Shopifyの卸売アプリ

Shopifyで卸売(BtoB)販売を始めたいけれど、「顧客ごとの価格設定や最低注文数量の管理をどうすればいいのか?」と悩んでいませんか?

通常のShopifyストアでは、小売(BtoC)向けの機能が中心ですが、適切な卸売アプリを導入すれば、BtoB向けの価格設定や注文管理を簡単に追加できます。今回は、Shopifyで卸売販売をスムーズに運営するためのおすすめアプリと活用方法を詳しく解説します。

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Shopifyでの卸売の概要

Shopifyにおける卸売(BtoB販売)とは、企業や小売業者向けに商品をまとめて販売する仕組みを指します。

通常の小売(BtoC販売)とは異なり、顧客ごとに異なる価格設定や最低注文数量の設定、決済方法のカスタマイズが必要であり、大量注文への対応や企業向けの特別価格の設定が重要です。

Shopifyで卸売を展開するメリット

Shopifyで卸売を展開するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。主なメリットは次のとおりです。

Shopifyで卸売を展開するメリット
  • 価格や注文条件を柔軟に設定できる
  • 決済方法をカスタマイズできる
  • 小売(BtoC)と卸売(BtoB)の両方を同時に運営できる
  • 自動化による業務効率化が可能

価格や注文条件を柔軟に設定できる

通常の小売と異なり、卸売ではロット単位の注文や特別価格の適用が必要ですが、Shopifyでは卸売向けアプリを活用することで、これらを簡単に設定できます。

たとえば、会員制サイトとして運営し、特定の顧客にのみ卸売価格を表示することで、一般消費者による購入を防げます。また、顧客ごとに異なる割引や特別価格を適用できるため、取引先ごとの条件に柔軟に対応可能です。

さらに、最低注文数量を設定することで、小口注文を制限し、BtoB取引の効率化を図ることもできます。

決済方法をカスタマイズできる

Shopifyでは、決済オプションを自由にカスタマイズできるため、法人取引に適した支払い方法を導入可能です。取引先ごとに異なる決済条件を設定できるため、顧客の要望に応じた柔軟な取引が実現できます。

さらに、定期購入やサブスクリプション販売にも対応しており、長期的な取引関係を築く際にも便利です。

小売(BtoC)と卸売(BtoB)の両方を同時に運営できる

Shopifyでは、1つのストアでBtoCとBtoBを同時に運営できます。

通常、小売と卸売は別々のシステムやサイトで管理されることが多いですが、Shopifyでは同じストア内でBtoC向けの商品ページとBtoB向けの卸売価格を使い分け可能です。

これにより、1つのプラットフォーム上で小売と卸売をスムーズに運営し、コストを抑えつつ、販売チャネルを拡大できることも大きなメリットです。

自動化により業務を効率化できる

Shopifyでは、自動注文管理や在庫同期機能を活用することで、卸売注文の処理をスムーズに行えます。

特に、大量注文が発生するBtoB取引では、手動での処理が煩雑になりやすいため、自動化による業務効率化が重要です。たとえば、注文処理や請求書の発行を自動化することで、人的ミスを減らし、対応時間を短縮できます。

また、在庫管理をリアルタイムで同期することで、小売と卸売の在庫を統一し、欠品や過剰在庫を防げます。さらに、定期注文の仕組みを構築すれば、負担なくリピーター向けに継続的な販売を促進できます。

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Shopifyで卸売をする方法

Shopifyで卸売をする方法は、次のとおりです。

Shopifyで卸売をする方法
  • 卸売専用のパスワード付きストアを作成する
  • Shopify Plusで専用のBtoB機能を利用する
  • 卸売向けアプリを活用する

卸売専用のパスワード付きストアを作成する

Shopifyでは、パスワード保護機能を利用して、一般消費者ではなく特定の取引先のみがアクセスできる卸売専用ストアを構築できます。

また、デザインや機能を自由にカスタマイズできるため、企業向けのブランディングを強化することも可能です。さらに、パスワードを知っている顧客のみがアクセスできるため、BtoB取引の管理がしやすく、一般消費者の誤購入を防げるメリットがあります。

