
「Shopifyで独自ドメインを使いたい」「もともと独自ドメインを持っているがShopifyでの設定がわからない」このような悩みを抱えているストアオーナーもいるでしょう。
そこで今回は、Shopifyで独自ドメインを設定する方法について解説します。独自ドメインの概要や持つと得られるメリットついても解説するため、「そもそも独自ドメインとは何かわからない」という方もぜひ参考にしてください。独自ドメインをまだ持っていない人は、Shopifyから購入することができます。
また、すでに独自ドメインを持っている人に向けて、Shopifyとの連携方法を紹介していきます。サーバーの設定などもありますが、難しい作業ではないため、本記事を参考にして、ぜひShopifyストアで独自ドメインを活用してみましょう。
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Shopify(ショッピファイ)では独自ドメインの設定が可能
Shopify(ショッピファイ)は、独自ドメインの設定が可能なECプラットフォームです。Shopifyの特徴の一つに、管理画面からドメインを購入できることが挙げられます。わざわざ外部で購入することなく、Shopifyで完結できるためとても便利です。
Shopifyでドメインを購入すれば、年間使用料の支払いも一括管理可能です。わざわざShopifyの月額費用とドメインの支払いを分ける必要がないため、非常にラクだと言えます。
もちろん、「お名前.com」や「ムームードメイン」などの外部サイトで購入したドメインとの紐付けもできます。そのため、すでに独自ドメインを持っている方も安心してください。
Shopifyと独自ドメインの連携は、難しくありません。ドメインを管理しているサイト内の設定を変える必要があり、わかりづらいインターネット用語もあるため敬遠してしまう人もいるかもしれませんが、ポイントを絞って変更すれば良いだけです。難しい用語を知らなくても設定はできるので、ぜひ利用しましょう。
Shopifyでストアを開設し、独自ドメインを設定しなくても商品の販売そのものは可能です。しかし、ストアのオリジナル性を出したり、差別化を図ったりするために独自ドメインの利用をおすすめします。
「ドメイン」と聞くと難しく感じる人もいるかもしれませんが、Shopifyから簡単に購入と設定ができるため、初心者も迷うことなく利用できるでしょう。
また、独自ドメインを利用すれば、Shopifyのサービスを使っていることをURLから認識されることもなくなります。Shopifyのサービスを活用していることを表に出したくない人は、独自ドメインが必須です。
それに、Shopifyで自動に割り当てられたドメインのままだと、「このECサイトの運営は、問題ないだろうか?」と必要のない心配をされることもありません。せっかくShopifyを利用しているなら、独自ドメインの取得を検討すると良いでしょう。
独自ドメインとは?
独自ドメインとは、世界に一つしかないオリジナルのドメインのことです。法人や個人に関わらず、自分で好きな文字列を指定して取得できます。取得し更新を続ければ、ずっと自分だけが使えるドメインとして利用可能です。
ただ、わざわざ独自ドメインを使わなくても良いのではないかと考える人もいるでしょう。ECサイト開設するだけなら、無料のブログやWebサービス、そしてShopifyストアにも自動で振り当てられるドメインがあるからです。そこで、まずはドメインについて知っておく必要があります。
ドメインとは、インターネット上の「住所」とも言われ、インターネット上に存在するネットワークを識別するための名前です。よく聞く用語ですが、具体的にURLのどの部分を指しているか説明しましょう。
ホームページのURLが「https://www.***.com」の場合、「www」の部分はホスト名と呼ばれ、「***.com」の部分がドメイン名です。自動で割り当てられたドメインの場合、この「***」の部分を、自由に変更することができません。
この「***」の部分はサービス提供会社の名前が使われているケースが多く、どんなにオリジナルのECサイトを作ったとしても、「この会社のサービスを使っているのか」「URLだけではどんなサイトなのかがわからない」「オリジナリティがないECサイトだ」などと思われてしまいます。
また、もしサービス提供会社がなくなってしまったら、そのドメインを利用したECサイトも閉鎖しなければならない可能性があります。せっかくストアECサイトを作っても、これではもったいないですよね。
しかし、独自ドメインを設定すれば、そのような心配はありません。自分自身で名付けたドメインは世界に一つです。自分専用のアドレスなので、愛着も湧くことでしょう。
店舗名とドメインを統一すれば、顧客にも覚えてもらいやすいです。多くの人に覚えてもらいやすいドメイン名であれば、宣伝やアピールがしすくなり、売り上げアップも期待できるかもしれません。
独自ドメインを設定するメリット
