「Amazon Payは、Shopify（ショッピファイ）にどうやって導入するのだろう？」そうお悩みではありませんか？
Amazonを日頃から利用しているユーザー数は、日本国内だけでも5,200万人を超えています。Amazon Payは、そんなAmazon利用者が決済しやすい方法であり、ユーザーにスムーズな購入体験を提供できます。決済手続きに手間がかからないメリットがあるため、ショップのコンバージョンを改善することができ、新規顧客の獲得にもつながります。
そこでこの記事では、ShopifyにAmazon Payを導入する方法を解説し、導入するメリットや注意点なども併せて紹介します。Amazon Payの導入には申請が必要なので、導入を検討している方は、この記事を参考にして早めに手続きを進めておきましょう。
Contents
Shopify（ショッピファイ）にAmazon Payの設定方法
Shopify（ショッピファイ）にAmazon Payを導入する方法は、次の手順です。Amazon Payの申請から反映までには多少の時間がかかるので、計画的に導入手続きを進めてください。
- Amazon Payの申請を行う
- 管理画面からAmazon Payを有効にする
- Amazon Payの管理画面でShopifyと連携する
- クライアント及びシークレットアクセスキーを取得する
- Shopify管理画面に取得したコードを貼り付ける
- Shopifyチェックアウト設定の変更
Amazon payの申請を行う
まずは、「Amazon Payお申し込みフォーム」にアクセスして申請を行います。Amazon Payの利用申請を行うには、以下の情報が必要です。
- Amazon Pay用のメールアドレス
- 登記簿に記載のある会社情報(法人名・住所・代表者名)
- 売上金の入金先銀行口座情報
申込みページの手順に従って必要情報を入力し、Amazon Payのアカウントを作成してください。
※Amazon Payを導入できるのは、日本に拠点のある法人に限られています。
管理画面からAmazon Payを有効にする
次に、Shopify管理画面からAmazon Payを有効にします。管理画面左下の「設定」から「支払い」をクリックします。
すると、Amazon Payの設定項目が表示されるので、「Amazon Payを有効にする」をクリックします。
Amazon Payを有効にするための必要情報入力欄が表示されるので、入力画面はそのままにして次の手順に進みます。
Amazon Payの管理画面でShopifyと連携する
次に、「Amazon Seller Central」にアクセスして、Amazon PayとShopifyを連携させます。
Amazon Seller Centralにログインしたら、画面上部から「Amazon Pay(本番環境)」を選択して「インテグレーション」から「インテグレーションセントラル」をクリックします。
次に、アプリケーションの管理項目にある「アプリケーションを確認する」を選択し、クライアントIDとStore IDの設定を行います。アプリケーション編集画面の「編集する」をクリックし、以下の項目を入力します。
- ストア名
- ストア説明
- ロゴ(任意)
- プライバシーポリシーURL
- 許可されたJavaScriptオリジン
- 許可されたリターンURL
特に重要なのは、「許可されたJavaScriptオリジン」と「許可されたリターンURL」です。この項目は、先ほどShopify管理画面で「Amazon Payを有効にする」を選択して表示された画面に記載されています。
- 許可されたJavaScriptオリジン＝https://ショップURL
- 許可されたリターンURL＝https://ショップURL/数字/amazon_payments/callback
わからない場合は、上記の形式のURLが表示されているので、コピー＆ペーストで入力してください。この2つの入力項目が間違っているとエラーが起きてしまうため注意してください。
クライアント及びシークレットアクセスキーを取得する
次に、クライアントおよびシークレットアクセスキーを取得します。先ほどと同様に、トップ画面上部から「インテグレーション」→「インテグレーションセントラル」を選択します。
そして、インテグレーションの概要から「クライアントシークレット及びシークレットアクセスキー取得」をクリックします。Shopify管理画面で入力が必要な4つの項目が表示されるので、コピーします。
Shopify管理画面に取得したコードを貼り付ける
次に、取得したクライアントおよびシークレットアクセスキーを先ほどの入力画面に貼り付けます。
- AmazonクライアントID
- AmazonセラーID
- MWS認証トークン
- MWSシークレットアクセスキー
の4項目を間違えることなく入力します。Amazon Payの管理画面からコピー&ペーストして半角空白などが入らないように注意してください。
最後に、画面右下の「Amazon Payを有効にする」をクリックして情報を保存します。Amazon Payが反映され利用できるようになるには多少の時間がかかります。
Shopifyチェックアウト設定の変更
最後に、Shopifyの管理画面から「設定」を選択し「チェックアウト」をクリックします。
画面中央の「フォームのオプション」からフルネームを「姓のみを必要とする」に、配送先の電話番号を「必要とさせる」にチェックを入れて保存します。
Shopify（ショッピファイ）にAmazon Payを導入するメリット
Shopify（ショッピファイ）にAmazon Payを導入するメリットは次の通りです。
- セキュリティを強化できる
- CVRの改善・新規顧客獲得ができる
- 返金処理の期限がない
- Shopifyペイメントに対応していないカード決済を導入できる
- 実店舗でもQRコード決済が利用可能に
Amazon Payは、ユーザーとショップ運営者どちらにもメリットがある決済手段です。導入に必要な初期費用と月額費用は無料で利用できるので、特別な理由がなければ導入しておくことをおすすめします。
