹介します。
セール価格はどのように表示する?
Shopifyでは、商品の価格設定画面で「比較価格」フィールドに元の価格を入力し、「価格」フィールドに割引後の価格を設定することで、割引前価格が打ち消し線付きで表示され、セール価格が際立ちます。
また、上記で紹介した全てのShopifyセールアプリで、セール価格の表示が可能です。セール価格を表示することで、顧客は一目で割引額を把握でき、購買意欲を高める効果が期待できます。
割引前価格は表示できる?
割引前価格を表示するには、Shopifyの「比較価格」を設定します。「価格」欄には実際の販売価格、「比較価格」欄には割引前の価格を入力することで、商品ページで自動的に両方が表示されます。
また、上記でご紹介した全てのShopifyセールアプリで、割引前の価格表示が可能です。これにより、セール価格とともに元の価格が視覚的に表示されるため、割引のインパクトがより強く伝わるでしょう。
割引率は表示できる?
テーマによっては、割引価格の横に割引率(例:20%オフ)が自動で表示されるものもありますが、もしテーマに割引率を表示する機能がない場合はアプリを利用しましょう。
上記で紹介した「Hextom:究極のセールスブースト」や「Bold Discounts」などのセールアプリを使うことで、割引率の簡単表示が可能です。
割引率を表示することで、割引の価値が視覚的に強調され、顧客にとってより魅力的な情報として伝わります。これにより、割引のインパクトが明確になり、購買意欲を一層引き出すことができます。
コレクションページでセール商品をまとめて表示できる?
セール商品の専用コレクションを作成することで、顧客がセール商品をまとめて表示することが可能です。
Shopifyの「コレクション」機能を利用し、割引価格を設定した商品だけを集めたコレクションを作成します。たとえば、「セール商品」というコレクションを作成し、商品を手動または自動でこのコレクションに追加しましょう。
さらに、テーマやページビルダーアプリを活用して、ホームページやカテゴリーページに「セール商品」セクションを追加することも効果的です。上記で紹介した「Hextom:究極のセールスブースト」や「Discount Master」などのセールアプリは、コレクションページで利用できます。
期間限定(フラッシュセール)は設定できる?
Shopifyでは、セールの開始日時と終了日時を設定することで、期間限定のフラッシュセールを簡単に実施できます。例えば、週末だけの「48時間限定セール」や「72時間フラッシュセール」など、明確な締め切りを設けることで、顧客に行動を促すことが可能です。
設定方法は、Shopify内の「自動割引」を設定するだけです。割引の適用期間を指定し、開始日・終了日を入力することで、指定した日時にセールが自動的に開始・終了します。また、上記で紹介したすべてのShopifyセールアプリで期間限定(フラッシュセール)の設定が可能です。
まとめ買い割引は設定できる?
Shopifyの「自動割引」機能を使えば、まとめ買い割引を簡単に設定できます。この機能を使うと、例えば「2個以上購入で10%オフ」など、購入数量に応じて自動で割引を適用できます。
さらに、高度なバンドル割引や複雑なまとめ買いプロモーションを実施したい場合には、アプリの利用がおすすめです。上記で紹介したすべてのShopifyアプリで、まとめ買い割引の設定が可能です。
まとめ
Shopifyのおすすめのセールアプリと、アプリを導入するメリットについて解説しました。
セールを適切に導入することで、通常価格では購入しない消費者にリーチでき、売り上げの向上を見込めます。アプリを利用すれば、簡単にセールを導入できるので、ぜひ検討してください。
しかし、より複雑なセールを実施するにはプログラムの知識が求められます。
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