独自ドメインを設定すると得られるメリットは、次の2点です。
- 信頼が増す
- SEOの評価を引き継げる
信頼が増す
独自ドメインを取得していると、信頼の証左になります。自動で割り当てられたドメインのECサイトだと、「このストアは大丈夫だろうか」「本当にECサイト内の企業が運営しているのだろうか」などと思われてしまう可能性もあり、せっかく訪問した顧客を不安にさせてしまうかもしれません。
ECサイト運営者としては、「インターネット上で見られるから良いだろう」「機能などはURLに関係ない」などと考え、あまりこだわらないかもしれません。しかし、独自ドメインでない場合はユーザー(顧客)を直感的に不安に感じさせてしまう恐れがあるのです。
また、ドメイン名が他のECサイトと異なるためブランド化しやすく、将来的には顧客の信頼につながりやすいと言えます。特に、ECサイト名とドメイン名が同じであれば、顧客にとってわかりやすく覚えてもらいやすいでしょう。
ビジネスにおいては、顧客に疑われないに越したことはありません。そのため、独自ドメインを取得した方が安心と言えるでしょう。
そして、「SSL」(データの暗号化)を導入しやすくなるため、セキュリティ面においてもメリットがあります。ECサイトは顧客の個人情報を扱うことがあるため、安全性を謳うためにも独自ドメインの方が良いです。
たかがドメインとは思わず、信頼を増したいならば、独自ドメインの取得を検討すべきでしょう。
SEOの評価を引き継げる
ECサイトを運営していく過程で、独自ドメインを取得することはSEO的にメリットがあります。
SEOの評価は、独自ドメインと結びついています。そのため、もしもECプラットフォームを乗り換えた場合、独自ドメインであればそのままドメインを引き継ぐことができるため、SEOの評価を下げる心配はありません。
一方で、割り当てられた無料のドメインを使用している場合、別のサービスを利用してECサイトを開設したとしても、ドメインが変わってしまいます。そのため、SEOの評価を引き継ぐことができず、またイチからECサイトを運営していかなければならないのです。
したがって、ECサイトを運営する際は独自ドメインを取得し、コツコツと実績を積み上げてドメインのSEO評価を高めた方が良いのです。
Shopify(ショッピファイ)で独自ドメインを設定する手順
それでは、Shopify(ショッピファイ)で独自ドメインを設定する手順について紹介していきましょう。すでに独自ドメインを持っている場合と、そうでないケースの両方を解説するので、該当するケースに合った内容を確認してください。なお、ShopifyでECサイトを制作すると、自動的に「***.myshopify.com」というドメインが付与されますが、これは独自ドメインではありません。
独自ドメインをすでに持っている場合は、サーバーの設定も行う必要があり、難しく感じる人もいるかもしれません。しかし、流れに沿って実行していけば、そこまで難易度の高い作業ではないので安心してください。
ではまずは、「すでに独自ドメインを持っている場合」を解説します。「Shopify側」と「ドメインサイト(ドメインを購入したサイト)側」の設定に分けて解説していきましょう。
Shopify側での設定
「お名前.com」や「ムームードメイン」などの外部プロバイダで購入した独自ドメインをすでに持っている場合は、Shopifyオンラインストアでそのドメインを使用して、ブラウザにURLを入力したユーザーが、ECサイトにたどりつくように設定できます。
まずは、「Shopify側」の設定です。行う手順は次のとおりです。
- 販売チャネルでドメインを選択する
- ドメインを入力する
ステップ①:販売チャネルでドメインを選択する
まず、Shopifyの管理画面左サイドバーのオンラインストアから「ドメイン」をクリックしてください。そして、「既存のドメインを接続する」を選択します。
ステップ②:ドメインを入力する
持っている独自ドメインを「Domain name」の欄に入力しましょう。このとき、「www」などを入力しないことに注意してください。この「www」はホスト名であり、ドメインとは関係ありません。そのため、ここでは入力する必要がありません。
その後、「次へ」をクリックしてください。すると、「既存のドメインを接続する」というページが表示されるので、内容を確認しましょう。このあと、ドメインサイト側での設定を行わなくてはならないので、ページはこのまま開いておくと良いでしょう。
ドメインサイト側での設定
続いて、「ドメインサイト(ドメインを購入したサイト)側」での設定を見てみましょう。ドメインを契約しているサイトの管理画面から行います。行う作業は、次の2点です。
- ShopifyのIPアドレスを入力する
- CNAMEレコードを設定する
ステップ①:ShopifyのIPアドレスを入力する
