Shopify(ショッピファイ)を使ってストアを構築する場合、有料プランの申し込みが必要になります。しかし、プランが複数あるため初心者の方や企業はどれを最初に選択すれば良いのか迷ってしまうことでしょう。
そこで、今回はShopifyプランの違いや特徴などをわかりやすく解説していきます。
- Shopifyプランの違いを知りたい
- 自分にとって最適なShopifyプランを知りたい
という方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
Contents
Shopify(ショッピファイ)には無料期間がある
Shopify(ショッピファイ)は、ストア構築から14日間は無料で利用することができます。ストアの構築はShopify公式サイトからアクセスし、次の項目を入力するだけで始めることができます。
- メールアドレス
- 任意のパスワード
- ストア名
- ストアドメイン
ストアドメインは標準だと「.myshopify.com」が語尾につきます。そのため、このURLを変更したい場合は、ご自身が決めたドメインを購入・反映させる必要があります。「ムームードメイン」や「お名前.com」など外部サービスで取得した場合は、ドメインの移管や設定が必要です。なお、ドメインはShopifyの管理画面からでも取得可能です。
なお、無料ストアでは次の制限があります。
- パートナフレンドリーアプリ(パートナーが開発したテストストアで利用したい場合のアプリ)を除く有料アプリのインストール
- テスト注文を除く50件以上の注文処理
- 10件以上のプライベートアプリの構築
とは言え、実際に初心者の方は下記でご紹介する「Shopifyパートナーにテストストアを構築してもらった場合」には、1以外は特に気にする必要はないでしょう。
テストストアの無料期間を無期限にする方法
Shopifyは、一般的な手順でストア構築をすると、14日間しか無料で利用できません。しかし、Shopifyパートナー(すでにShopifyとパートナー契約を結んでいる企業や個人)に依頼しテストストアを構築した場合には無期限で利用することができます。
個人でShopifyパートナーを見つけることは難しいため、Shopifyの開発会社などに問い合わせしてみると良いでしょう。
Shopify(ショッピファイ)の代表的なプランの料金と利用できる機能
本格的にShopify(ショッピファイ)を利用してストアを構築したり商品を販売するためには、必ずこれから紹介していく有料プランを選択する必要があります。機能や料金、利用におすすめのパターンを表を使ってわかりやすく解説していきます。
各プラン共通の機能
Shopifyの代表的な3つのプラン(ベーシック、スタンダード、プレミアム)で利用できる共通内容は次のとおりです。
- ECサイトとブログ機能を含むストア構築
- 商品登録数、画像登録数は無制限
- Shopify公式による24時間体制のサポート
- SNSなどの販売チャネル追加
- 手動での注文作成
- ディスカウントコード発行
- 無料SSL証明書
- 無制限の帯域幅とオンラインストレージ
- カゴ落ち対策(メール通知)
- クレジットカード不正分析
- ストア分析機能
- 財務レポート
- 133の通貨で販売可能
- ※ギフトカードの販売
他のECプラットフォームでは商品登録数に制限があるものがありますが、Shopifyでは無制限であることは大変便利だと言えます。また、利用料金は月額契約ですが、1年や2年の年契約もあります。年契約を選択すると利用料が1年で10%、2年で20%のディスカウントを受けることができます。
そして、Shopifyは多様な決済方法から好きなものを選択できます。ただし、Shopifyペイメント以外の決済方法を選択すると、プランによっても差はありますが決済手数料がかかってしまいます。Shopifyペイメントを導入するとすべての決済方法に関わる取引手数料が無料になるので、「Shopifyペイメントの導入はマスト」と覚えておきましょう。
※ギフトカードについて、以前はShopifyスタンダードプラン以降で利用が可能でしたが現在はすべてのプランで利用可能となっています。通常商品と同様に販売可能です。
ベーシックプラン
ベーシックプランの特徴は次のとおりです。
利用料金 | 管理者数 | 日本のクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
海外やAMEXのクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
Shopifyペイメント以外の決済手数料 |
---|---|---|---|---|
