
ECサイトを運営していると、商品の購入数を制限したいと思うときがあるのではないでしょうか?商品の仕入数が限られているため、1人1個だけ購入できるようにしたいと思ってもうまく設定できなくて悩んでいる方もいるでしょう。
Shopifyでは、1人1個まで、1日100個までといった購入を制限するのは基本機能に含まれていません。そのため、手動で設定をするか有料アプリの導入を検討しなくてはなりません。
そのためには、Shopifyオリジナル言語のLiquidを使って設定する必要があります。一つずつ行わなくてはならず、非常に手間のかかる作業です。
今回は、商品の購入制限をかける目的や理由、設定方法について解説していきます。購入制限を設定するのに有効なアプリも紹介しますので、ぜひご覧ください。
Contents
Shopify(ショッピファイ)で商品の購入制限をする理由
ECサイトで商品を販売する場合は、多く売れるほうが良いでしょう。それにも関わらず購入制限をするのはどのような理由があるのでしょうか?まずは、商品の購入制限をする理由について紹介していきましょう。
- 商品の管理状態を最新に保つため
- 限定感を出しブランディングを強化するため
商品の管理状態を最新に保つため
購入制限をかけず1人何点でも購入できる状態にしておくと、商品によってはあっという間に売切れになってしまうこともあるでしょう。
また、生産量が少なく希少価値の高い商品の場合、特定のユーザーによる買い占めを防ぐ必要があります。なぜなら、希少価値の高い商品は転売のターゲットにされやすいからです。
仕入れ数の多い商品でも購入制限しておくと、予測できない大量購入を防止し在庫切れを防止できます。オンラインサイトの商品で在庫切れの商品が増えてしまうと、ユーザーの選択肢が少なくなり離脱する原因につながるでしょう。なるべく在庫は切らさないようにしておくことが大切です。
限定感を出してブランディングを強化するため
大量購入を防ぐ目的で商品の購入制限をかけると、商品の限定感を出してブランディングを強化する役割を果たします。在庫数に余裕がある状態より、残り数個と表示されているとユーザーの購入意欲も高まるのではないでしょうか。
Shopify(ショッピファイ)で商品の購入を制限する方法
Shopifyで商品の購入制限をかける方法は大きく分けて5つあります。一つずつ解説していきましょう。
- 手動で設定する
- 1日単位で設定する
- 合計金額で設定する
- 重さで設定する
- 購入点数で設定する
手動で設定する
手動で購入制限をかける方法は次の通りです。
管理画面の商品管理から在庫調整したい商品をクリックすると。在庫数の確認ができます。在庫数が0になると通常は在庫切れとなり、オンラインサイト上の表示は、売り切れと表示されます。
ただし、Shopify POSを導入している店舗であれば、実店舗の在庫が連動しているため販売のままにしておくことも可能です。「在庫切れの場合でも販売を続ける」にチェックを入れておくと、実店舗の在庫がある限り販売が続きます。
在庫切れの場合でも販売を続けるのチェックを外しておくと、オンラインサイト上の在庫が0になると売り切れの表示が出るので注意しましょう。
1日単位で設定する
1日単位で購入制限をかけるには、テンプレートページ内に格納されているLiquidファイルに対し手動で購入制限の設定をしなければなりません。Shopifyで使用しているテーマごとに設定するLiquidファイルは異なります。
Shopify2.0の無料テーマDAWNを使用している場合は、「main-cart-fotter.liquid」に設定すると購入制限を設定できます。
とはいえ、Liquidの設定方法がわからない方も多いでしょう。Liquidのタグを設定できない場合は、有料アプリを導入して設定しましょう。
画像は「Limits by Limitsify」という購入制限の設定ができるアプリの仕様画面です。Order LimitsのLimitsの設定から制限をかけられます。
Order Limitsの「Limits」をクリックすると、上記画面が表示されます。こちらのOrder Limitsのページでは1日あたり何個まで購入可能といった購入制限がかけられます。1日に最大で注文できる個数も設定可能です。
1日あたりの注文制限を設ける理由は、〇個購入したら1個サービスと設定している場合やほかに同封する商品がある場合に有効です。
合計料金で設定する
1日単位で購入制限するだけでなく合計料金で制限する方法もあります。
同じく「Limits by Limitsify」というアプリを使用します。「Cost Limits」をクリックすると「LIMITS」「PRODUCT COSTS」「ORDERS」と3つのタブが表示されるので、LIMITSをクリックしましょう。その後の手順は次のとおりです。
- 「Add」ボタンをクリックする
- Total Costを入力する
- 「dates range(日付範囲)」を選択する
Per Week(週ごと)Per Month(毎月)、1日あたり(Per Day)、日付範囲(date range)の4種類を選択できます。
重さで設定する
Shopifyで購入制限をかけたい理由として多く挙げられる理由の一つに、配送料の確認が大変だという声もあります。ユーザーが1回に購入する商品の重量を制限すると、配送料の計算が簡単になります。
配送料の問題だけでなく、重量のある商品を取り扱っている場合、複数購入されて1個にまとめられないと送料計算ができない問題もあります。「Limits by Limitsify」のアプリを使用した場合の設定方法は次のとおりです。
アプリトップページの「By Weight」の「Create Limit」をクリックして設定します。
- Minimum total weightに最小重量を設定