セキュリティを強化できる
Amazon Payは、その名前の通り、Amazonのセキュリティシステムを利用して決済が行われます。そのため、決済上のセキュリティを強化できます。
決済システムのセキュリティ対策を行う必要なく、導入するだけで安心して利用可能です。Amazonの世界水準のセキュリティにより、不正注文の対策としても期待できます。Amazon Payが決済を行うので、ECサイト上にクレジットカード情報を保持するする必要がありません。
また、ECサイト運営側だけでなく、Amazon Payで決済できればユーザー側にとっても大きな安心材料になります。
初めて利用するECサイトや決済システムだと「クレジットカード情報を入力するのが不安」という方は一定数存在します。そういった方の離脱を防ぎ、購入につなげることができます。
他にも、条件を満たした購入には、追加料金なしでAmazonマーケットプレイス保証を適用しており、Amazon以外の個人や企業が出品している商品だとしても安心して購入することが可能です。
CVRの改善・新規顧客獲得ができる
Amazon Payを導入すれば、ユーザーのAmazonアカウント情報を利用して購入手続きを簡略化できるので、CVR（コンバージョン率）の改善や新規顧客獲得が期待できます。
通常、ECサイトで商品を購入する場合は、カード情報や住所、電話番号などを登録する必要があります。しかし、配送先情報やクレジットカード情報を購入の度に入力する必要があるのは、ユーザーにとって非常に面倒な作業です。購入手続きの簡略化は「カゴ落ち」を防ぐ効果が高いので、CVRの悪いECサイトはAmazon Payを導入してみてください。
返金処理の期限がない
Amazon Payを利用した決済では、返金処理の期限がありません。
通常、Shopifyペイメントでは注文から60日間が返金処理の期限になりますが、Amazon Payでは期限を気にする必要がありません。返金処理の期限がないことによって、予約商品やキャンペーン商品などで数ヶ月先に販売する場合でも、臨機応変に返金対応が可能になります。
Amazon Payは注文から180日経過した時点で注文ステータスが「Closed」に変わります。しかし、180日経過後でも返金の期限はないので、まったく問題ありません。
Shopifyペイメントに対応していないカード決済を導入できる
Amazon Payを導入することで、Shopifyペイメントに対応していないカード決済を間接的に導入できます。
Amazonは世界中で利用されているサービスなので、Shopifyペイメントが日本で対応していないクレジットカードに対応しています。日本で使用率の高いJCBがあらかじめ使用できます。
実店舗でもQRコード決済が利用できる
Amazon Payは、LINE Payや楽天Payと同じように、実店舗でスマートフォン決済が行えます。「Amazonショッピング」というアプリを利用して、表示されるQRコードでの買い物ができます。
ShopifyのPOS機能を活用してECと実店舗を運営している方は、店舗売上の向上も期待できるでしょう。
Shopify（ショッピファイ）にAmazon Payを導入する際の注意点
最後に、Shopify（ショッピファイ）にAmazon Payを導入する際の注意点を解説します。ここまで導入方法とメリットを解説しましたが、少しだけ注意点があるので確認してください。
- 手数料が高い
- 越境ECサイトには向かない
手数料が高い
Amazon Payの手数料は次の通りです。
| 初期費用 | 無料 |
|---|---|
| 月額費用 | 無料 |
| 決済手数料 | 4.0%(デジタル商材は4.5%) |
初期費用と月額費用は無料で利用できるので導入にコストはかかりませんが、決済手数料が4.0%（デジタル商材は4.5%）かかります。
Shopifyペイメントは国内発行カードの場合、決済手数料3.25%〜3.4%で利用できるので、比較すると4.0%はやや割高でしょう。解説した通り、CVRの改善や新規顧客獲得が期待できるメリットがあるので、決済手数料の負担と獲得できる利益を考えて利用しましょう。
越境ECサイトには向かない
日本に拠点を置く法人の場合、Amazon Payは日本のAmazonアカウントのみ利用できます。そのため、越境ECサイトを運営して、海外のAmazonユーザーに対して販売したい場合は向きません。
Shopifyで越境ECサイトを運営する場合は、「Shopifyペイメント」や世界最大規模のオンライン決済サービス「PayPal」を利用しましょう。
【Shopifyペイメント】
【PayPal】
まとめ
今回は、Shopify（ショッピファイ）にAmazon Payを導入する方法とメリット、注意点を解説しました。ShopifyにAmazon Payを導入することで、Shopifyペイメントに対応していないカード決済を取り入れることができ、カゴ落ちを防ぐ効果があります。
Amazon Payは決済情報の入力を簡略化させることができ、ユーザーの離脱を防げます。また、Amazonの高いセキュリティレベルとブランド力により、ユーザーは安心して決済システムを利用できます。CVRの向上や新規顧客の獲得を行いたい方は、この記事を参考にAmazon Payを導入してみてください。
解説した通り、Amazon PayをShopifyに導入するには事前の申請が必要になるので、導入を検討している場合は早めに進めておきましょう。
なお、Amazon Payの導入や、CVRの向上や新規顧客獲得には専門的なマーケティングノウハウや業界知識が必要です。Shopify Guideは、メディアの運営によってShopifyに関する幅広く情報を得ているため、Shopifyでの運営ノウハウを共有したりコンサルティングしたりすることができます。
Shopifyの売り上げを増やすには、Shopifyの運営知識を持ったパートナーを見つけることが近道です。お困りの方は、こちらの問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。