$29/月 | オーナーアカウント+スタッフアカウント数が2名まで | 3.4% | 3.9% | 2.0% |
ロケーション登録数は4ケ所までとなっています。初心者の方にとって一番おすすめのプランがベーシックプランです。個人だけではなく少数人でストア管理ができる上、Shopifyの一通りの機能が利用できます。月額29ドルで運用ができるため、コストを抑えてゼロからストアを構築するのにはShopifyプランの中でも一番適していると言えるでしょう。
スタンダードプラン
スタンダードプランの特徴は次のとおりです。
利用料金 | 管理者数 | 日本のクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
海外やAMEXのクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
Shopifyペイメント以外の決済手数料 |
---|---|---|---|---|
$79/月 | オーナーアカウント+スタッフアカウント数が5名まで | 3.3% | 3.85% | 1.0% |
これらの他に、ベーシックプランに加えて次の項目が付与されます。
- プロフェッショナルレポートの利用が可能
- 海外購入者向けに手動で為替レートを設定
- 標準で最大2ヶ国語の設定が可能
- 国別ドメインの取得が可能
- ロケーション(発送地)登録数は5ヶ所まで
アカウント管理者数が増えるため、初心者向けというより中小企業向けのプランとなります。「アカウント」はShopifyストア運営に関する全ての権限を付与することも可能ですし、スタッフの役割毎に権限をばらけさせることもできます。
また、プロフェッショナルレポートについては標準のレポートに加え、リピーターや国別のユーザーや時間経過のユーザーの変化などの分析が可能です。そして、レポートに関する数字はプランの変更などがあった際でも全期間のデータ収集ができます。
プレミアムプラン
プレミアムプランの特徴は次のとおりです。
利用料金 | 管理者数 | 日本のクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
海外やAMEXのクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
Shopifyペイメント以外の決済手数料 |
---|---|---|---|---|
$299/月 | オーナーアカウント+スタッフアカウント数が15名まで | 3.25% | 3.8% | 0.5% |
これらの他にもスタンダードプランに加えて次の項目が付与されます。
- プロフェッショナルレポートの利用に加え高度なレポートのカスタマイズが可能
- 外部サービスの送料自動計算
- 海外購入者向けに手動で為替レートを設定
- 標準で最大5ヶ国語の設定が可能
- 国別ドメインの取得が可能
- ロケーション(発送地)登録数は8カ所まで
Shopifyプランの中では$299/月と高額です。大規模ECサイトとして運営したい中小企業から大企業までにおすすめのプランです。
高度なレポートのカスタマイズとは、各種広告からの経路データ収集ができます。また、チェックアウト時において自分のアカウントもしくは外部アプリで自動計算された送料を表示させることができます。
その他のShopify(ショッピファイ)のプラン
実は、Shopify(ショッピファイ)には、上記3つのプランの他にも次の2つのプランがあります。
- Shopify Lite
- Shopify Plus
ストア構築となると、ゼロから立ち上げるというイメージが強いかもしれません。しかし、特にShopify Liteの場合は、個人の方であってもおすすめ場合もあります。それぞれについて詳しく解説していきましょう。
Shopify Lite
Shopify Liteの特徴は次のとおりです。
利用料金 | 管理者数 | 日本のクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
海外やAMEXのクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
Shopifyペイメント以外の決済手数料 |
---|---|---|---|---|
$9/月 | オーナーアカウント+スタッフアカウント数が2名まで | 3.4% | 3.9% | 2.0% |
利用料金はShopifyプランの最安値の月額9ドルとなっています。基本的には、ベーシックプランと料金以外は変わりません。管理画面も利用可能ですが、利用できるレポートは財務レポートのみです。
