
世界最大のECサイトのプラットフォームのShopify(ショッピファイ)は、ECサイトに必要な機能が備わっていますが、「SEO的にはどうなのか?」そういった疑問を持っている方もいらっしゃるでしょう。
また、WordPressサイトのSEO対策の方法はわかるけれど、 ShopifyのSEO対策はどうやったらできるのか?という疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
結論からお伝えすると、ShopifyはSEO対策が非常にやりやすくなっています。管理画面からだけでも、有効なSEO設定が可能になっています。今回は「Shopify(ショッピファイ)」におけるSEOについて、特徴ややり方を解説します。
Contents
SEOとは?
まずは、SEOの基本を知っておきましょう。SEOとは「Search Engine Optimization」の略で、日本語にすると「検索エンジン最適化」という意味です。
GoogleやYahoo!をはじめとした検索エンジンに対して、最適な構造や文章を作る事で、検索結果の順位をできるだけ上に上げていくための施策を講じていくのがSEOの基本的なやり方です。最適化をすることで、みなさんが毎日目にするスマホやパソコン、タブレットの検索画面で1ページ目に表示されるということは、アクセス数の増加に直結します。
最適化して順位を上げるためには、Googleがどのように検索順位を決めているのかを知る必要があります。詳細は割愛しますが、おおむね次のような仕組みになっています。
- クローラーと呼ばれるロボットがサイトの情報を収集する
- クロールによって検索エンジンにインデックス(登録)する
- 200以上の要素に基づき順位を決める
Shopify(ショッピファイ)におけるSEOの必要性
Shopify(ショッピファイ)に限らず、ECサイト運営においてSEO対策をすることは必須といえます。では、SEO対策をする目的とは何でしょうか?
答えは、ご自身サイトへの訪問者を増やすことです。ECサイトの場合、何かしらの商品があります。ECサイトの最終的な目標は売り上げを上げることですが、そのためにはサイトデザインや商品画像の修正をしたり、商品説明文を見直したりして購入率を高める工夫も必要です。
ですが、それよりも、まずは訪問者を増やしてサイトを見てもらうことが先決です。サイトへの訪問者を増やすためには、オフラインでの宣伝やリスティング広告といった有料広告を出す方法もありますが、検索結果に上位表示させるSEO対策は、うまくいけば長期的で継続的にコンバージョンを獲得することが期待できます。
販売している商品名や関連するキーワードで1ページ目と2ページ目に表示されるのではクリック率には雲泥の差が出ます。そのため、正しくSEO対策を行い、検索結果からの集客を増やし、売り上げアップにつなげていきましょう。「SEO対策」(検索エンジン最適化)によって、任意のキーワードで上位表示させることが大切な理由はココにあります。
なお、SEO対策のデメリットとしては、即効性がないことが挙げられます。結果が出るまでに時間がかかります。
ただし、有料広告の場合には継続して費用が発生するのに対して、継続的にSEO対策を行って上位表示させることができれば、自然検索から無料で安定したアクセスが見込めるようになります。
Shopify(ショッピファイ)でできるSEO対策
SEO対策とは何か、そして ECサイトにおいてSEO対策をすることの大切さをお伝えしましたが、Shopify(ショッピファイ)はSEO対策のための設定が行いやすいという大きな特徴があります。プランに関わらず、重要なSEO対策を、コストをかけずにデフォルトの機能で行うことができるのです。
Shopify内でできるSEO対策は、
- 「ストア全体」に対してできること
- 「商品ページ」に対してできること
がありますので、それぞれについてお伝えしていきます。
Shopify(ショッピファイ)のSEO対策:ストア全体の設定
まずは、ストア全体に対してShopify(ショッピファイ)で行うことができるSEO対策について解説していきます。
ストアのタイトル
ストアのタイトルの設定方法は、管理画面の「オンラインストア」→「各種設定」から行うことができます。
ストアのタイトルはウェブページのプレビューを表示するために使用されます。ブラウザの上部バーで表示されるタイトルにもここに入力したものが表示されますので、ページのコンテンツを正確かつ簡潔に記述する必要があります。また、検索エンジンにストアの内容が伝わるようなストアタイトルにすることで検索結果にも影響を与え、SEO的にも有利になります。
そのためには、しっかりとキーワードの選定をした上で、キーワードを含んだストアのタイトルを決めるようにした方が良いでしょう。タイトルはストア名しか表示したくない場合には、次のメタディスクリプションや商品のSEO設定でもう少し詳しくサイトや商品の内容を記述しておきましょう。
ストアのメタディスクリプション
サイトの「メタディスクリプション」の設定方法は、サイトタイトルと同じく管理画面の「オンラインストア」→「各種設定」から行うことができます。