この方法は、既存の小売ストアとは別に、独立した卸売サイトを運営したい企業に最適です。

Shopify Plusで専用のBtoB機能を利用する

Shopify Plusでは、「BtoB on Shopify」という専用機能を活用し、顧客ごとに異なる価格設定や注文条件を適用できます。通常のShopifyプランでは対応できない高度なカスタマイズが可能で、卸売専用のチェックアウトや法人アカウントの作成、複数の価格リストの管理などが行えます。

さらに、取引先ごとに異なる決済条件や最低注文数量を設定できるため、企業間取引に最適な販売環境を構築できます。大規模なBtoBビジネスを展開する企業や、複数の取引先を持つブランドに適しており、効率的な卸売運営を実現する強力なツールです。

卸売向けアプリを活用する

Shopifyでは、卸売向けのアプリを活用することでもBtoB販売機能を追加できます。アプリを活用することにより、最低発注数量の設定や、BtoB向けの特別価格の適用もスムーズに行えます。

既存のBtoCストアと併用しながら、追加コストを抑えてBtoB販売を始めたい場合に最適な方法です。

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Shopifyの卸売向けおすすめアプリ

Shopifyの卸売向けおすすめアプリは、次の5つです。

Shopifyの卸売向けおすすめアプリ
  • B2B Wholesale Hub
  • BSSによるB2B卸売ソリューション
  • Wholesale Gorilla
  • Wholesale ‑ All in On
  • Trendsi: Fashion Dropshipping

それぞれの特徴を詳しく解説します。

B2B Wholesale Hub

B2B Wholesale Hub

B2B Wholesale Hubは、Shopify Plusを使わずに特定の顧客に卸売価格を適用できるBtoB向けアプリです。顧客タグを利用して、取引先ごとに異なる価格を設定できるため、BtoCとBtoBを同じストアで運営しながら、卸売販売を管理できます。

また、最低注文数量の設定や、カート金額に応じた自動割引機能も搭載されており、スムーズな取引が可能です。14日間の無料トライアルもあるため、小売と卸売を一元管理しつつ、手軽にBtoB販売を始めたい事業者におすすめします。

BSSによるB2B卸売ソリューション

BSSによるB2B卸売ソリューション

BSSによるB2B卸売ソリューションは、顧客ごとに異なる価格設定や数量割引、最低注文数量の設定が可能で、BtoB向けの販売条件を柔軟に管理できます。さらに、BtoB専用のログインページを作成し、取引先ごとに異なる価格や決済方法(請求書払い・銀行振込など)を適用できます。

無料プランもあり、有料プランは月額25ドル〜と低コストで導入可能です。小売と卸売を1つのストアで運営したい企業におすすめです。

Wholesale Gorilla

Wholesale Gorilla

Wholesale Gorillaは、会員制サイトを構築し、特定の取引先にのみ卸売価格を適用できるため、小売(BtoC)と卸売(BtoB)を同じストアで運営できます。顧客ごとの価格設定や最低注文数量の管理、請求書払い・銀行振込などの決済オプションの追加も可能です。

また、自動ディスカウント機能を活用すれば、取引先ごとに異なる割引を適用できます。月額34.95ドル〜で利用でき、21日間の無料体験が付帯しています。

Wholesale ‑ All in On

Wholesale ‑ All in On

Wholesale ‑ All in Oneは、BtoB販売を簡単に導入・管理できる多機能アプリです。Shopify Plusを利用せずに、取引先ごとに異なる価格設定や数量割引、最低注文数量の制限を適用できます。また、BtoB専用の会員制サイトを構築し、登録済みの顧客にのみ卸売価格を表示可能です。

さらに、請求書払い・銀行振込などの決済オプションにも対応し、柔軟な取引条件を設定できます。月額24ドル〜で利用でき、14日間の無料体験が付帯しています。

Trendsi: Fashion Dropshipping

Trendsi: Fashion Dropshipping

Trendsi: Fashion Dropshippingは、アパレル業界向けのドロップシッピングアプリで、在庫を持たずに小売・卸売(BtoB)販売の両方が可能なツールです。