- Maximum total weightに最大重量を設定
重量はグラムで計算するので、グラムで入力してください。上記の画像の場合、1回で購入できる商品の重量は500グラム以上997グラム以下である必要があります。997g以上超えると重量オーバーでエラー表示が出るため購入できません。
購入点数で設定する
商品の購入点数で制限する方法もあります。
「Limits by Limitsify」のアプリで「By Number of Items」で設定します。
- Minimum number of itemsに最低購入数を入力
- Maximum number of itemsに最大購入数を入力
- 購入制限をかけない商品があれば「Exclude produts」で選択して設定
この設定をすると1回の注文に対し購入できる商品点数を設定できます。
購入制限の設定ができる有料のおすすめアプリ
ここまで、Shopify(ショッピファイ)で商品の購入制限を設定する方法について解説しました。Shopifyで商品の購入制限を設定する方法は次の2つです。
- ShopifyのLiquidファイルから設定する
- 有料のアプリを導入する
Liquidファイルを変更するのが難しくてできない方は、まず有料アプリを導入して試してみることをおすすめします。ここからは購入制限の設定ができるおすすめのアプリを紹介します。
Limits By Limitsify
「Min&Max Limits by Limitsify」は、「商品の購入を制限する方法とは」でも実例を紹介している購入制限アプリです。購入制限ができる設定は次のとおりです。
機能名 | 概要 |
---|---|
All Limits | 合計金額、商品数、指定した期間中の商品数、重量 |
Alert customiztion | All Limitsで設定した条件に満たない購入に対して表示される警告表示文章の設定(Shopifyテーマでは未対応のものもあり) |
Orders Limits | 1日に注文できる件数の上限設定ができる |
Cost Limits | 商品購入コストの合計金額に対する条件設定ができる |
費用は月額4ドルからと安価に利用可能です。さまざまな購入制限機能が付いているのでお得なアプリといえるでしょう。ただし言語は英語対応のみです。
Order Limits(Min Maxify) by Intillium
Order Limits(Min Maxify) by Intilliumは、スタンダードプランは月額4.99ドルで利用可能で、7日間の無料体験が付与されています。Shopifyの購入ボタンにも対応しているので、Shopifyライトプランにも対応しているのが特徴です。購入制限機能は次のとおりです。
- Min:最小の購入点数を設定:必ず注文しなくてはならない点数を入力(最小1)
- Max:最大購入点数を設定:1度に何個まで購入できるかを入力
- Multiple:購入点数を設定:2と入力すると3点購入するとエラー表示されます
Generalの購入制限機能は次のとおりです。
機能 | 概要 |
---|---|
Subtotal Limits |
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Total item limits |
|
Individual Item Limits |
|
Weight Limits |
|
Override Limits |
|
Quantify by Akuna Technologies
Quantify by Akuna Technologiesはオーストラリアのシドニーに拠点があり、インドにもオフショア開発センターがある会社です。Eコマース、Webサイトなどの開発や、デジタルマーケティングなど全般のサービスを提供しています。Shopify Expertsにも認定されています。
月額3.99ドルから利用可能で、紹介したアプリの中では一番安価で利用できます。購入制限の設定機能は次のとおりです。
機能 | 概要 |
---|---|
Quantities of a particular product | 特定の商品の数量 |
Subtotal value in an order | 注文の小計値 |
Minimum and maximum quantities on product page | 商品ページでの最小数量と最大数量 |
Minimum and maximum quantities on cart page | カートページでの最小数量と最大数量 |
Minimum and maximum subtotal value on cart page | カートページでの小計の最小値と最大値 |
まとめ
Shopify(ショッピファイ)で購入制限をかける方法と、おすすめのアプリについて解説しました。
Shopifyの基本機能内には購入制限を設定する機能が付いていないため、Liquidファイルを書き換えるか有料アプリの使用が必要です。
- 1回の注文で同一商品を最大3点までしか購入できないようにする
- 1回の注文で最小注文金額を3,000円以上にする
- 1回の注文で最大重量を1Kgまでにする
このような購入制限は有料アプリで設定可能です。Shopifyでは上位プランを利用するか送料計算アプリを導入しないと、送料は手動計算になります。
ShopifyでECサイトを制作したばかりで、そこまで手が回らない方や予算がかけられない方は、まず月額4ドル前後で利用できる購入制限アプリを活用するのをおすすめします。商品購入点数より送料が高くついてしまうような購入方法を防止できます。
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