メタディスクリプションとは、Webページの内容を簡潔に説明するテキストのことです。検索結果ではサイトの紹介文としてタイトルの下に表示される文章です。
実は、メタディスクリプションは検索結果の順位に直接的な影響は与えません。しかし、サイトの内容をわかりやすく表示させることで、検索結果の画面からの訪問者を増やすことにつながりますので重要な要素です(このような間接的な影響はあるといえます)。
ユーザーは、検索エンジンで表示された結果を見て、「自分の求めている内容と合っているか?」を確認し、合っていると思ったものをクリックします。そのため、自分のサイトがどのようなサイトであるのかをわかりやすく端的に記述しておく必要があるのです。
ブログの更新
Shopifyには標準機能でブログ機能が備わっているので、難しい設定をしなくても簡単に記事を書いてブログを運営することができます。このブログ機能を使えば、ワードプレスのような一般的なCMSと同じようにコーディングなどの知識がなくてもブログ記事を作成して管理することができます。
ブログ機能には、ストアの最新情報やお知らせを表示するなどさまざまな活用方法がありますが、内容を充実させて記事を積み上げていくことで、コンテンツマーケティングとも呼ばれるSEO対策が可能になります。
具体的には、商品ページには書くことができない商品の情報や開発ストーリーなどの記事を提供することによって、ユーザーからの信頼感を得たり、取り扱っている商品に関連するキーワードの記事で検索上位に表示させたりすることで、潜在的な顧客に商品をアピールする機会を作ることができます。
ブログ記事の内容によっては、購入を迷っているお客様の背中を後押しして購買意欲を高めることもできます。ブログ機能を正しく活用することで、サイトにより多くのユーザーを集客し、購入率をアップさせることができます。
ブログ記事が検索されて上位に表示され、成果が感じられるようになるまでには時間がかかります。ただし、記事を正しく積み上げていくことで、長期的に考えると無料で24時間集客してくれるような大きな成果につながる可能性があります。ブログの活用は、Shopifyにおいても必須といえるでしょう。
Shopify(ショッピファイ)のSEO対策:商品ページの設定
続いて、商品ページに対してShopify(ショッピファイ)で行うことができるSEO対策について解説していきます。
商品のタイトル
商品のタイトルは、商品自体を検索結果に表示させるため、ストアのタイトル以上に重要です。設定方法は、管理画面の商品管理から編集したい商品を選び、「SEOを編集する」から設定できます。
最大で70文字まで記述できるようになっていますが、検索結果の表示を考えると30文字程度に設定するのがおすすめです。PCであれ、スマホであれ、それ以上は表示されない可能性が高いからです。ブランド名や商品名は必ず入れるようにし、検索に引っかかるようなキーワードを織り込んで検索ユーザーに商品がわかりやすく伝わるように設定します。
商品のメタディスクリプション
商品の説明分(ディスクリプション)も考え方はサイト全体の場合と同じで、検索ユーザーからクリックしてもらうために重要なSEO要素の一つです。ストアのメタディスクリプションと同様に、検索結果に表示される商品の説明部分です。
文字数は90〜120文字で、今度はタイトル以外の商品の特徴やアピールポイントを織り込んで設定しておきます。長く設定しても読んでもらえない可能性が高いため、スマホで表示される最大の90文字以内にすることをおすすめします。どのような商品なのかがわかるように、そしてアピールポイントを完結に記載しておくことがコツです。
商品ページのURL
ページのURLを設定する際は、次のことに注意して設定してください。
- ページの内容についてわかるようなものにする
- 日本語ではなく英数字で設定する
特に、日本語のURLはブラウザによっては複雑な英数字や記号に変換されて表示されてしまうため、ユーザーとってわかりにくいものだといえます。Googleが推奨しているURLの構成が内容にマッチしたわかりやすい英数字となっているため、SEO的にはそれにならうのがベストです。
画像のalt(オルト)属性
alt(オルト)属性とは、画像に代替えテキストを設定することで、本来は目の見えない人に対してスクリーンリーダーとして読み上げる際に利用されるものです。近年では、Googleのクローラーもこのaltタグの情報を読み取り、検索結果に影響を与えるとともに、検索結果に画像も表示されるようになりました。
重要度が上がってきている項目ですので、画像のalt属性も設定してしっかりとSEO対策を行いましょう。alt属性にも検索意図を考慮したキーワードを2〜3個入れながら、完結でわかりやすい記述にしておくと良いでしょう。
Shopify(ショッピファイ)のSEO対策:その他
その他にも、Shopify(ショッピファイ)がSEO的に優秀だといえるのは、次のようなサイトをGoogleにインデックスさせたり検索結果に表示させたりするための機能が備わっていることがあるからです。
- 設定したタイトルやメタディスクリプションに対して、最適なタグ付けがされている
- 商品ページなど、各ページのURLを変更しても自動で元のURLからのリダイレクトが作られる