ドメインを契約しているサイトの管理画面で、「DNSレコード」の設定画面を開いてください。「DNS」とは、Domain Name Systemの略で、インターネット上でドメイン名を管理・運用するために開発されたシステムです。ドメインネームとIPアドレスを結び付ける処理を目的としており、ECサイトとドメインを紐付けるものです。
「DNSレコード」の設定画面を開いたら、「Aレコード」をすべて、ShopifyのIPアドレス「23.227.38.65」に変更してください。この「Aレコード」は、アドレス(Address)の頭文字「A」からきており、その名のとおりドメインをIPアドレスに置き換えるレコードです。「Aレコード」をShopifyのIPアドレスに置き換える作業です。
ステップ②:CNAMEレコードを設定する
次に、DNSレコード設定において、「www」のCNAMEレコードに「shops.myshopify.com」を設定してください。CNAMEレコードは、キャノニカルネーム(Canonical NAME)の略です。これは、ドメインを別のドメインに置き換えるレコードで、特定のドメインを別のドメインに転送する場合に使用します。これでドメイン側の作業は終了です。
そして、先ほど開いておいたShopifyの管理画面で、「接続を確認する」をクリックします。「正常に接続されました」と表示されたら設定完了です。
なお、すぐに「接続を確認する」をクリックしても、エラーとなる場合もあります。これは、DNS設定に時間がかかっていることが考えられるため、しばらく時間を置いてから再度試してみると良いでしょう。
Shopify(ショッピファイ)で独自ドメインを購入する手順
それでは、Shopify(ショッピファイ)で独自ドメインを購入する手順を解説しましょう。すでに独自ドメインを持っている人に比べると、ドメイン側サイトに手を加える必要がないため簡単です。またドメインの支払いもShopifyで一括管理できます。
- 管理画面でドメインを選択する
- 好きなドメイン名を入力する
- 個人情報の確認を行う
ステップ①:管理画面でドメインを選択する
まず管理画面にストアオーナーのアカウントでログインします。左側サイドバーから「オンラインストア」をクリックし、「ドメイン」を選択してください。その後、「新しいドメインを購入する」をクリックして、購入するドメインを選択しましょう。
ステップ②:好きなドメイン名を入力する
ドメイン名を入力する画面が出てくるので、ここに購入したいドメインを入力してください。購入したいドメインを入力すると、その下に候補となるドメインが表示されます。購入可能なドメインの横には価格と「購入する」のボタンが表示されるので、購入希望のドメインがあれば、「購入する」をクリックしましょう。
なお、価格はドメインごとに異なる点には注意してください。最低価格は11ドルです。わかりやすいものや検索されやすいものは、価格が多少高いと考えた方が良いでしょう。
このとき、すでに利用されているドメインは「利用できません」または「Unavailable」が表示され、選択できません。ドメインは早い者勝ちなので、別のドメイン名を探すようにしてください。
ステップ③:個人情報の確認を行う
その後、クレジットカードの情報や利用規約が表示されている画面に遷移するので、内容を確認します。「毎年このドメインを自動更新する」の欄にチェックを入れるとドメインが1年後に自動更新されます。Shopifyが料金を自動で請求し、ドメインの使用期間を延長します。
問題がなければ「ドメインを買う」のボタンをクリックして購入してください。購入後、Shopifyから確認メールが送信されるため、必ず確認しましょう。なお、ECサイトにドメインが反映されるには最大48時間かかる場合があります。
まとめ
Shopify(ショッピファイ)における独自ドメイン設定方法について解説しました。独自ドメインを持っていれば、顧客からの信用度を高めることができ、SEO的なメリットがあります。サイト名とドメインが同じであれば顧客からも覚えてもらいやすいというメリットもあるため、ECサイトを運営するのであれば独自ドメインを用いた方が良いでしょう。
また、すでに独自ドメインを持っている方は、Shopifyで制作したECサイトで活用してください。設定方法は難しくないため、初心者も安心して利用できますよ。
そして、まだ独自ドメインを持っていない人もShopifyから購入できます。ECサイト運営自体は自動で割り振られたドメインでも可能ですが、せっかくなら競合他社と差別化を図るために、独自ドメインの活用を検討してみてください。独自ドメインを利用してECサイトの認知度を上げ、売り上げアップにつなげましょう。
Shopify Guide編集部は、メディア「Shopify Guide」の運営によってShopifyの最新情報やノウハウを常に蓄積してきています。ShopifyでECサイトの新規制作・リニューアル、Web広告などによるプロモーションをお考えの方は、こちらの問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。