商品の仕入れや在庫管理、発送をTrendsiが代行するため、販売者はマーケティングやブランディングに集中できます。アメリカ国内の倉庫から迅速に発送でき、リアルタイムの在庫管理機能を搭載し、売り切れリスクを最小限に抑えます。さらに、卸売機能を活用すれば、企業向けの大口注文に対応し、特別価格を設定可能です。

アプリ自体は無料で利用でき、商品の仕入れや販売の手数料のみで運用可能です。

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Shopifyの卸売アプリを利用する手順

Shopify卸売アプリは次の手順で利用できます。

Shopifyの卸売アプリを利用する手順
  1. Shopifyストアを開設し、基本設定を行う
  2. Shopifyアプリストアで卸売向けアプリを選択する
  3. 卸売向けアプリをインストールして設定を行う
  4. テスト注文を行い、動作を確認する

それぞれの工程を詳しく解説します。

Shopifyストアを開設し、基本設定を行う

まず、Shopifyでストアを開設し、商品登録・決済設定・送料の設定などの基本設定を完了させます。基本設定には、ストアのデザイン選定、通貨や税金の設定、販売チャネルの選択なども含まれています。BtoB販売を行う場合は、卸売専用の商品ページを作成し、価格設定や最小注文数量を決めておくとスムーズです。

すでにBtoCストアを運営している場合、そのままBtoB機能を追加することも可能です。たとえば、卸売向けの顧客グループを作成し、特定の顧客にのみ卸売価格を適用する方法や、BtoB専用ページを作成し、会員制ストアとして運営する方法があります。

基本設定を整えた後、卸売向けアプリを導入して、より詳細なカスタマイズを行いましょう。

Shopifyアプリストアで卸売向けアプリを選択する

卸売(BtoB)販売を行うには、顧客ごとの価格設定や最低注文数量の制限、決済方法のカスタマイズなど、BtoB向けの機能が必要です。Shopifyのアプリストアには多くの卸売向けアプリが提供されています。ビジネスの規模や販売形態に適したアプリを選びましょう。

たとえば、「Wholesale Club」は顧客タグを活用して特定の取引先にのみ卸売価格を適用し、「BSS B2B Solution」はBtoB専用のログインページを作成し、顧客ごとに異なる価格設定が可能です。また、「Wholesale Gorilla」は請求書払い・最低注文数量の設定に対応しており、柔軟な取引ができます。

適切なアプリを選び、設定を最適化することで、効率的なBtoB販売を実現できます。

卸売向けアプリをインストールして設定を行う

卸売向けアプリを選んだらShopifyストアにインストールし、BtoB販売に必要な設定をカスタマイズします。

まず、顧客タグや会員制設定を活用し、特定の取引先にのみ卸売価格を適用します。次に、最低注文数量を設定し、BtoB取引に適した注文単位を確保することで、小売向けの小口注文を防ぎます。

また、請求書払い・銀行振込などの決済オプションを追加し、BtoB取引に最適な支払い方法を提供することで、取引先とのスムーズな取引を実現できます。適切な設定を行うことで、Shopifyでの卸売販売を効率的に運営できます。

テスト注文を行い、動作を確認する

卸売向けアプリの設定が完了したら、実際にテスト注文を行い、価格設定や決済方法が正しく機能しているかを確認します。特定の顧客に卸売価格が適用されているか、最低注文数量のルールが正しく反映されているかをチェックしましょう。

また、請求書払い・銀行振込などのBtoB向け決済オプションが適切に選択できるかも重要なポイントです。注文の流れがスムーズか、請求書が正しく発行されるかをテストし、必要に応じて設定を調整します。問題がないことを確認したら、本格的に卸売販売を開始できます。

まとめ

卸売アプリは、BtoBのEC事業を展開したい方に必須のです。導入にあたっては、使いやすさや価格に注目して選択しましょう。

Shopify Guideは、メディアの運営によってShopifyに関する幅広く情報を得ていますので、Shopifyでの運営ノウハウを共有したり、コンサルティングを行ったりできます。Shopify運営でお悩みやご不安な点がある方は、下の問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。

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