Shopify Liteは、すでにあるECサイトやSNSにShopifyの「カート機能」のみを埋め込んで利用できます。したがって、ゼロからストアを構築することなくすぐに商品を販売することが可能です。
Shopify Plus
Shopify Plusの特徴は次のとおりです。
利用料金 | 管理者数 | 日本のクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
海外やAMEXのクレジットカード手数料
(Shopifyペイメント利用時) |
Shopifyペイメント以外の決済手数料 |
---|---|---|---|---|
$2,000/月〜 | 無制限 | 3.15% | 3.75% | 0.15% |
先ほど紹介した3つのプランとは異なり、利用料金は月額2,000ドル、かつ月商80万ドル以上は売上の0.25%が利用料としてかかります。かなり高額のプランですが、その分機能はShopifyの中で一番優れています。
機能一例をご紹介すると、既存のShopifyに加え、次のようなことが可能になります。個人の方が一人で使いこなすのには費用や機能面で難易度がぐんと上がるため、利用を考えている方はShopifyの開発会社に一度相談してみてください。
- シングルサインオン(一度の認証処理によって複数のサービスが利用可能)
- 卸売・BtoBストアで特別価格商品の販売
- 1アカウントで10ストアまで構築可能
- ロケーション(発送地)は20カ所まで可能
- データ連携速度が通常プランの2倍
- Shopify Flow(業務の自動化)が利用可能
- Shopify scripts(複雑なディスカウント設定やプロモーション)が利用可能
- Launchpad(期間限定販売や商品公開時間設定などの追加機能)が利用可能
- チェックアウト画面のカスタマイズ
- Shopify Plusの専用サポート窓口
- 別プラットフォームとのデータ連携やポイント連携
Shopify(ショッピファイ)でのプランの選び方
すべてのShopifyプランを紹介しましたが、どのプランにどのような方がおすすめなのか、利用料の安い順にまとめました。Shopifyでは、初心者の個人の方からECサイトの運営に慣れている大企業まで、さまざまなユーザー層にマッチしたプランがあることがわかるでしょう。
- Shopify Lite:既にストアやSNSを持っており、すぐに商品を販売したい方・企業
- Shopifyベーシック:ストア構築が初めてな初心者の方・企業全般
- Shopifyスタンダード:スタッフ毎に役割を分けて複数人でストアを構築したい方・企業
- Shopifyプレミアム:ECサイトの構築に経験があり、ECサイトでの売上も多く手数料も安価にしたい方・企業
- Shopify Plus:短期間での取引量や売上がかなり大きく、海外や地域毎に複数ストアを構築したい企業
Shopify(ショッピファイ)でプランを変更する方法
Shopify(ショッピファイ)のプランは、利用途中でも変更ができます。請求については変更した日から1ヶ月での請求になるため、プラン変更日によって損得があるわけではありません。
どのような場合にプランの変更をするのかというと、Shopifyを運営し続け売上が上がっていき、決済手数料がネックとなったタイミングです。「ベーシックプラン」と「スタンダードプラン」では、決済手数料の差が0.1%あり、スタンダードとプレミアムではその差が0.05%となります。
プラン切替時は、次の月商を目安とすると良いでしょう。
- ベーシックプラン:月商500万円〜600万円
- スタンダードプラン:月商4,500万円〜5,000万円
まとめ
Shopify(ショッピファイ)のプランについて詳しく解説しました。Shopifyはどのような方であってもストアを運営していくに当たっての売上を上げていく必要機能が備わっています。さらに、コストパフォーマンスという点でも、初期費用や決済手数料が他のプラットフォームと比べると安く長期的な目線で見てもコストを抑えることができます。
今までShopifyを使ったことがなく、この記事を読んでShopifyを使ってみようと考えた方は、まず無料登録して使い勝手などを実感してみることをおすすめします。
Shopify Guide編集部は、メディア「Shopify Guide」の運営によってShopifyの最新情報やノウハウを常に蓄積してきています。ShopifyでECサイトの新規制作・リニューアル、Web広告などによるプロモーションをお考えの方は、こちらの問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。