- xmlファイルのサイトマップとrobots.txtファイルが自動で生成される
- 重複コンテンツと判断されないためのcanonical(正規表現)ファイルも自動で生成される
SEOに必須の分析ツール
Shopify(ショッピファイ)でSEO対策を継続的に行っていくためには、分析が必要です。アクセスを解析して効果的な改善を行っていくために有効なツールがGoogleから無料で提供されていますので、これらとShopifyを連携しておきましょう。
Google アナリティクス
Google Search Console
Google アナリティクス
Google アナリティクスは、Googleが提供している無料の分析ツールです。ユーザーの属性やサイトへの流入経路、アクセスされたページや滞在時間、ユーザーの行動などを分析できるため、次にどのようなSEO対策を取れば良いのかがわかるようになるでしょう。Shopify導入後は、Google アナリティクスとの連携を忘れずに設定しましょう。
管理画面から、「オンラインストア」の「各種設定」のなかにGoogleアナリティクスのセクションがあります。その中の「Googleのコードをここに貼り付けます。」という部分に、Google アナリティクスはからコピーしたトラッキングコードを貼り付けてください。
Google Search Console(サーチコンソール)
Google Search Consoleは、主にユーザーの検索に関連するデータを分析できるツールです。「顧客がどのようなキーワードで検索したのか?」「どのようなページを訪問したのか?」を分析して詳細を示してくれます。これらのデータを分析することで、検索に対するサイトの改善の方向性が見えてくるでしょう。
また、サイトをGoogleに登録するためのインデックスのリクエストや、サイトマップの送信状況の確認もできます。Shopifyとの連携には少しコード編集が必要になりますが、やり方はGoogle Search ConsoleのHTMLタグをshopifyの「theme.liquid」ファイルの <head> ~ <head>タグ内に貼り付けます。
また、Shopifyではsitemap.xmlファイルが自動的に生成されますので、サーチコンソールで送信状態を確認したり、新たに送信することも可能です。サイトマップはGoogleのクローラーにクロールしてもらったり、インデックスの促進にもつながったりします。
アプリを使用したSEO対策
最後に、Shopify(ショッピファイ)のSEO対策に便利なアプリを3つ紹介します。これらのアプリを利用することで、さらに便利にSEO対策をすることができます。
- SEO Manager
- Plug in SEO
- Page Speed Booster
SEO Manager
SEO Managerは、月額料金が20ドルで利用できます。主な機能は次のとおりです。
- Googleの検索エンジンへのインデックスの状況、ページスピード、モバイル最適化のチェック
- ページエラーの確認
- リダイレクトの確認
- 構造化データのサポート
- 商品とコレクションのタイトルタグを一括変更
- Google Search Consoleの検索パフォーマンスのデータをアプリ上で確認
有料ですがサーチコンソールに移動することなく、検索データの確認などができるので、多くのShopifyユーザーに支持されている人気アプリです。始めの7日間は無料でお試しできます。詳しくはこちらの記事で解説しています。
Plug in SEO
Plug in SEOは、Shopifyサイトを一括でチェックしSEOの問題点を見つけて解決策を教えてくれるアプリで非常に人気があります。
- 構造化データのサポート
- 多言語に対応したSEO対策
- さまざまな検索エンジンに合わせたSEO対策
自分では気づきにくい問題を見つけてくれるのでサイト運営にはかなり役に立ちます。料金は無料プランと月額20ドルの有料プランに分かれています。詳しくはこちらの記事で解説しています。
Page Speed Booster
Page Speed Boosterは、ユーザーが次にクリックしそうなページを予測して、先行してそのページの画像などのコンテンツを取得してくれるアプリです。このアプリを導入すると、ページの画像などの表示時間を効率化し、ページの表示速度が改善されて顧客の離脱率を下げることができます。
ページの表示速度も検索結果に影響がある項目ですので、できるだけ早くなるような対策も有効です。
まとめ
Shopify(ショッピファイ)では、主に以下のようなSEO対策を簡単に行うことができます。
- ページや商品のタイトルの設定
- メタディスクリプションの設定
- altタグ(代替テキスト)の設定
- URLの編集とリダイレクトの設定
簡単にできるとはいっても、それはSEOに関する知識が既にある場合です。また、正しく設定しなければ効果もありません。
さらに、キーワード検索によるアクセスを増やすには、地道にそして正しくブログなどのコンテンツを増やしていく必要があり、決して一朝一夕にはいきません。
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